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日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

『失礼ながら、その売り方ではモノは売れません』

2006年01月02日 | Book
新生ダイエー、記念セールと寒波で売上好調 (読売新聞) - goo ニュース

ダイエー支援決定1年 新業態手応え 30店改装カギ (産経新聞) - goo ニュース

「大手スーパーのダイエーは31日、2005年12月の既存店売上高が前年同月比でプラスになるとの見通しを明らかにした」

ダイエーが好調のようです。「厳しい冷え込みで冬物の衣料や食料品などの売れ行きが好調だった」というのが読売の分析です。

僕は食料の買い物をしないので、ダイエーがどれほど改善されたのかはよくわからない。ただ、店舗のレイアウトについては、以前よりも小ぎれいな感じはします。前は床も壁もなんとなく薄汚かったのだけど、再建を機に内装にも手を加えているのでしょう。


ダイエーの新会長はご存知のように林文子さん。NHKに出ていた彼女をみたときの印象は、“きれる人”という印象がありました。それもプライドだけが高い頭でっかちではなくて、地に足のついた、それでいて冷静に物事を分析するという印象でした。

『失礼ながら、その売り方ではモノは売れません』は、そんな彼女のものの見方を表わしている本です。

内容は、彼女がダイエー会長になるまでにしてきた自動車販売の営業体験です。とくに目新しいことが書かれているわけではないと思いますが、顧客の気持ちの視点に立つという当たり前だけど難しいであろうことを彼女が当たり前のように実践してきたことが分かります。

例を挙げれば

  車の販売店に来たお客には、すべての人に対応し(例え買うためにきていなくても)、誰もがお店に馴染む雰囲気を作る。話を聴いてくれる人はどんなお客も貴重なお客。

  販売地域の住宅をまわって所有している車を記憶し、そろそろ買い替え時期にある家を覚える

  部下に注意するときは、まず褒める点を探して、「あなたならこれもできるはず」と励ますようにする。

  販売店の雰囲気作りためにコンサートや催しを開いて、同じチームの営業マンの団結心を高める

などなど、色々なアイデアを彼女が実践し、それぞれ勤めていた会社でトップの成績を上げていった軌跡が述べられています。彼女が心がけていたのは、とにかく、お客に対して最初は商売度外視(というと言いすぎだけど)で信頼関係を築こうとしたり、同じチームのメンバーに対しても彼らが満足できる職場環境を構築するよう努めていたのが分かります。

これらは必ずしも目新しいアイデアではないと思いますが、それらをすべてちゃんと実践しているところがすごいのでしょう。

ダイエーが変化を打ち出しているのは食料品ですが、この会長の意図が現場まで届くなら、これからもダイエーはいい方向に変わっていくのではないかと思います。


涼風


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