１９巻が３月発売となった理由

鋼の錬金術師単行本累計３０００万部、おめでとうございます！

この数字見て、あー、１９巻が３月に発売したのって、コレなんだーと歌猫的に納得しました。
だって２０巻は８月発売予定だし、５話収録してるのに通常の４ヶ月サイクルを前倒しするのって、何か理由があると思わない？

たぶん、それは、１９巻を決算前に出さないと、スクゥエア・エニックス社出版事業部の数字に響くから。

１３巻発売時に累計２０００万部でした。
２年で１０００万部の売上ということは、１年あたり５百万部。
１冊税抜き３９０円だから、年間売上は１,９５０百万
出版事業部の事業規模は１０,０００百万ですから、実に２割近くを、「鋼の錬金術師」一作が担っているということに・・・マジで？！

初版部数は１５巻当時１３０万部というデータがありました。
今も同じとして、一冊出せば５０７百万円の売上になるということ。
１０，０００百万円のうちの５００百万円。
それが、１９巻発売時期によって、今期売上に入るか、来期回しになるかが決まる。

ここから先は、私の独断的想像。
実情を知る関係者がこれを見たら鼻で笑うでしょう。
けれど、書く。

１８巻巻末の１９巻予告が「０８年春」となっていたのは、３月か４月、って意味だったんだ。
上期の数字を元に、下期売上見込を固めるなら、１８巻発行を準備している１１月時点で、１９巻発行日を確定するはず。そして３月にしたかった。
けれど、予告に明記できなかった。
それは獣神の３巻予告が無いのと同じで。
荒川弘先生が体調を崩した時、その回復がどうなるか・・・連載をこのペースで続けさせられるかどうか、編集部として判断できなかった、から。


ところで。
私は、いちファンだから、獣神演武はつまらないー！ってぶちぶち言うだけだったけど。あれは荒川弘の作品じゃーないんだよう！アニメ脚本を元に漫画描いてるだけなんだよ、それも荒川先生はそのつもりなかったのに「いつの間にか描くことに」なっていたんだよ！昔世話になった人だから商売の口を利いてあげただけなのに、荒川弘のネームバリューがあまりに大きいから、本人もある意味巻き込まれてしまったんだようー！と。
ただネットで言ってるだけだけど。

例えば、金も口も出せる立場の人とか。
親しい友人や、マンガ家仲間は。
直接に、荒川弘に会う人は、きっと、悪気は無くても聞いたでしょう。
「なんで、あんな漫画を描いてるの？」
その度に、荒川弘先生は説明しなければならない。
昔のよしみ、いつの間にか。ストーリーにはノータッチ。

荒川先生が、作画だけで作品に対してどこまで戦えるのか、獣神でもって挑戦する気概であったとしても。
作画は、作画なのです。
脚本家の大石静が言っていました。
「・・・演出家は台本を無視し、俳優は勝手に台詞を変える。けれど、台本のダイは土台のダイだ。脚本のキャクは支える脚だ。台本がダメなドラマは、ろくなものにはならない。その一心で脚本を書いている」

荒川弘は、人の悪口を言わない。脚本が下手だ、と言われても、そうなのよ、とは言わない人。そしてとても責任感が強い人。
その負担が、今回の入院と、連載ページ減と、無関係であるとは思えない。
忙しくても病気にはならない。
苦しいから病気になるんです。

入院が、ぎっくり腰とかそういうんだったら、この話は見当外れもいいとこだけどね～（苦笑）

１９巻が、３月発売となった理由。
その予告が１８巻には明記されなかった理由。
それはきっと、こういうことじゃないかと、思うんです。
個人の勝手な妄想だよ～。