ウェネトさまの館

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「中島千波とおもちゃシリーズ」(松濤美術館)&「古伊万里 染付の美 展」(戸栗美術館)

2016年06月18日 23時54分38秒 | 展覧会・美術関連

渋谷区立松濤美術館「中島千波とおもちゃシリーズ 画家のひみつ」を観たのでございます。
http://www.shoto-museum.jp/exhibitions/168nakajimachinami/
(展示室内は撮影不可。ロビーや廊下は可)


お伴のEは、以前は中島千波を桜の画家と認識しておりましたが、今年2月末に郷さくら美術館「彩図鑑 中島千波の世界」で観たおもちゃシリーズ12点がたいそう楽しく、それ以来認識を改めたそうな。

美しい花々と動物などの可愛いおもちゃ(主に民芸品。メキシコの陶器トナラ多し)が描かれたおもちゃシリーズ。
本展では50点以上が展示され、観応えござります。

まずは地下の第1会場。

最初に展示の《小夜曲》は、夜の窓辺にたわわな稲と、鳥のトナラと天使の人形。
作品の下の台にはモチーフとなったトナラとウィーンの天使が置かれ、横には稲のデッサンも3枚展示。
何故《小夜曲》が“稲”かと申しますと、モーツァルトの小夜曲「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」をもじったのですと。
「あ、稲・・・」って・・・ぷぷぷ

このように、おもちゃの実物とデッサンも一緒に展示されておるのも楽しゅうござります。
地下はお気に入り多数ゆえ、作品名を挙げるのは省略。エヘ
フロアの中央のガラスケースには、大きなトナラも展示。

お2階の第2会場へまいりますわよ。


おもちゃシリーズの出発点となった作品や、桜とおもちゃを描いた作品や、十二支の絵馬などもございます。

《動物の謝肉祭》は、郷さくら美術館でも展示されていた作品で、華やかなカトレアの下、象やらワニやらキリンやらウサギやら。
顔だけが人間の蝶はご本人が考えたのかと思いきや、そのまんまのおもちゃが壁に飛んでてびっくり。
人面蝶のおもちゃ、あるのですなぁ。

《猫ひと時》は、松濤美術館で2014年に開催された「ねこ・猫・ネコ展」の為に描かれた作品。
それまで猫は描いた事がなかったので、猫カフェに行って観察して描いたそうな。
三毛猫と向き合ったトナラの亀が、本当に喋っておるようでございます。
その下には、トナラの猫も2匹。

《冬の北天》は円形の作品で、ウィーンで購入した天使の人形と一緒に。
《ポインセチアと兎》は、新橋で購入したフィンランドの張り子のウサギと一緒に。
《魔女と薔薇》は、オーストリアの魔女の人形と一緒に。
《朝顔と南蛮鶏》は、ポルトガルの鶏の民芸品と一緒に展示。

余談ですが、この鶏“ガロ”は幸運を呼ぶらしく、お伴のEも昔ポルトガルへ行った際に購入いたしましたが、幸運はやって来なかったそうな。ぷぷぷ

中島氏の写真パネル。


おもちゃの写真パネル。
この右下にいる黒白水玉の鳥たちと、烏瓜の花を描いた《真夏の夜の花》がお気に入り。


会期は7月10日まで。ご興味ある方はぜひ。

松濤美術館の近くの、戸栗美術館「古伊万里  染付の美 展」も観たのでございます。
http://www.toguri-museum.or.jp/tenrankai/


17世紀前期からの伊万里焼が、時代順、多彩な技法、他色との調和の構成で74点展示。
第3展示室は「伊万里焼100年の変遷」で、約30点展示されております。
会期は6月19日まで。