金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

簡易な繕い

2017-07-31 11:04:39 | 陶器の繕い例
本焼き時になぜか電気窯の中で倒れてしまっていた酒器。

釉薬が棚板に付いて。

ヤスリで削った後、とりあえず「新うるし」で色合わせだけで。


ちょっと違うなと、もう少し色を付けて。
今度は濃い過ぎたかな。
なかなか色合わせは難しいですね。
しばらく使ってみて、気に入らなければ黒艶の本漆を使って銀粉でも蒔きましようかね。

工房の時計が大変だ

2017-07-31 11:01:43 | 多種類の繕い例
川西のパレットから帰った時にびっくりしました。

工房の壁面に取り付けてある時計の針が大変なことに。
子どもか誰かが悪戯したのでしようね。
びっくりしてしまって、その状態の写真を撮り忘れていました。

分針はまだましでしたが、秒針はこんな風にぐにゃぐにゃに。


早速、まっすぐに直してあげて。
だいぶ傷んでいますが、もう少し使えるでしょうね。


きちんと動くようになりました。
こんなことがたまにあります。
道路からも時間が判って、子どもたち初め皆さんに便利なはずなんですがね。

今月2回目の「器再楽」の講座

2017-07-31 10:56:12 | 繕いの会の様子
27日(木)に川西のパレットでの「器再楽」という金繕い講座、6月から始まって3回目でした。

参加者はいつもの5名。
この講座、繕うものが無くなると来る必要がなくなるのが難点。

先日の「リペアカフェin川西」のイベントにもPRになるからと、1日だけではなかなか難しい取り組みですよと、依頼があった時に躊躇しながらも参加したのですが、新しいメンバーは増えず、修理だけの依頼者が多かったですね。
お一人、繕いの終わったものを引き取りに見えられました。

さあ、スタートです。
この施設、快適だけでなく、いろんなところに行き届いていて、とてもいいですね。
例えば、水もすぐ近くで利用できますし、テーブルが汚れないように新聞紙などもきちんと使えるように用意されています。


この方の品物、銀粉を蒔いて粉固めも1回だけですが済んでいて、鯛牙(たいき)で磨く最終段階です。
良くなりましたね。


こちらの方、古い重箱を繕って。
赤呂色という本漆を塗っている段階です。

約2時間の講座、5人の方の品物をアドバイスしながらみて回るだけで大忙しです。
写真を撮っている暇もなくて。
男性を始め、他のメンバーの作業の様子がアップできませんでしたね。


8月はお休みにして、次回は9月(第2・4木午後1時)になります。

川西から持ち帰った繕い品 その3

2017-07-22 11:18:47 | 陶器の繕い例
「リペアカフェin川西」から持ち帰った3点目の繕いです。

会場で直し始めたのですが、アラルダイトのラピッドタイプでは、固くならなかったので、持ち帰ってのやり直しとしたものです。

口の部分がこんな風に壊れています。


湿布薬のプラスチックを利用して、型枠として利用します。
アラルダイトが固まった段階で、きれいに剥がせます。


蓋の持ち手の部分、ご本人がご自分で接着していますね。
この部分も補強しておきましょう。


接着剤が固まって整形です。


そして、「新うるし」で色合わせして。
いろんな色を混ぜて、難しいね、ここまでですね。
お茶の注ぎ口ですので、「新うるし」を塗った部分に、同じく「新うるし」の本透明をコーティングして。
本透明は顔料を使っていないので、これで安心ですね。


蓋の持ち手もいい感じに仕上がって。
本漆と銀粉で装飾することもできたのですが、これでいいと思いますよ。
必要であれば、ベースがきちんと復元しているので、後ででもやり直せます。
この品物は、今度の27日(木)にある「川西パレット」での繕い講座の時にお渡しする予定です。
これですべて終了です。

川西から持ち帰った繕い品 その2

2017-07-20 11:57:33 | 磁器の繕い例
川西の「リペアカフェin川西」から持ち帰った2点目の繕い品です。

先の織部の丸皿と同じ持ち主の方のものです。

こんな状態で。
全然使わずに壊してしまったようですね。
汚れもなくとてもきれいな状態ですね。


アラルダイトのみで、できるだけはみ出さない量を塗りつけて。


しっかりと固定して接着です。
1箇所、4つほどの破片がある部分は難しそうですね。


全体の接着を終えましたが、細かく割れた部分では少し足りない部分もあることがわかり、アラルダイトに小麦粉を混ぜたもので復元して。

依頼主は、金粉や銀粉を使わずにできるだけ目立たないようにしてほしいということでした。
それで、小物入れですので、ホルペインのアクリル絵の具で色合わせして仕上げることにして。


こんな状態で仕上がりです。


裏側です。


蓋は無傷でした。
これでいいでしょう。
イギリスのウェッジウッド製。高いものなのでしょうかね。


その3に続く。