15: 『ベスト・セレクション 初版 グリム童話』
白水社 グリム兄弟 吉原 高志・吉原 素子 (翻訳)
グリム兄弟 (著) Grimm Br¨uder (原著)
吉原 高志 (翻訳) 吉原 素子 (翻訳)
1998/10
グリム兄弟自身によって書き替えられる前の「初版」には、読むものの心をゆさぶる「物語の力」があふれている。30数話を厳選し、当時の画家たちによって描かれた素敵な挿し絵(カラー多数)とともに贈る贅沢な1冊。
グリム兄弟自身によって書き替えられる前の「初版」には、読むものの心をゆさぶる「物語の力」があふれている。30数話を厳選し、当時の画家たちによって描かれた素敵な挿し絵(カラー多数)とともに贈る贅沢な1冊。
目次:
かえるの王さま または鉄のハインリッヒ
狼と七匹の子やぎ
十二人兄弟
兄と妹
ラプンツェル
ヘンゼルとグレーテル
旅に出たわらと炭とそら豆
漁師とおかみさんの話
灰かぶり
子どもたちがごっこをした話
ホレおばさん
赤ずきん
三本の金の髪の毛をもつ悪魔の話
長靴をはいた牡猫
ハンスのトリーネ
おぜんよごはんのしたくと金貨を出すろばと袋と棍棒の話
小人たちの話
コルベスさま
いばら姫
白雪姫
馬鹿のハンス
ルンペルシュティルツヒェン
青髭
千匹皮
夏の庭と冬の庭
めんどりの死
貧乏人と金持ち
がちょう番の娘
悪魔の煤けた相棒
おいしいお粥
ハンス針ねずみぼうや
わがままな子どもの話
長い鼻
踊ってすりきれた靴
金の鍵
ウィキペディアより ▼
『グリム童話』がはっきりした成功を収めたのは、1837年に、出版社をゲッティンゲンのディーテリヒス社に変えて出された第3版からである。その後『グリム童話』はいくつかの話を加えたり入れ替えたりしつつ、兄弟の生前に7版まで改訂された。収録話数の変遷は以下のようになる。
初版(1812年-1815年) - 156篇(第1巻86篇、第2巻70篇)
第2版(1819年) - 161篇(第1巻86篇、第2巻75篇)付:「子供の聖者伝」9篇
第3版(1837年) - 168篇(第1巻86篇、第2巻82篇)付:「子供の聖者伝」9篇
第4版(1840年) - 178篇(第1巻86篇、第2巻92篇)付:「子供の聖者伝」9篇
第5版(1843年) - 194篇(第1巻86篇、第2巻98篇)付:「子供の聖者伝」9篇
第6版(1850年) - 200篇(第1巻86篇、第2巻114篇)付:「子供の聖者伝」10篇
第7版(1857年) - 200篇(第1巻86篇、第2巻114篇)付:「子供の聖者伝」10篇
「グリム童話」の初版が刊行されてから、
2012年で200周年☆(古事記:1300年 方丈記:800年)
2013年…201周年☆
拙ブログ開設後も『初版 グリム童話集(全4巻)』( 吉原高志、吉原素子訳、白水社、1997年)をはじめ『本当は怖い』シリーズや旅関連など複数本でなんども読んだグリム童話。
今回は白水社の『ベスト・セレクション 初版 グリム童話』で楽しむ。
昔話や心理学や比較民俗学に多少興味のあるわたくしは、そちらの方向から読みといてみた。
例えば「千匹皮」では日本の蓑「笠地蔵」「天狗のうちわ」等との類似点や相違点。動物の皮やマント・蓑の持つ魔力を想像して楽しむ。
グリム童話は心理状態も面白く感じ、昔読んだ心理学関係の内容を思い浮かべながら遊んでいた。
本書はベスト・セレクションというだけあって有名な知っている話ばかりだが、グリム童話は読む度にワクワクする。
あまり面白いので、次は岩波文庫『完訳 グリム童話集』1-5巻(金田鬼位置訳 1979年)を読んでみたい。
長靴をはいた牡猫
モーリッツ・ファン・シュヴァント 1849
ラプンツェル
オットー・シュペクター 1857
グリム童話は懐かしい・・・^±^;
グリムは兄弟だったのですね。
一人だと思ってました。^±^;
今日もまた興味深い本のご紹介ありがとうございます。
世界中に似たようなお話があるのでしょうね。
被ると姿が消えるマントや、仰ぐと大風がおこるうちわ・・・
面白いですね~。
それにしても、立派な挿絵です。
まるで、中世のお城にかかっているゴブラン織りのタペストリーみたいです。
いくら眺めていても見飽きることがないかもしれません。
想像の世界でしばらく遊べそうですね。
映画のグリム兄弟は観ましたが、本当の兄弟はどんな人たちだったのでしょう。
嬉しい楽しいコメントをありがとうございます^^V
ホントですね☆白水社では「長靴をはいた牡猫」だったのですね^^今読んでいます岩波文庫では5巻目に「靴はき猫」<KHM214>とでてきます。
グリムはご兄弟で伝承文芸を集められたようですんね
KHM(グリム童話の通し番号)があって、パターンが類似或は変形した話はひとつのKHMに集録されていることもあります。
ずいぶん多く読書されていただろうてくっぺさんにとって、グリム童話も懐かしいことでしょうね^^
いつもうれしいコメントに感謝しています☆ありがとうございます。
本当ですね☆
世界中のお話のほんの一部だけでも読んでみると形式の類似や共通点を感じます。日本のお伽草子や古典文学にも多くみられますね。
例えば「見るな=禁止」→「破る」→「離別」
三人目(で気がよく、話の展開を起こす)
グリム童話は風習等を巧みに取り入れられているので面白いです。
白水社さんの本書の挿絵、美しいですね^^
他にも多く載せられていました。
一枚の画の中に話が展開している物もあり、見ていて見飽きないです。
今は岩波文庫『完訳グリム童話集 1から5巻』を読んでいます。岩波は芝居調の物が多く 内心節をつけて読んでいますが、白水社のような挿絵が無いのが寂しいです。