悪魔の囁き

少年時代の友達と楽しかった遊び。青春時代の苦い思い出。社会人になっての挫折。現代のどん底からはいあがる波乱万丈物語です。

若葉と青葉と紅葉と・・・

2017-03-29 09:59:33 | 日記
第二話【桜のない校門】


中三になると幼稚な精神や貧祖な肉体も大人になり、勉強の出来る男子より頭が悪くてもイケメンで話が面白く性格の明るい男子が持てるようになった。
休み時間になると男女数人で塊、テレビ番組や映画などで話が盛り上がっていた。
ませてくると反抗期の仲間同士で、都心に遊びに行った事などを自慢して話していた。
『アパ 昨日後楽園に行ったんだって』とまり子ちゃんが聞いた。
『うん。サンスケとミツエちゃんと三人でローラースケートに行ったよ』
『滑れるの』
『小学校からやっていたからねぇ』
『へぇ~ 今度 私も連れて行ってよ』
『いいけど――』
『都合の悪いことがあるの』
『そうじゃないけど・・・』
『はっきりしないわねぇ』
『実は3人で話して連れて行く人選はしているんだよ』
『誰よ』
『まり子ちゃんも知っている連中だよ』
『具体的に言わないとわからないわよ』
『G組だよ』
『それで何人で行くの』
『取り敢えず 10人にしたんだよ』
『なら 一人ぐらい増えてもいいじゃない』
『俺は構わないけど ミツエちぁんがなんて言うかだなぁ~』
『アパ 付き合っているの』
『別に』
『誰とも付き合っていないんでしょ』
『そうだよ』
『それなら 別の日に二人で行こうよ』
『えぇ~ まり子ちゃん滑れるの』
『うぅん 教えてよ』
『それなら エテも連れて行こうよ』
『エテなら面白いからいいよ』

まり子ちゃんは、中里まり子、成績は中で顔を下だった。
身長は155cm、やせ型で逆三角形の顔していた。
鳥の巣状の髪はショートカットで左から6:4に分けてオデコを出し、小さな耳を出して後ろを刈り上げていた。
眉毛が細長く一重瞼で短いまつ毛に細い目をしていた。
鼻が細長く頬骨が出ていて、鼻の下が長く口が大きく上下の唇が薄かった。
顔が細いために顎が無く口が大きく裂けて見え顎が尖っていた。
耳年増で芸能ニュースには詳しかった。
早ガッテンの出しゃばりで、興味深く噂話には何処でも顔を、っ込んで仕切っていた。
声が高く性格は明るく、誰も頼みもしないのに学級員に立候補した。
私たち仲間は、まり子ちゃんに、一票入れた。
あと一歩のところで、牛乳瓶の底のような渦を巻いた分厚いレンズの黒メガネをかけた、ムッリスケベのガリ勉で、面倒見の悪い高山正隆に負けてしまった。

『残念だったなぁ~』
『高山は試験の成績は毎回一番だからなぁ~』
『まり子ちゃんの成績では負けても仕方がないなぁ』
『今度 プールに泳ぎに行こうよ』と利江ちゃんが提案した。
男はサンスケ、エテ、変態の西山と私、女性徒は、まり子ちゃん、利江ちゃん、千鶴子ちゃんの6人で行く事にした。
何時もの通り校門前の文房具店森下屋にAM9時に集合した。
歩いて10分弱の三角からバスに乗り新小岩駅に出て総武線で千駄ヶ谷駅に行った。
小窓の受付で1人20円を払い室内プールで泳いだ。

利江ちゃんは、高山利江子、成績は中の下で身長は155cm、丸顔で色が黒くニキビを散らしていた。
髪は右から6:4のショートカットで前髪を眉毛まで落としてオデコを隠していた。
眉毛が太く二重瞼に大きな瞳で長いまつ毛が上を向いていた。
鼻が丸く上を向いていて鼻の下が短く上下の唇が厚く隙間が空いていて、好きそうな顔に色気があった。
B85・W56・H85のナイスボディーだった。
『利江ちゃんてぇ、いい体をしていたんだなぁ~』
『ワンピースじゃ もったいないよなぁ~』
『ビキニなら、もう少しケツの振り方がセクシーなのになるのになぁ』

千鶴子ちゃんは、岩本千鶴子、成績は中の上で身長は163cm色が白く、瓜ざね顔の美形だった。
髪はロングで右から6:4に分けて前髪を細長い眉毛まで垂らしていた。
二重瞼に大きな切れ長の目に長いまつ毛が上を向いていてブラウンの瞳が輝いていた。
鼻筋が通り高く緩やかなカーブで先端が下がっていた。
鼻の下が短く上下の唇が整い、顎が尖っていた。
首が長く手脚が長く、特に膝から下が長かった。
B80・W56・H80のモデルタイプだった。
落ち着いた話し方で雲雀のような爽やかな声を出した。
『あれだけ美人で付き合っている奴がいないんだよな』
『不思議だよな』
『恐らく、頭が良くて美人だから、みんな敬遠してしまうんだよ』
『それでなかければ、俺たちと一緒に遊びに来ないよ』
『そうかもしれないな』
『アパ。トライしてみなぁ』
『俺なんか相手にしないよ』
『わかってんじゃねぇ』
ウァハハ八八ノヽノヽノヽノ \

変態の西山は、成績は中の上で身長は160cm色が白く丸顔だった。
髪は坊ちゃん刈りでオデコを出していた。
耳は大きく眉が太くて短く一重瞼で目が細かった。
鼻は団子で低く穴が横に広がっていた。
鼻の下が短く上唇が薄く下唇が厚く突き出していた。
気が短く一年生の頃は気に入らないと女子生徒でも殴っていた。
二年生になると色気が付き出し、エロ本で女を知ると優しくなった。
『まり子ちゃんは、一発やったら死んでしまいそうだなぁ 』
『頭の中はませているけど、体はガリガリだもんなぁ』
『あぁ~ 言うのが大人になると成熟してナイスバディーになるんだよ』
『ホントかよ』
『西山 詳しいじゃねぇ』
『エロ本に書いてあったよ』
『エロ本持っているのが親に見つかったら怒られるだろう』
『絶対に見つからないところに隠してあるから大丈夫だよ』
『何処に 』
『天井の柱の上に挟んであるんだよ』
『頭いい~!』

エテヤングは、本名は福田三男、3人兄弟の一番下だった。
成績は下の下、身長は150cm色が白く貧相で痩せていた。
輪郭は逆三角形で耳が大きく髪は坊ちゃん刈りにしていた。
眉毛が細く、二重瞼で目が大きく奥に引っ込んでいた。
鼻がヒヒバナで穴が上を向いて広がっていた。
鼻の下が長く上下の唇が薄く一文字を引いていた。
性格は明るくお茶目で面白くバカ丸出しだったので男女問わず友達が多かった。
隣に住んでいるアチャコちゃんと仲がよく漫才をやっていた。
休み時間になると、身振り手振りで絡み合い、くだらない事を言って笑わせていた。
モンキーダンスが得意で、付いたあだ名がエテ公だった。
私とは隣町だが家が歩いて5分と近く三月の早生れの辰年だった。
私と同じ三男だったのでクラスが同じになると気が合い毎日遊んでいた。
何時からは分からないが、学年では名前の後に”ヤング”が付いて呼んでいた。

私の隣の席に江梨子ちゃんが座っていた。
私の家に近く、小学校の頃はよく遊びに来て、二階で私や妹と相撲を取っていた。
成績は、中の下で身長は155cm、顔は卵型で色が白く髪はすトレーで真ん中から分けて肩まで伸ばしていた。
眉毛が細長く一重瞼でまつげが長く小さな瞳を隠していた。
鼻筋が通りなだらかな高さで整い鼻の下が長く赤い上下の唇が整っていた。
性格は明るく男女交えた友達も多く芸能人にも明るかった。
下を向くとセーラー服のまえ襟があきブラジャーからはみ出した大きなバストが半分見えた。
休み時間に、エテとふざけ突き飛ばされたと同時に、江梨子ちゃんのバストをセーラー服の上から鷲掴みにした。
思った通り、大きく柔らかく手に吸い付いてきた。
突き飛ばされたタイミングのアクシデントだったので江梨子ちゃんは何も言わなかった。
『エテヤング、江梨子ちゃん、おパイでかいよ』と耳打ちした。
『ホントかよ』
――うんダァ――
『エテヤング もう一回押せよ』
とわざと突き飛ばされ、江梨子ちゃんに抱きつきバストを揉んだ。
二度目は確信犯だったのでバレてしまった。
『エッチ やめてよ』と嫌われた。
江梨子ちゃんの親兄弟もキチガイ党だったので学校を卒業すると付き合いは無くなった。
エテヤングも、親兄弟がキチガイ党で当然入会した。
選挙になると支持者が屯して、投票所に来る知り合いを校門で待ち伏せしていた。
投票に来た無党派を捕まえた。
『入れくれ――』としつこく追いかけてきた。
名前を書こうとすると、左右後方から取り囲み、キチガイ党の候補者を指定して無理やり書かせていた。
『アパヤング。支持している党あるの』
『無いよ』
『なら 俺の党に入れてよ』
『やだよ』
『苦戦しているんだよ。お願いしますよ』
『俺の家は、キチガイ党が大嫌いなんだよ』
『そんな事言わずに頼むよ。一生のお願いだよぉ』
『これで付き合いもおしまいだな』
二十歳から二度と合うことはなかった。

つづく