里山コスモスブログ

クヌギ



前年枝の側芽(頂生、腋生)或いは新梢の下部から雄花序が垂れている





クヌギ (ブナ科 コナラ属 学名Quercus acutissima 落葉高木 雌雄同株 花期4,5月 果期翌年秋) 葉は互生、葉身は超長狭楕円形、縁の鋸歯の先端が半透明の鋭い針状。クリの葉に似るが、クリの鋸歯の先端は緑色をした鋭い針状である。冬芽(混芽)が展開すると新梢を伸ばし、その上部の葉腋に無柄の雌花を1(~2)個つける。花に花弁はなく柱頭は3裂。雄花序は10cmほどの尾状で、新梢の基部あるいは前年枝から尾状の雄花序を多数簾状に垂れる。雄花には4,5個の雄蕊がついている。堅果(ドングリ)はずんぐり形で大きく、イガイガ状の殻斗(総苞片)に覆われて成熟する。翌年秋(1年半後)に成熟すると殻斗が開く。冬芽は芽麟の縁に灰色の毛が生える。
近縁のアベマキは葉裏に灰白色の星状毛が密生し、クヌギの葉裏と比べ白っぽく見える。又、雌花に短いが花柄がある。アベマキは幹にコルク層が発達し、大戦中および戦後しばらくの間、樹皮を剥いでコルクの原料にした。クヌギやアベマキには樹液を求めてクワガタやカナブン等がよく集まり、クワガタ捕りが夏休み前半の児童の遊びであった。手頃な大きさの幹を足で最初トントン、最後にはドスンドスンと蹴るとその度に気の早い奴から前肢を離して地上に落下して来るので、その落下音を頼りにすかさず捕まえるのである。その頃、里山はよく手入れされて下草が刈られていたから、落ちてきたクワガタが朽ち葉の下に潜り込む前につかまえることができた。今では人の手が入らないので藪になってしまい、この“猟法”は駄目になってしまった。
種小名acutissima 非常に鋭い(鋸歯の先端が鋭い針状)
アベマキ 学名Quercus variabilis 種小名は変化しやすいの意であるが、葉を指すのか、クヌギと交配しやすいことを言うのか不明。


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