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漫画「鋼の錬金術師」と荒川弘について語るブログ。更新終了しました。

強さ

2005年09月20日 | ◆小ネタとか突っ込みとかつぶやきとか
「鋼の錬金術師」◆
エドって、成長してるよね!
絵柄も。
表情も。
考え方も。
視野の広さも。
それから、戦闘力も。

エドの強さは吸収力の高さだ。いったん見た戦闘方法を、次には自分のものにしている。
読み返してみて?
最初は「武器を錬成する」だけだった。機械鎧を刃物にとか、槍とか。

それが、アームストロングの技を見て、地面や壁を突起物にする技を身につけた。
路地を壁で行き止まりにするのだって、最初はアルのアイデアだ。
対スカー戦で知った「錬金術で物質を破壊する」という技を、第五研究所でスライサー兄弟へ使ったのは、すごく象徴的。

これらの技の素晴らしいコンボが、対グリード戦。
突起物で攻撃をする。
突起物を足場に、自ら攻撃する。
突起物を破壊して目くらましにする。
頭脳と技の連携が光る、さすがエド!な戦い。

一度知った技は、すぐに自分のものにしてしまう。
大佐の釣り(囮作戦)だって、すぐにマネしてるしね!

大佐やアームストロングの戦闘は形が定まっているけれど、エド達のはそうじゃない。
それはエド達がまだ、形の固まっていない、少年だからなんだろうな。

どこかのブログで「エド達の錬金術は曲芸みたい。戦うためだけの錬金術の大佐達と、そこが違う」といった内容の記事を読んだのだけど。
すごく感銘を受けました。
(えっと、どなたでしたかしら・・・。スカー戦の頃の話なので、思い出せなくて(涙) もしもどちらのブログかご存知の方がいらっしゃいましたら、お知らせいただけますでしょうか)

エドの戦闘力は、大佐よりも下だ。少佐と比べても当然下。リンも相当な使い手だから(12巻、すっげーいいよ!コミックス派の方お楽しみに!!)、エドのが下だと思う。
スカーに対しても、いい線行ってるけど越えてはいない。

けどね。
エドはスカーの右手の技を、すでに自分のものにしている。
破壊エネルギーの相殺、なんて荒業を、咄嗟にやってしまえるのだから。
だからエドは、スカーの右手さえつかめれば、それを「人体破壊」で粉々にすることだって、できるんだ。2巻でスカーにされたように、その逆を。

でも、しない。

できないんじゃない。しないんだ。
そんな発想が、彼には無いから。

本当は、エドは接近戦においては、とてつもなく強い。
アルはそれ以上に強い。
けれど二人は決して、戦闘力において最上位には立たない。

戦いの強さ=キャラの強さ、って少年漫画の定番だ。戦って勝って、強くなる。戦いを通して、人間的にも成長する。
けれどハガレンにおけるキャラの強さは、戦闘力じゃない。
戦いによって人間的に成長する、んじゃないんだ。

エドとアルは強い。
それは戦いにおける強さではなく。
例えばイズミと同じに。例えばピナコと同じに。ロスと同じに。パニーニャと同じに。
運命を受け入れ、それを乗り越える強さだ。
そして彼女らを超えて。
運命に立ち向かう、強さだ。
ハガレンが描く強さ。私はそれが、好きだ。


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