夫へのモラハラに怯えつつ、既に夫と理解し合おうとすることにも疲れた無気力な毎日、そしてその時期私の職場でも様々な問題があり、私の中で精神的な疲れがピークに達しようとしていた。何もかも捨ててどこかへ行けたらどんなに楽かと思ったりもしたが、そのような勇気は持てなかった。結婚5年目のことだった。
ある日、私は仕事のことでどうしても我慢できない出来事が起こり、仕事上で知り合った信頼のおける女性と夕食をとりながら悩みを相談していた。夫には職場関係での何かの会、ということで夜遅くなることを伝えていた。親身に聴いてくれるその女性の姿勢が嬉しく、ついつい話しこみ、ふと時計を見たら遅い時間になっていた。私が夜外出をする時は遅くとも夜10時までには帰らないと夫は不機嫌になる。
その時、すでに11時を回っていた。私は夫に電話を入れたが、夫は私の話を聞く前に乱暴に電話を切った。案の定かなり怒っている様子がうかがえた。駅からのバスは既になく、といってタクシーですぐ家に帰るのも恐ろしく、私は家まで30分かけて歩くことにした。
私は家に帰ったときの情景を思い浮かべた。それは恐ろしいものだった。多分夫は大声を上げ、私を罵倒し、暴力が出る可能性もあった。私は思った。そんな危険が待っている家に私は帰るのか。暴力を受けるかもしれないとわかっていて、わざわざ家に帰るのか。私はいったいなんなんだ?こんな夫と生活してどんないいことがあるんだ?
私はお酒の勢いもあったせいか、また、もう夫とは別れてもいい、という開き直りの気持ちがあったせいか、夫への怒りがこみ上げ思わず声に出して『今度こそ、やられてなるものか、負けてなるものか』『やってやる、やってやるんだ、』と何回も自分に言い聞かせた。もう夫にやられてうちひしがれる惨めな自分にはなりたくなかった。夫にただ踏みにじられるだけの自分にはもうなりたくなかった。私は私に呪文をかけるように『負けるもんか、こんどこそやってやる』とひたすらぶつぶつ言いながら家に向かった。道行く人から見たら、私は少々物騒な女だと思われたことだろう。冬だったが歩いているうちに体も熱くなった。
家に帰ると予想通り、夫は恐ろしい形相をして待ち受けていた。そして私に向かって「こんな遅くまでいったいどこをほっつき歩いていたんだ!!おまえは何様のつもりだっ!!」と大声で怒鳴った。次の瞬間私は大声で怒鳴り返した。「私だって仕事のことなんかでいろいろ話すことがあるんだっ!」夫は驚いて手を振り上げ、私に向かってきました。私は心の中で『もう今までの私じゃないぞ、やってやる!』と固くつぶやき、私も両手を構え、夫に向かっていった。そしてとっくみあい、転げ回り、殴り合いの喧嘩をした。
時間にしたら、多分15分くらいのことだったと思う。お互いに肩で息をしながら、睨みつつ離れた。私は唇を切ったが、けっこう互角にやりあえたように感じた。
いつもだったら、夫の大声に怯え、凍りつき、すぐ謝る私が夫に向かっていったことは、夫にとっても驚きの展開だっただろう。その後夫は呆然と部屋にこもって寝てしまった。
私は我ながらすごいことをしてしまった…と思い、これからどうなるのか不安でもあった。だがそれより何より、とっくみあいをしたお陰でとっても気持ちがすっきりした。鬱々とした負のエネルギーが一気に放出され、俄然闘志が湧いてきた。もっと早くしておけばよかったと思ったくらいだ。これからは体を鍛えて、いつでも夫を迎え撃てるようにしなければ!何がいいかな、空手、少林寺拳法なんかいいかな、と、私は興奮していた。自分がこんなに抵抗できる力があったことが嬉しかった。
翌日、夫は超不機嫌で始終無言だった。私は昨晩の闘志はどこへやら、また夫の顔色を窺いつつ、ひたすら無言で過ごした。急に夫の逆襲が恐くなったが、夫はただ黙っているだけだった。
その後夫はしばらく不機嫌だったが、何だかおとなしくなった。大声を上げたりすることが非常に少なくなった。そして暴力や、物を壊すことはまったくなくなった。なんとそれから1年くらいは、ほぼ穏やかな落ち着いた生活だったのだ。
私の決死の抵抗の効き目だったのか?何かあったら、またやってやる、と思いつつ別居までそんなとっくみあいをすることはなかった。私にしてみたら夫に正面から向き合った、最初で最後のとっくみあいだった。
ある日、私は仕事のことでどうしても我慢できない出来事が起こり、仕事上で知り合った信頼のおける女性と夕食をとりながら悩みを相談していた。夫には職場関係での何かの会、ということで夜遅くなることを伝えていた。親身に聴いてくれるその女性の姿勢が嬉しく、ついつい話しこみ、ふと時計を見たら遅い時間になっていた。私が夜外出をする時は遅くとも夜10時までには帰らないと夫は不機嫌になる。
その時、すでに11時を回っていた。私は夫に電話を入れたが、夫は私の話を聞く前に乱暴に電話を切った。案の定かなり怒っている様子がうかがえた。駅からのバスは既になく、といってタクシーですぐ家に帰るのも恐ろしく、私は家まで30分かけて歩くことにした。
私は家に帰ったときの情景を思い浮かべた。それは恐ろしいものだった。多分夫は大声を上げ、私を罵倒し、暴力が出る可能性もあった。私は思った。そんな危険が待っている家に私は帰るのか。暴力を受けるかもしれないとわかっていて、わざわざ家に帰るのか。私はいったいなんなんだ?こんな夫と生活してどんないいことがあるんだ?
私はお酒の勢いもあったせいか、また、もう夫とは別れてもいい、という開き直りの気持ちがあったせいか、夫への怒りがこみ上げ思わず声に出して『今度こそ、やられてなるものか、負けてなるものか』『やってやる、やってやるんだ、』と何回も自分に言い聞かせた。もう夫にやられてうちひしがれる惨めな自分にはなりたくなかった。夫にただ踏みにじられるだけの自分にはもうなりたくなかった。私は私に呪文をかけるように『負けるもんか、こんどこそやってやる』とひたすらぶつぶつ言いながら家に向かった。道行く人から見たら、私は少々物騒な女だと思われたことだろう。冬だったが歩いているうちに体も熱くなった。
家に帰ると予想通り、夫は恐ろしい形相をして待ち受けていた。そして私に向かって「こんな遅くまでいったいどこをほっつき歩いていたんだ!!おまえは何様のつもりだっ!!」と大声で怒鳴った。次の瞬間私は大声で怒鳴り返した。「私だって仕事のことなんかでいろいろ話すことがあるんだっ!」夫は驚いて手を振り上げ、私に向かってきました。私は心の中で『もう今までの私じゃないぞ、やってやる!』と固くつぶやき、私も両手を構え、夫に向かっていった。そしてとっくみあい、転げ回り、殴り合いの喧嘩をした。
時間にしたら、多分15分くらいのことだったと思う。お互いに肩で息をしながら、睨みつつ離れた。私は唇を切ったが、けっこう互角にやりあえたように感じた。
いつもだったら、夫の大声に怯え、凍りつき、すぐ謝る私が夫に向かっていったことは、夫にとっても驚きの展開だっただろう。その後夫は呆然と部屋にこもって寝てしまった。
私は我ながらすごいことをしてしまった…と思い、これからどうなるのか不安でもあった。だがそれより何より、とっくみあいをしたお陰でとっても気持ちがすっきりした。鬱々とした負のエネルギーが一気に放出され、俄然闘志が湧いてきた。もっと早くしておけばよかったと思ったくらいだ。これからは体を鍛えて、いつでも夫を迎え撃てるようにしなければ!何がいいかな、空手、少林寺拳法なんかいいかな、と、私は興奮していた。自分がこんなに抵抗できる力があったことが嬉しかった。
翌日、夫は超不機嫌で始終無言だった。私は昨晩の闘志はどこへやら、また夫の顔色を窺いつつ、ひたすら無言で過ごした。急に夫の逆襲が恐くなったが、夫はただ黙っているだけだった。
その後夫はしばらく不機嫌だったが、何だかおとなしくなった。大声を上げたりすることが非常に少なくなった。そして暴力や、物を壊すことはまったくなくなった。なんとそれから1年くらいは、ほぼ穏やかな落ち着いた生活だったのだ。
私の決死の抵抗の効き目だったのか?何かあったら、またやってやる、と思いつつ別居までそんなとっくみあいをすることはなかった。私にしてみたら夫に正面から向き合った、最初で最後のとっくみあいだった。
闘い、大変だったけど、
すっきりできて、本当によかった。
怖かったでしょうに…。
私にはそんな取っ組み合いは、
できなかった~。
妻に判らない様に好きなことをしてきたなぁ。
もっとも、東京に長く単身赴任していて自由度があったからだけど・・・・
でも、こういう夫って許されない存在なのだろうか?
モラはそこに付け込んでくるので、まずは冷静に考え、あまり感情的にものを処理しないような人が多いんだと思います。
なんで、モラもそれがまかり通っていると思い込むんですね。
ウメさんのとられた行動、よ~く分かります。
私も同じように、ぶつぶつ言いながら歩いたこと、あります!!
何か、もう自分の中で、フツフツと怒りや悲しみや、なんていうんでしょう、憤りのようなものがこみ上げてきてならないんですよね。
あ~私も、このくらいしてやりたかったこと、たくさんあったのに、できませんでした。
ウメさんのお話聞いただけで
ちょっとスッとしました。
怖かったでしょうに、凄い!!
こういう反撃、絶対必要ですよね。
あ~本当に私もしたかった~
ちょっとクラクラしました。
「やってやる。やってやるんだ」のあたりは
まるで あしたのジョ- !!
ウメさん かっこぃぃぃ!!
ウメさんは文章うまい。
次は!次は!とドキドキしながら読んでます。
今回の戦うウメさんに敬礼!
すみれさん、こんにちは!
すみれさんのにぎやかな応援絵文字付コメントに
思わず照れ笑いしてしまいました。
まともに考えたら闘いはとっても怖いですが、
そのときはアルコールで頭を麻痺させ
ひたすら自分に呪文をかけてぶつかりました(笑)。
闘いの後は、少々体の節々が痛かったですが
すご~くすっきり爽快な気分でしたよ。
ガツンと言うときも必要なんだな~と、つくづく思いました。
いつもありがとうございます~!
ウメより
☆k_kayamaさんへ
はじめまして!
ブログを読んでいただきありがとうございます。
>妻に判らない様に好きなことをしてきたなぁ。
>でも、こういう夫って許されない存在なのだろうか
う~ん、これだけでは何ともわかりかねますが…。
でもそれは妻さんに知られると、相手を傷つける可能性が
あるということなのでしょうか?
それについては、きっとk_kayamaさんは既にご存じのことだと感じましたが…!
ウメより
すみれさんとk_kayamaさんへのコメントにタイトル入れるのを忘れてしまいました。ごめんなさ~い!
☆やまさんへ
やまさん、こんにちは!
やまさんの言われるとおり、私も夫への怒りというか
憎しみがお腹の中でグラグラしている時がありました。
そのときは、眉間にしわを寄せてぶつぶつ独り言を言ったり
物にあたったりして我ながら陰湿な時がありました。
といっても夫のいないときなので、可愛いもんですけどね。
一度でも思いっきり反撃するといいですよ~。
いつも弱いと思っている相手が突然向かってくると
いじめる側はびっくりしておとなしくなります。
夫もその後すごくおとなしくなりました。
やまさんも、もし夫の行動がエスカレートしたときには
「ガツン
でも、本当は、そんなことする必要がないことを祈りますが!
いつもありがとうございます~!
ウメより
☆文旦さんへ
文旦さん、こんにちは!
寒くなりましたね~。
文旦さんは、今まで他の誰も言ってくれたことのない言葉を
いっぱい言ってくれますね…(^^;)テレマス…。
しかしね~、今回は闘うウメでちょっとハッスルしているのですが、
そのうち「ホラーブログ、陰湿なウメ」を書きます。
怖いですよ~!
文旦さん、100メートルくらい引くかも…!?
楽しみにしててくださいね~、ほほほ♪
いつもありがとうございます~!
ウメより
今までずっとROMっていたのですが、もう、どれも、私の気持ちを代弁してくれてるの?!って感じです!
被害者面も二面性も、ほんとそのとおりなんです~><。。。
今、ヒモラ彼と付き合っているのですが、一ヶ月前、とうとう私もキレて別れを覚悟し、はじめて言い合い&殴り合い(軽く)をしてしまったばかりなんです!
その後、彼はフレンドリーな態度に変わり、かえって別れを言い出しにくくなってしまいました^^;
今までのように、暴言をはいてくれていたら、私の決心は揺るがなかったのに・・・。
これがモラの罠にはまるってことか・・・ともう1人の私が冷めた目で見ているのがわかります。
まあ、またすぐ変わると思うので、様子見です。
次も楽しみにしています♪
いつも読んでいただきありがとうございます。
鈴さんが、共感してくださっているのは嬉しい反面、
鈴さんが私と同じような思いをされていることに心痛みます。
好きな人とお付き合いする中で、そのようなことが起こるって
本当に辛いですよね…。
鈴さん、お付き合いだったらまだ別れられます。
「安全な関係のパートナーとは」について研究されて
早くモラから距離を取られることを祈っています。
私も今、自分を振り返りながら
安全な人間関係について勉強中です。
モラと結婚すると全くひどい結婚生活になりますよ~、私のように!
鈴さんのこころの声を大事にしてくださいね
またお待ちしています!
ウメより