モンゴル快晴★ST

どこにでもいる日本人言語聴覚士がモンゴルで働く。そもそもSTなのに言葉はどうするんだ。生活は・・・?

白衣買いました。

2012年04月02日 19時18分08秒 | モンゴル生活
念願だった白衣を購入

もちろんモンゴルの病院でも使いますが、日本でのお仕事用に。

日本の長着はちびの私にはどれもおっきいのです。
支給されたのを着て仕事していると、あのひらひらの裾をベッド柵に引っかけたり踏んづけたりしてしまい、なんとも扱いづらい。

モンゴルの医療関係者が着ている白衣はなんだか短くてぴったりしていて、裾も邪魔にならないように見えました。
だからずっと狙っていたのです
日本円にして1500円くらいかしら。

ただ・・・ポケットがないのです。
つけようかしら


帰国。そしてリターン。

2012年04月01日 18時25分05秒 | モンゴル語
気づけば・・・JICAの任期も終わり、日本に帰国してから早3ヶ月。

実はやっぱりモンゴルにいるんです私
しかも1ヶ月以上前から。

しかし、もはやJICAでも何でもない。。。いやいや、今はモンゴル語学生ですわ。
学生・・・んーなんともフレッシュでモラトリアムな響き。

事情により、もう少しボランティア(まさにボランティア。貧乏なのにボランティア。)を続けています。

この新生活開始から早くも生活の基盤が事件だらけで、一つ一つを取り出して説明するのもおっくうなくらい、脆い基盤の上に活動しています。
最新の事件は鍵穴に鍵を差し込んだら真っ二つに折れたことでしょうか。
オートロックなので完全に締め出しをくらいました。


もう、ちょっとやそっとでは驚かないぞ


モンゴル語は相変わらず下手なので、事件の説明をするのにしどろもどろなのが一番苦痛です。
それでもそれなりに楽しく、忙しくやっておりますが。


ちなみにST業務は完全に教育へシフト。
幼稚園のSTに摂食嚥下授業中。
解剖だけで4回も費やした・・・。おわるんかしらん


あなたを生んで本当によかった~今井絵里子~

2011年11月07日 02時55分12秒 | モンゴルとの交流
幸いなことにNHKが映ります。我が家。
そしてこんな深夜に仕事しながらテレビを見ていると、SPEEDの今井絵里子さんがアメリカの聴覚障害ダンサーチームを訪問する番組が放送されていました。

今井さんのお子さんが聴覚障害であることは情報としては知っていたのですが、
私自身、あまり音楽に興味がなかったため、「そうかー」くらいにしか思っていませんでした。

今井さんのお子さんは今6歳くらいだそうで、100dB以上の高度難聴であるにも関わらず、お母さんの歌に合わせてダンスをするのが好きだそうです。

耳の聞こえない子がどうやってリズムを捉え、踊れるようになっているのかを知るためのアメリカ訪問です。

そこで日本語-英語、日本語の手話-英語の手話全てこなすダブルバイリンガルの女性の助けを借りて、聴覚障害ダンサーチームとの交流をし、ダンスをし、歌を歌い、大変感動的な番組でした。

まず、日本語英語の手話通訳者に驚きました。音声言語同士でも同時通訳は難しい。それを手話で行うなんて、本当に凄いです。
こんな技能を持った方々もおられるのだと、感心しました。

それから、ダンサーチームの方々、めっちゃ踊り上手い。
リーダーによると、リズムは音を聞いてではなく、1,2,3,4,のカウントに忠実に動きを合わせていくそうです。
大きな身体を揺らして楽しそうに練習していました。

そして今井さん。
お子さんの聴覚スクリーニング結果を聞いたときのショック、泣いていてもしかたがないと前を向いた強さ。
お子さんのことを話す表情やすっかり身についている手話から
お子さんを愛しているのだなと、お子さんの可能性や夢を広げてあげようと精一杯頑張ってるお母さんなんだなと、感じました。


彼女がお子さんのために作った歌に「あなたを生んで本当によかった」という歌詞がありました。
うっかり涙が出てしまいました・・・。

卒業生として、人として

2011年11月03日 00時08分54秒 | ブログ
寒くなってきました。
どんなにあがいても坂を転げ落ちるように寒くなっていくものは止められない。
抗ってもどうにもならないので、ジャケットの下に一枚重ねてみた。
あ、寒くない
しばらくこれで頑張ろう・・・


かれこれ10数年前?、管理人もまだ若かったころ、STの卵にもなっていなかった頃、西日本のある大学を卒業しました。
その大学のこと、特別気に入っていたわけではありませんが、大学生らしく多くの事を学ばせて頂いたと思っています。
色彩豊かな思い出と言えば、やはり大学時代でした。

その思い出の一ページに、初めての授業で担当の先生に言われた一言が、
今も消えることなく刻み込まれています。
その一言は、(今と違って)純粋だった(かもしれない)私の心を貫きました。
今考えると、我が家の床に落ちている誇りにも満たないような小さなこと。
鼻息で飛んで飛んでいってしまうような些細なこと。

・・・若かった・・・



その後も、その先生は授業中に理由の分からないことで突然怒り出したり、
かと思えばネコのように優しくなったり、
時には高圧的であったりと、感情コントロールの苦手な方であるように見うけられました。
勝手にコントロール困難になっているのは結構ですが
学生の立場としてはいつも先生の顔色を伺いながらの授業は楽しいものではありませんでした。
研究や教育のための熱い思いからの叱咤激励、口論なら理解できますが、今から振り返ってもそのようには見えませんでした。


今年でその先生も定年だそうです。
教授先生が退官されると名誉教授になられるのでしょうか。
へー・・・。
何のための「名誉」教授の称号でしょう。
その名にふさわしい先生のみに与えられる称号であるべきでしょう・・・。


そして学部長先生、学長先生はその先生の悪行三昧をご存じなのでしょうか。
ご存じないならば、それはそれで責任者としてどんなもんでしょう


生徒は意外と大人ですよ。
表向きは愛想笑いしていますが、大変悩んだ子も多くいました。
それでもそれを見せないだけですよ


卒業生として誇りをもてるような大学、先生であってくれ
ほんっと・・・
情けないわ。

卒業生として、ちょっと一言漏らしてみました。


たかが1週間、されど1週間

2011年10月08日 13時10分23秒 | モンゴル生活
よ・・・ようやく1週間が終了

長かった・・・。


やはり体調悪くて、体力落ちていると日々の仕事をこなすだけで精一杯っ
ぽ~っとしてるとぐるぐるいろんな事考えて凹んで。
さらにしんどくなって悪循環。


朝はぐだぐだだし、仕事中もモンゴル語出てこない。
子どもの評価するにも訓練するにも、テンション上がりきらず中途半端。

小児領域はとても体力を使います。
なにせ子どものテンションだから・・・。

どちらかというとクールなワタクシ、通常モードではだいぶ愛想ないわけです。
でも子どもに好かれるにはね、やっぱり優しくて明るい先生じゃないと。

シテ・・・、

テンション、アゲアゲでぐったり


でも、少しずつ体調も戻りつつあり、頑張れワタシ、と思えるようになってきましたわ。


来週になったらもう少し元気に戻っているかしらー


自分を知るということ

2011年10月01日 12時54分59秒 | モンゴル生活
新年度がスタートし、子どもがどっさり入園し、それから1ヶ月が過ぎました。
ぎゃーぎゃー泣きわめく子どもの間をくぐり抜けて評価をし、新米ST達のサポートをし、新米STに対してSTについての授業をし、帰って授業の準備をし、、の毎日でした。

ST体制が変わったことで全てが変化し、厳しい生活になることは予想の上、覚悟の上でした。
それでも今度こそSTを育てたいと思っていました。

しかしですねー、
この1ヶ月の間に2回熱が出て死にました

日本に居るときには1~2年に1回体調崩すくらいで、割と丈夫な方でし
それがここに来て何回風邪引いた?



今回は私生活でのいろんなストレスも重なったのと、
急に寒くなって体温調節が慣れてなかったのも理由の一つだとは思うのですが、
何よりも自己管理不足ですな


年齢的にももう無理が利かないということでしょうが、
それ以上に自分の能力を過信していたようです



体調を崩して休むとそれだけ新米たちにも迷惑が掛かるし、
そもそも休みが続くと任期終了までに授業が終わらんじゃないかっ!


その上、一回休むと休む癖がつくのよねー。
少し体調が悪いだけでも休みたくなってしまう・・・。
だから休まない習慣をつけなくてはいけないのです。
だから自己管理が大切


いかんなあ・・・。
仕事の方はともかく、私生活のストレスをどうにかせんといかん。
ストレスが一番免疫力を下げるからな。
仕事に集中するためにも、生活が悪循環にならないためにも、
身体だけではなく、精神も強くならなくてはいけないと思いました~ん

いや、強くなるのは大変そうだから、せめて必要なことを取捨選択できるようになりたいなあ~。


モンゴル人ということ

2011年08月29日 19時40分39秒 | モンゴル生活
今なお・・・新学期に向けてお掃除中の当園
今日は部屋のマットの掃除。
ちなみに明日はおもちゃ洗い。
いったい何日掃除するんだろう・・・。


そして午後からは全職員集合でのミーティングでした。
園長から去年のまとめと夏休み中の活動、省庁からの支援やおふれについてのお話があり、
今年度の予定や決定事項が周知されました。


いやあ・・・
聞き取れんけどね

でも8割方、お金の話でしたな

かと思いきや、先生方、自分の部屋にラジカセがないじゃのテレビがないじゃの・・・。
ラジカセやテレビに子どもの世話をさせる気かい?
ラジカセ置いたって、自分たちの好きなモンゴル歌流してBGMしてるでしょう?
何のためのラジカセですかーーーーー


そして・・・人が話してるのに聞きなさいよ・・・。
主張主張なのはそういう風に育って来てるんだから仕方がないけれど。


今年度、益々女ばかりの幼稚園。
気の強さと身体のでかさは年々増している気がしますが、まあそれでも憎めない人々です

言語聴覚士がいる、ということ

2011年08月27日 02時34分41秒 | ブログ
日本でもSTという職業はどちらかというとマイナー

リハビリ、は分かるけれども、一般人の考えるリハビリはつまり、理学療法か物理療法のことでしょう。
仕事を尋ねられたとき、言語聴覚士といってもぽかーんなので、
リハビリと答えると、腰が痛いんだけど、などと質問を受けてこりゃまた面倒なことになります。

かといって病院に勤めてます、というと看護師さんかと勘違いされちゃうし

日本にいても、色々と説明の必要な職業・言語聴覚士。



モンゴルにいるとぽかーんどころの話じゃありません。

「仕事は[ヘル ザサルチ]です」と申し上げましても、


“なんか言いました?”くらいの反応です。

そこからまたつたないモンゴル語で説明。
“なんか分からんけど、ふーん“で終了。

ま、いいけどね。慣れてるけどね。



こんなマイナー職、STですが、日本でもモンゴルでもニーズは高いのです。
うちの子、しゃべれないの、と心配しているお母さんはたくさんいるのです。
うちのお父さん、倒れてしゃべれなくなっちゃった、と驚く奥様は多いのです。


それ、治療するのがSTですよ。



日本では倒れても病院にSTがおり、障害児施設にはSTがおり、言葉に問題があると言えばSTを紹介されます。
そして、日本のSTは優秀です

ST先進国は欧米でしょうが、日本のSTさん達のレベルの高さにも感心させられます。
小児分野、成人分野で働く友人ST達と話していると、良く調べ、良く考え、良く患者さんを見ている。
そして長期的な予後も見通して目標を立て、訓練している。
すごいな、専門家だな、かなわないなって思います。

そんな優秀なSTさん達だから、空いた穴は埋められる。
これが層の厚さです。



一方、モンゴルのSTさん。
たとえ一人一人は優秀だとしても、障害者の数に対して圧倒的に足りない。
いくら人口が少ないからといって、一桁ではいないも同然


ほとんどのSTを必要としている人が治療を受けられないのです。

日本でもモンゴルでも障がい児者たちの思いは同じでしょう。
日本だから治療が受けられる、モンゴルだから受けられなくて仕方がない。。。
そんなはずはないでしょう。


STを必要としている人がいる、そこにstがいないのはおかしいでしょ?




新学期に向けて

2011年08月25日 02時13分22秒 | モンゴル生活
9月1日から新年度が始まります
そのため、スタッフ総出で子どもを迎える準備に大忙しな当園。

昨日は部屋の掃除、今日は壁のペンキ塗り、月曜はおもちゃの洗濯・・・。
日本のように業者がやってはくれないので全部が全部、自分たちのお仕事なのです。

おかげさまで不器用な私は仕事着を1着だめにしました。
ペンキだらけになって、使えない。
2万tgもしたのに・・・
痛い出費です。


さて今学期、私にとって最後の学期となります。
しかも赴任当初からの唯一の同僚STが辞めてしまったため、新しいSTにまたイチから教え直し・・・。
しかも新STは本当に「新」なのです。

モンゴルではST教育などなく、STとして働いている人も数人。
一人に教えてもその人が辞めてしまうとすべてが白紙に戻ってしまいます。
・・・シテ、いま白紙な状態・・・


層のさ、ハンパない・・・。

12月までという超短期間で子どもも見ながら、イチから教える。
こりゃ、ムリだな
・・・と自覚しながらも、できるところまでは。最低限は・・・。


ついでに他のお仕事もたくさんアリマス。

要領の悪さに定評のあるワタクシにさばききれるかどうか。。。、


同僚STが辞めた時に痛感しました。
モンゴルのST教育の必要性を。
何人STボランティアが来ても、辞めちゃったら残らない。
継続は力なり、ですよ。

また、STの数が必要なことを。
知識は浅くてもいい。
たくさんの種をまいておかなくては。


どっかにSTの学校できないかしらん・・・
(他人事

第7回ニンジン・モンゴル交流ツアー~障害児に車いすを届ける旅~

2011年08月20日 23時23分02秒 | モンゴルとの交流
今年もニンジンさんの障害児に車いすを届けるツアーがモンゴルを訪れました。

去年は他の医療福祉隊員たちと、ウランバートルの障害児親の会での車いす贈呈式&フィッティングにご一緒させていただきました。
今年はツアーご参加の皆さんにくっついて、南ゴビでの活動をお手伝いさせていただきました。
ご参加の皆さんは療育に大変お詳しいDrや、PT、義肢装具士、元&現養護学校教員、獣医の先生方などで、皆さん大ベテラン。
まさに療育のドリームチームと言って良いほどのメンバー構成でした。

そんな方々とご一緒できるなんて、本当に嬉しいことです。

さあ、皆さんはウランバートルから飛行機で、ワタクシは18時間かけてバスで南ゴビに入り、昼食での顔合わせののち、現地の障害児施設・シェアザジョイセンターへと向かいました。そこには脳性麻痺の男の子とお姉さんが待っていました。

その子のために運んだお古の車いす。
ドリームチームの皆さんがなんどもその子を座らせながら、その子だけの車いすへと変えていきます。

電気が来ていないため、懐中電灯で照らしながらドライバーとペンチを持って真剣に車いすと向き合う姿からはプロのオーラを感じました。

人生もリハも大先輩のPTさんが仰いました。

訓練をしながら、子どもに今何の訓練をしてるか伝える。
「かかとを床につけるぞ」
途中途中で進行状況を伝える。
ほめる。
「あと少しだ。そうだ、それでいい。」
不適切行動があればその時にすぐ指摘する。
「違う。」

そして、最後に良くほめる。
「よくできてたぞー。」

家族にも伝える。

家庭での訓練をさせるときには、単に「こういう練習してくださいね」だけではなく、
本当にできるか確認する。
「一日3回できるか?」
「本当にできるか?」
「どのくらいならできるんだ?2回ならできる?じゃあ必ず2回やりなさい。」
「やったかやってないかは見ればすぐわかるよ。
 この子が良くなるかどうかはあなたにかかってるんだ。」


当たり前のことのようですが、これができていない自分。
セラピストが一方的に行うリハでは、良くならない。
本人と家族が主体的にやるリハだからこそ、良くなる。

良いことと悪いことははっきりさせる。

ほめてモチベーションを高める。


リハをする上で、きっと色んな手技やテクニックよりも結果を左右する事だと思います。
とても勉強になりました。


それから、みなさんはとても明るいのです。
きっと日本にいるときには想像もつかないような事も多かったでしょう。
気候も違うし、食べ物も、文化も何もかも違う。
そしてやっぱり途上国。

そんな中にあっても、皆さんはいつも「わはは」と笑って。
きっと、今のみなさんがあるのは、これまで色んな苦労をして、それに向き合い、乗り越えて来られたからでしょう。
だから、ちょっとした困難なんか、笑い飛ばせるのです。

自分自身を振り返ると、このボランティア活動において、何度も現実から目を背け、困難を回避してきました。
するとラクなのです。でも、現実はそのまま。
皆さんならきっと逃げないんだろうな、とそう思いました。
私も皆さんのような、おおらかで朗らかな人間になりたい。

これからは目の前の困難から目を背けずにいよう。。。できるだけ・・・。



特定非営利法人ニンジン さん
http://www.ninjin-npo.org/index.html