秋の自然観察会

2009年11月05日 | まち歩き

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秋の自然観察会 見沼代用水東縁とその台地

11月3日浦和暮らしの博物館主催の秋の自然観察会、「民家園周辺の見沼田んぼの植物Aimg_0780から秋を探してみませんか」という内容で広報に案内があったので初めて参加した。浦和くらしの博物館民家園に9時30分集合、集まったのは定員の20名、私と同年輩が多い。花や木の名前が分からないとき年配者なら分かるのでは・・・こんな感じだろう、Aimg_0782_2「これは何でしょう?」と聞かれることが最近多くなった。しかしこちらはさっぱり分からないのである。自然観察会に参加したのは少しでも植物の名前を覚えたい気持からである。講師は斎藤良夫先生、早速民家園を後にして見沼代用水東縁を国昌寺方面に歩きだす。見事な晴天で、国昌寺あたりでは富士山が綺麗に見えた。まず最初に斎藤先生が足を止めて解説頂いたのは、「マユミ」、ニシキギ科の落葉低木、雌雄異株。山地原野に生息、紅葉は美しい。縄文時代に弓の材料に使ったそうだ。(写真左上)

 

Aimg_0783_2 国昌寺から見沼代用水東縁を離れて、南部領辻・総持院方向に向かAimg_0784 う。農家の庭先に季節外れに咲いたのか、寒桜なのか白色の花を付けた若い桜を見つける。しばらく歩くとこれまた狂い咲きなのかつつじが咲いている。おまけに花に名前は分からないが幼虫がいる。食卓にのる野菜や果物に季節感が薄Aimg_0785 れたが、自然の植物にも変化があるのだろうか、ちょっと心配になる。斎藤先生がサザンカが咲いているところで足を停めた。ここで同じツバキ科なのにツバAimg_0786_2キとサザンカがどう違うのか説明を受けた。花ごとに散るのがツバキ、花弁1枚つづ散るのがサザンカという程度しか知らなかったが、花弁開き方=サザンカは花が平らに開くがツバキは平開しない、オシベの形状の違い=ツバキは1つにまとまるがサザンカはまとまらない、木肌の違いなどを勉強した。写真左上は自作のパネルを使って説明している斎藤先生、また先生が富山で研究されたツバキの垂直分布の勉強もさせて頂いた。

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緑のトラスト保全第1号地の竹林の中を通り抜ける。このあたり一帯は上の写真のように斜面林の様子がよく分かるところである。ドウダンツツジが見事に紅葉しているとこ ろに出た。ドウダンツツジは春には白い可愛い花で楽しませてくれたが、今は素晴らしい紅葉を見 せてくれている。ここで斎藤先生は紅葉の仕組みを話してくれた。モミジなどが赤くなる、イチョウなどが黄色になる、こんな仕組みを図解で説明頂いた。紫外線・温度・アントシアニジンの種類などの要素が関係するそうだが、左の写真をクリックすれば拡大されて先生の図解が見ることが出来ます。

ムクロジという樹木を教えてもらった。落葉高木で15mほどの大きさになるようだが、南部領辻で見たムクロジはさほど大きくなかった。写真をクリックして拡大してもらうとよく分かるが綺麗な半透明で黄褐色のAimg_0777_4実を付けている。黄褐色の実の中に黒い種子が1個入っている。これがすごく硬い実で、よく弾むので羽つきの羽の重りに使われり、数珠にも使われたと聞いた。また種子の皮にはサポニンを含んでいて石けんの代わりに使われたそうだ。左の写真は市指定天然記念物になっているムクノキで、指定名称は「辻のムクノキ」、ニレ科の落葉高木で、関東以西に生息。写真をクリック頂くと下のほうに我々一行が写ってAimg_0778_2いるので木の大きさが分かって頂ける。春に花が若葉が出るのと同時に咲き、種子は熟せば甘くなって食用にもなりムクドリが好んで食べる。葉はケヤキに似ているがザラザラしており、べっ甲や象牙などの細工物の仕上げ磨きに使われたそうだ。この木は個人所有だが1968年に文化財に指定された。南部領辻のあちこちに歴史を感じるところがある。深井家長屋門が有名だが、右の写真のような農家がある。庭先の陽だまりに菊の鉢植え、藁ぶき家屋との調和が素晴らしく思わずシャッターを切る。ここでは時間が止まっているような錯覚をを感じる南部領辻だ。

Aimg_0779全部を紹介するすることが紙面の都合で出来ないが、3時間余りの散策で多くの勉強をさせて頂いた。鷲神社の近くでは湧水が出て小さな水たまりがあり、メダカが泳いでいるのを発見、しかしメダカかカダヤシかは尻尾を確認しないと分からないということも学んだ。左のAimg_0774写真はカクレミノの実の写真だが、ご覧の通り晴天で本当に気持ち良い散策であった。蝶もツバクロヒョウモンというのを教えてもらったが、名前を聞くのも初めて・・・、今度見つけて孫に自慢したいと思った。鷲神社あたりを最後に東縁沿いを民家園に戻ったが、途中カワセミを見つけた。この観察会は年に2回行われているとのこと、来年もぜひ参加したいと思っている。

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浦和くらしの博物館 民家園

国道463号線バス停「念仏橋」、クリーンセンター大崎の向かいにある民家園。市内に残さAimg_0761れた伝統的な建築物を移築復原して、公開している野外博物館。上の写真は左から旧野口家住宅・旧武笠家表門・旧蓮見家住宅。平成7年に開館、現在7棟の建築物を公開している。写真左は大正8年栃木県小山市で干瓢の倉庫として建設されたが、昭和31年に緑区三室に移築され、農業協同組合三室支Aimg_0762所の米の倉庫として利用されていた。大谷石と漆喰の土蔵造りの石蔵、国の登録文化財。この他に商家の旧高野家住宅・旧綿貫家と旧中島家穀櫃の7棟が展示されている。右は旧綿貫家住宅の内部、中山道沿いの浦和区常盤2丁目で、雑貨や砂糖などを扱っていた店蔵。住宅の建築年代はすべて江戸末期だそうだ。入館料・無料、休館は月曜日、祝日の翌日(土・日・祝日は除く)と年末年始、見学時間は9時から4時30分まで。問い合わせ048-878-5025

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プラチンブリの風 第3章

2009年11月05日 | プラチンブリの風

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プラチンブリの風 (第3章) LOY KRATHONG  By Harry H.

陰暦12月の満月の夜、水の女神(コンカ―)に祈りをささげ、バナナの葉でつくったKRATHONGを川に流し、自らの罪を洗い流し、身を清めるお祭りで、今年は11月2日(月曜日)にあたる。丁度、雨季から乾季への変わり目でもある。

Aloy_krathong_002 川に流すKRATHONGのほかに、チェンマイのような北部では、昔から、コム・ファーイ(KHOM -FAI)と呼ばれる気球のようなもの(FLOATING LANTERN)を空に飛ばす習慣もある。最近では、バンコクのような都会部でも、コム・ファーイを飛ばすことが流行ってきているが、都会部では火事などの事件が、あちこちに起きており、問題となってきている。チェンマイでは、コム・ファーイの大きさ・飛ばす場所を規制しているが、バンコクには、かかる規制がなく、当局は、規制が必要と考えている。

Loy_krathong_0514月の“水かけ祭り”(ソンクラン)は、一週間にもわたるお祭りで、海外からの観光客も期待できるが、このLOY KRATHONGは、祝日でもなく、また、一日限りのお祭りでもあり、海外からの客は少なく、更に、このところの厳しい経済情勢も影響して、バンコクのホテルの予約状況も例年より低かったのこと。

 

 

ただ、今年のLOY KRATHONGが例年と異なるのは、政府が国民に、“国王の健康を祈るように“と呼びかけていた点だ。国王は、健康を害して、病院に入院しているが、KRATHONGの当日、病院ではパンで作ったKRATHONGの蝋燭に火をつける行事に姿を現し、国民をほっとさせた。

Aloy_krathong_018_2夜の8時ころ隣町のKABINBURIのお寺に着くと、境内では、KRATHONG売り場(30~100BAHT)や露天(お菓子屋、ラーメン等)は人で賑わい、広場ではタイの昔のダンスをみんなで輪になって踊っている。その隣では、BEAUTY CONTESTが。その地区の村や町から選ばれた地区代表が、10数人集まっての女王決定のCONTESTあり、また、抽選会ありと、本当に一般庶民のお祭りであることを感ずる。そして、おもむろに川に降りて、KRATHONGを川に流す。この日は、風が強く、蝋燭に火をつけるのに、人々は苦労していた。HARRYも初めてKRATHONGを川に流した。

(追記)LOY KRATHONGの翌日(3日)、ここシーマハポートのホテルで、LOY KRATHONG FESTIVALが開催された。ここでも、BEAUTY CONTESTが行Nov3_012_2 われ、HARRYのいるTHE RESIDENCEも代表を送り込んだ。夜、HARRYAがアパートのロビーで新聞を読んでいると、THE RESIDENCEの代表がCONTESTから帰って来た。結果を聞くと、優勝したと。優勝賞金が500BAHT(≒1500円)と聞き、その金額の低さに驚いた。しかし、THE RESIDENCEにとっては、効果的な宣伝が出来たことになる。