ラ・ヴィータ イタリア

イタリア:ベニスでの日常生活やベネチアンガラス工房のお店“L'albero”での出来事、イタリア&海外お奨めスポットなど

製作工程 その① 切る

2009-11-12 09:50:38 | ラルベロ(店)商品情報
ラルベロの看板商品ラルベロスペシャルペンダント

このペンダントはPinoの何十年と渡るガラス職人歴の中で培われた
様々な技法がめーいっぱい詰まっている

何故このペンダントがこれほどまでにお値段がはってしまうのか、、、、
これから数回にわけてその製作工程を簡単に書きたいと思う

まずこのペンダント一番最初に中心になる木のモチーフ部分をつくる

工房開設以来30年かけて集めたミッレフィオリを彼独自の色あわせでデザインしていく

これだけ長くお店をオープンしているとありとあらゆるところから
珍しいガラスがこの工房に集まってくる

特に昔ガラスの仕事をしていたお年寄りの方が残っていた古いガラスを
買い取って欲しいとラルベロにやってこられる

この古いガラス、、、今では手に入れられないすばらしいものが沢山ある

私たちにとってはのどから手が出るくらい貴重なガラスがあったりもする

木のモチーフにデザインしていく工程ははデパートでじっくりご覧いただける

出来上がったデザインを電気炉の中にいれ木の部分が歪まないように丸く円形に焼き上げる

次に釜出してダイヤモンドカッターで断面を綺麗に切る

この作業見ているだけで私は怖い!下記写真



小さなガラスをぬれた手で支え滑らないように切っていくのは至難の業
うっかり手元が水で滑ったらガラスどころか指が切断、、、、
あー怖い!怖い!、、、、もうこの段階で私には一生かかっても修得できない技だと思う

それに切っている間に飛び散る小さなガラスの破片
時々目に入ったーというのを聞くと、、、えーと心臓が止まりそうになる
必ず保護用のメガネをかけて言っているにもかかわらず
めんどうなのか、かけてないことが多い、、、

お願いだからメガネかけてー!失明してからでは遅いよ!といつも私は言っている
で、きれた断面がこれ



よくお客様に言われるのが“切って1個から2つ作れるでしょ?”

いやいやそれは無理でして、、、切断された二つのガラス
よく見ていただくとわかるが左右厚みが違う
ガラスで立体感を表現するには後でこの厚みがとても重要になってくる


さらにまたこれを鉄板の上に置き、周りをデザインしていく



そしてまた電気炉で焼き上げる一旦円形にととのえ



長年のカンでどんどん縮小していく、厚みがさらにでてくる



次に楕円形に整えていく




うまく楕円にしないと真ん中の木が歪んでしまいまっすぐ伸びた綺麗な木に仕上がらない

そして2回目の釜出しでできたのがこれ



相当厚みがある、、、この厚みがスペシャルバージョンには欠かせないのだ!

この続きはまた次回!



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