プラチンブリの風 (第2章) 日本語教育 By Harry H.
HARRYは50歳になったころから、第二の人生として、社会への(小さな)貢献をと考え、地元の国際交流協会で日本語ボランティアを始めた。そして、この活動を海外でもやってみたいと考え、①2002年には、アメリカの大学 ②2004年には、ルーマニアの文化センター ③2006年にはタイ(シーラチャ)で活動してきた。
3年ぶりのタイは、たまたま前回と同じ国になったが、やはり、日本語教育つながり で、プラチンブリ県シーマハポートにある304工業団地内の日系企業S社における日本語講師である。その企業は、毎年日本の本社工場に研修生を数名派遣しており、その研修生の日本語教育である。日本での研修が、全て日本語で行われることから、事前の日本語能力習得が、必須になってくる。S社としては、日本に研修に出る研修生の一つの基準として、日本語能力試験3級レベルを設定している。3級というと、日本語学習時間としては300時間、語彙数1500、漢字300語が要求される。
この派遣研修生の日本語教育が、主なる任務であるが、これ以外にも、いくつかの日本語クラスを担当している。
① NIGHT CLASS(初心者):日本語に関心を持っているタイ人社員の日本語クラスで、会社の勤務時間が終わった、午後5時過ぎからスタートする。日中仕事で働いた後のクラスなので、出席率は決してよいとは言えず、また日時が経つと、漸減してくるのが常である。
② NIGHT CLASS(経験者):初心者のNIGHT CLASSで学んだ社員で、更に続けて勉強したいという社員に対するクラスで、人数は少ないが、知的好奇心の強い社員たちだ。
③ COMMERCIAL SCHOOL:日本でも企業の社会貢献という活動が盛んであるが、S社も、プラチンブリ県内の専門学校へ、日本語講師を派遣して日本語クラスを、無償で提供している。この学校は、コンピューター・会計などの専門学校で、日本語は選択科目の位置づけである。HARRYのアパートからは、車で30分ほどのところにある。週一回のクラスで、生徒は30名前後で、女生徒が殆どで男子生徒は、1-2人と少ない。
④ MAN-TO-MANコース:通常は、派遣研修者と一緒に日本語を受講するのであるが、来年日本の本社工場に研修に行くことが決まっている社員は、社内事情で、そのクラスに参加できず、特別にMAN-TO-MANで対応することになった。2009年10月中旬から始まり、2010年3月日本に発つまでの5カ月前後の期間の特別クラスである。
写真は NIGHT CLASS の授業風景、右上は304工業団地の入り口 (10月30日記)