これはだめだ!

自信喪失、無気力な日本に”喝!”、反日、侮日に反撃、一矢を報いる。

横田夫妻 孫と面会、北が「人道的なふり」をする理由 (救う会全国協議会ニュース)

2014-03-21 | 朝鮮半島

    ★☆救う会全国協議会ニュース★☆  (2014.03.20)
   北が「人道的なふり」をする理由 西岡力

下記は、本日の「産経新聞」の「正論」欄に掲載された西岡力会長の論文です。

■【正論】北が「人道的なふり」をする理由 東京基督教大学教授・西岡力
 横田滋、早紀江さん夫妻が孫のウンギョンさん一家との面会を果たした。帰国後の記者会見で夫妻が見せた笑顔を目にしながら、平成9年に娘のめぐみさんたちを救出する運動を一緒に始めて以来、こんな笑顔をみるのは初めてで、よかったと心から思った。

 ≪孫と面会後も娘の生存確信≫ 
 平成14年10月に突然、ウンギョンさんが日本のテレビで、「おじいさん、おばあさん、私に会いに平壌に来てください」と訴えたとき、横田滋さんは訪朝に積極的だったが、早紀江さんやめぐみさんの2人の弟さんは慎重だった。拉致被害者家族会の他のメンバーも私たち支援者も、安倍晋三官房副長官(当時)も慎重だった。 


 北朝鮮は、お墓に連れて行くとか、自殺したとされる病院を案内するなどして、めぐみさん死亡説の既成事実化を図るだろうと予想されたからだ。ウンギョンさんのテレビ登場直前に、一時帰国の建前で日本に戻りそのまま残るという決断をした5人の被害者の周辺から、「日本到着直後から、5人は横田めぐみさんについてのみ、いろいろと話している。北朝鮮当局は夫妻を訪朝させて何かをしようとしている。何かは分からないが慎重にした方がよい」というメッセージが横田家に届いていたことを、私は知っている。 

 安倍氏や私たちが当時、訪朝に慎重だったのは、そうした背景からだった。しかし、今回は首相であるその安倍氏が最終決断をし、横田さん夫妻が会見で話したように、政治的なことは極力排除しての人道的な面会となった。

 早紀江さんは私に、「めぐみ死亡の新しい証拠や情報は一切、出ませんでした。孫は北朝鮮政府の発表を信じているようでしたが、彼女もそのような話題にこだわっていませんでした。面会後もめぐみの生存への確信は全く揺らいでいません。今後も全員救出のため戦い続けます」と語った。 

 面会は、外務省の伊原純一アジア大洋州局長らによって準備された。1月下旬にハノイ、2月下旬に香港で持たれた日朝秘密接触で面会条件などが詰められたとされる。当然、安倍首相の意向を受けて厳しい条件を日本側は出したはずだ。

 場所は、平壌ではなく第三国、北朝鮮大使館などではなく第三国が管轄する施設で、通訳以外は同席せず、めぐみさん死亡を説得するようなことは慎む-などが北朝鮮に伝えられたと思われる。それら全てを金正恩政権が受け入れたため面会が実現した。

≪元夫なぜ同行しなかったか≫ 
 注目されるのは、めぐみさんの元夫、金英男氏がウンギョンさんに同行しなかったことだ。彼がいれば当然、自分が大切に保管し日本政府に渡した「めぐみさんの遺骨」は本物だと主張したはずだ。金正恩政権は面会を政治工作の場として活用しなかったのである。そこが平成14年以降の金正日前政権の姿勢との大きな違いだ。今一番大切なのは、変化の背景に何があるかを見極めることだ。


 2つの理由が考えられる。第1は、国連の北朝鮮人権調査委員会が、拉致を含む北の人権侵害行為を「人道に対する罪」と断罪する報告書を2月中旬に公表したことだ。3月17日に報告書を提出された国連人権理事会が現在、国際社会として人権侵害にどう対応するか決議作成を進めている。

 それを前もって意識してか、北朝鮮は今年に入り、にわかに「人道的なふり」を始めている。年初から韓国に対話を呼びかけ、離散家族再会事業を3年4カ月ぶりに再開した。念願の再会成った朝鮮戦争中の拉致被害者と戦後の漁船拿捕(だほ)による拉致被害者に、「拉致ではない、幸せに暮らしている」とアピールさせている。報告書には、韓国人の拉致についても詳細に記されているのである。

≪報告書を気にし制裁に悲鳴≫ 
 3月初め、日本に赤十字会談を提案したのも、「人道的なふり」として理解できよう。今回の横田さん夫妻の面会が温かい雰囲気で行われたのもその一環と捉えられる。3月17日にジュネーブで開かれた国連人権理事会で、拉致家族の飯塚繁雄さんが演説したとき、北朝鮮大使が机をたたいて抗議し退席する「非人道性」を露(あら)わにした。このところの北朝鮮の「人道的なふり」は、報告書による批判に対する反論を意図していることが浮き彫りにされた形だ。

 ただし、金正恩政権が水面下で安倍政権と本格交渉を始めたのが昨年末であることを勘案すると、北の狙いが国連報告書への対応だけにあるとは考えにくい。

 経済制裁が効果を上げ、金政権が統治のために最低限必要な外貨も枯渇する苦境に陥っていることは、本欄で繰り返し書いてきた。ナンバー2と目された張成沢氏の処刑もそのために起きた。中朝関係もかなり険しい。日本に接近しようとしている金政権からは悲鳴も聞こえてくるようだ。

 圧力が効いてきていよいよ対話が始まりつつある。認定の有無にかかわらず、全拉致被害者の安全を確保し、帰国させるという安倍政権の既定路線に基づき、ぜひ結果を出していただきたい。(にしおか つとむ)            
               以上  
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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿

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担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
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