悪魔の囁き

少年時代の友達と楽しかった遊び。青春時代の苦い思い出。社会人になっての挫折。現代のどん底からはいあがる波乱万丈物語です。

若葉と青葉と紅葉と・・・

2017-02-27 11:17:45 | 日記
第二話【桜のない校門】


そして・・・
校門の前の中学校指定の文房具店“森下屋”でAM9時に待ち合わせをした。
『おはようございます』
『おはよう』
『おはようさん』
『じゃぁ・・・行こうか?』
校門から10分弱歩き、新堀川を渡ると三角バス停があった。
『ミツヱちゃん。朝何食べてきた?』
『味噌汁と・シャケと・目玉焼きと・ノリよ』
『庶民的だな!』
『アパは?』
『俺は味噌汁と・アジの開きと・目玉焼きと・ノリだよ』
『私と大して変わらないじゃない』
『サンスケは?』
『俺はトーストにバターとジャムを付けて、スクランブルエッグに生ハムを、
ホットコーヒーで食べたなぁ』
『風呂屋なのに洋食かよ!?』
『朝食に職業は関係ないんじゃない』
『そうだけどよぉ』
『イメージが合わないんだよなぁ?』
『夜が遅いから・・・朝はご飯を炊くのが面倒臭いんじゃないかなぁ?』
『それは言えるなぁ』
『ミツヱちゃんのところは・・・漁師じゃないでしょう?』
『勤め人よ』
『アパんところは?』
『俺んところは肉体労働者だよ』
『勤め人と肉体労働者は・・・どこが違うんだろうね?』
『ホワイトカラーかブルーカラーの違いじゃない?』
『サンスケ。そんな難しい言葉良くしているな?』
『知らないのは、お前だけだよ』
『ミツヱちゃんも知っていた?』
『当たり前じゃない!!』
『そうかよぅ・・・』
『お前。そんな事じゃ進学出来ないぞぉ!?』
『ダメなら・・・就職するよ』
『これからは・・・高校ぐらい出ていた方がいいよ』
『そうよ!・・・』
『ミツヱちゃんも賛成なら進学するかなぁ・・・?』
『そうしたのがいいよ』
『高校入学年鑑みて、自分のレベルに合った学校を受験すればいいじゃない』
『そうすると1か2しかないなぁ・・・?』
『そうだなぁ。今から勉強しても?3以上は無理だからなぁ』
『これから楽しい思いをしに行くのに?落ち込むよ』
『なんでこんな話になったんだろうね?』
『私生活の話からだよ』
『アパが言い出した事じゃん』
『そうか!』
『サンスケは何処を受けるの?』
『私立だけど・・・何処にするかは?まだ決めていない』
『ミツヱちゃんは?』
『私の頭だと・・・私立しか受からないと思うよ?』
『アパは頭が悪いから、私立しか受験できないけど!
受かるかどうかも、わからないだろうなぁ?』
『決め付けるか!』
『もうやめよう』
『アッ!バスが来た!』
『走れ・・・』
『ミツヱちゃん。・・・ダッシュ!』
『待ってよ!・・・』
つづく