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うな風呂

やる気のない非モテの備忘録

DEAD SPACE 2  80点

2011年08月16日 | ゲーム日記
Dead Space 2(輸入版)
クリエーター情報なし
Electronic Arts(World)



宇宙船石村での凄惨な事件から三年――
単身石村を脱出したアイザックは、ふと気がつくと拘束され見知らぬ宇宙ステーションにいた。わけがわからぬままにあふれ出した忌まわしい化け物ネクロモーフから逃げれたアイザックは、ふたたび生き延びるための戦いをはじめるのだった……


名作ホラーTPSふたたび……
前作のシステム、インターフェイスをそのままに、グラフィックはより美しく、動きはより自然に、武器のバランスを見直され、敵の種類を増え、難易度をあがり、アクション要素を強化して、あのアイザックさんが帰ってきた!

……んだけど、なんだろう、この物足りなさ……
TPSとしては、間違いなく1より今作の方が面白い。前作の最大の欠点ともいえた武器バランスの悪さ……というか初期武器であるプラズマカッターの万能感が影をひそめ、さまざまな武器にそれぞれの使い勝手ができて、どの武器を携帯し育てるか、悩めるようになった。
敵が死んだ瞬間にアイテムが出たため、慣れるとそれで生死の判別ができた前作から、死んだあとに一撃加えるとアイテムが出るように変更されたのも、無駄弾をおさえめるために死体を蹴ろうとしたら生きててびっくり、などのシーンを演出するのに一役買っていてなかなか良い。
敵の数も増え、武器の使い分けや地形を考え、時に逃げたり無視してつきすすんだりするのを考えないと数に押しつぶされるようになっているのも、戦闘のバリエーションとして面白い。戦闘を楽しむという意味では確実にパワーアップしている。謎解きや作業が減少して戦闘に没頭できるようにもなっている。

しかし、前作にあった静と動のバランスが崩れ、次から次へと敵が襲ってくるため、「待つ時間に恐怖する」というもっとも大事なホラー感覚が薄れてしまっている。アドベンチャー的にも、次から次へと場面が切り替わりイベントが起こり進んでいくさまは、飽きさせないつくりにはなっているが、ノンストップパニック映画のテンポのそれであり、恐怖感というよりは手に汗握るエキサイティング感を演出している。
宇宙の表現も前作より印象が薄く感じられ(まあ同じような舞台で二作目という時点でインパクトが薄れてはしまうものだが)とにかくホラーというよりはアクション中心になってしまっている。
前作が『バイオハザード』の1と4の見事な融合だと感じたが、今作は4の系統に完全にベクトルが向いてしまっている。無論、バイオ4も名作なので、その系統のゲームとしての完成度が高ければ十分に面白いものになるわけで、事実このゲームは十分に面白い。前作の仕上がりではそのホラーとアクションのバランス感覚に舌を巻いたので、今作の方向性には「面白いけどガッカリ」と思わざるを得ない。

細かいところだと、前作では終始宇宙服だった主人公アイザックが、会話などでは基本的に顔を出すようになったのも、あまり嬉しくない。想像力を喚起させないし、あのロボットみたいなスーツ独特の愛嬌が減ってしまった。
また巨大ボス大好きな自分としては、ボス的な存在がほとんどいなかったのもガッカリで、そりゃゲーム的にはボス戦に相当するような厳しい局面はところどころにあったのだが、やはりグラフィック・演出的に「大物やっつけた!」と思えるような場面がほとんどないのは、素直に寂しい。

全体的には「ちゃんと進化しているんだけどガッカリ」としかいいようがない仕上がりだった。元ネタの一つであろう映画『エイリアン』自体が、1と2ではどちらも名作ながら方向性が変わってしまっていたものだし、『バイオハザード』も1のホラー感覚から2のアクションエンタテイメント路線の変更があったもので、同じ場面やクリーチャーを使用してのホラーというのは、どうしても難しいのかもしれない。同じような風に仕上げたところで、どうしたって同じようには怖くはならないだろうしね。だからこそのアクション路線への舵取りなんだろう。
しかしそこをなんとか1と同じ路線でがんばって欲しかった、無理なら同じスタッフで別のゲームをつくって欲しかった、というのが率直な気持ちだ。

とはいえまあ、良作でありやって損のない一作であるのはまちがいない。



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