![]() | スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望 リミテッド・エディション [DVD]20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン |
スターウォーズシリーズの一作目。
中古のロボットを買ったらお姫様からのSOSが入っていて、なりゆきで反乱軍の英雄になっちゃう話。
え……あれ? 面白い?
まずテンポがよい。
とりあえず宇宙船うつしてダース・ベイダー出して「これはスペオペなんですよー」という信号をバンパンに発してから、主人公のルークに話が移って、あとは一気呵成。
あちこちに出かけては化け物に襲われだれかに助けられ、それを繰り返しているうちになんか英雄になっているという、ものすごくわかりやすいエンターテイメント大作。
とにかく主人公のルークがちょっと頭足りないんじゃないかってくらいに素直。
買ったR2D2からオビ=ワンへの手紙を発見したら「ケノービは変人で近づくなって云われてるけど届けに行こう」だし、それで蛮族に襲われてるところをオビに助けられて「一緒に姫を助けに行こう」と云われたら「叔父さんがいるからダメ」でも村に戻ったら蛮族に襲撃されてみんな死んでて「じゃあ行こう」
姫の云っていた星に行くために運んでくれる船を捜していてハン=ソロと出会い、船を見て「ボロじゃないか」「光速の倍は出る」「あ、そうなんだ」
船の中でオビに怪しげな特訓を施され「目で見るな。よし目隠しをつけるんだ」「見えないよ」「心で感じろ」「あ、できた!」
オビがベイダーとの一騎打ちに負けて「殺されるなんて!」
なんかいつの間にか反乱軍に加わっていて、作戦説明されて「おれ運転うまいよ! 楽勝だよ!」
金にならないからやだといって作戦を離脱したハン=ソロに「一緒にやってくれると思ってたのに!」
なんだかんだでピンチに助けに来たソロに「来てくれると思ってた!」
亡霊になってぼそぼそアドバイスするオビの云う通りに手動でミサイル発射。成功。
こうしてデススターは破壊されたのでした。めでたしめでたし。
ちょっと足りないくらいに素直なので、展開が早くストレートでも「本人が納得してるならいいか」という気分になってしまう。
やっぱ娯楽大作の主人公は憎めない感じに頭が悪くないとなー。
EP1~3のアナキンは、自分では頭が良いと思ってる大バカだから一番始末が悪いな~。
そういうご都合主義全開の頭のわるさはおいといても、次から次へと展開される異星の情景とエイリアンたちの造形は映像的に面白くあきさせない。
特にハンと出会うことになるタトゥーインの酒場は、多数のエイリアンがごったがえしていて、物語の展開とともに非常にわくわくする。そのくだりの最後で、SWエイリアンの最たるものともいえる肉塊ジャバ・ザ・ハットが出てくるのも良い。
いま見るとややチャチな感もあるが、子供心を刺激するスピード感のある宇宙でのドッグファイトも良いし、ブラスター飛び交う戦闘シーンと一騎打ちでのセイバー戦もメリハリがきいてる。
なにより頭のでかいダース・ベイダーが、威厳とおかしさがあって良い。
ヘタレた阿呆にしか見えないアナキン・ベイダーと違うなー。
R2D2とC3POのコンビも、ベタだかやはり良い。
ゴン太くん話法も非常に面白く、コンビとしてのうまみを増している。
(ゴン太くんを方とは、特定の人物にしか言葉が通じないので、聞いた相手がしらじらしく「え?~~だって?」とか解説してくれる話法。日本では『できるかな』に置いてゴン太くんとのっぽさんが完成させた。ギャルゲーに置いてヒロインと主人公に転用したりすることも可能なので使い道は多い)
また、ただでさえ面白いこのゴン太くん話法が、EP1~3を見ていると、実は全部を知っているR2D2、という部分の面白さを増すと同時に、そこに生じる「じゃあ云えよ」的な不自然さを感じさせない仕掛けにもなっている。
このコンビに関しては、普通に拍手をおくりたい見事なキャラだなー。
しかしそれよりなにより、ありとあらゆるところで「あ、これゲームで見たことある」というシーンが連発し、なんか面白かった。SFゲームのほとんどがスターウォーズのパクリなんだなー、と。
こういう、基礎の基礎としてインプットされてしまっている作品はやっぱ強いなー。
ジャンプ漫画好きにとって『ドラゴンボール』が常識なように。
ロボットアニメ好きにとって初代ガンダムが常識なように。
RPG好きにとって『ドラゴンクエスト』が常識なように。
良い悪いを超越して「だってこれはこれだから」という次元で存在してしまっている作品はしょうがないなー。
しかしまあ、アメリカ人にとって、SWがそういう作品であるのはなんとなくわかるが、日本人でSWがものすんげー好きって人は、やっぱわからんなー。
そこまでは日本じゃ盛り上がってないだろ……
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