江副 康成 鳥栖市の未来を語るブログ

鳥栖市議会議員として鳥栖市の未来に対する思いを語るとともに、その活動の様子を議会および議会外についてお知らせします。

山浦スマートインターへの橋本市長の想い

2016-09-09 08:24:23 | 交通機関

最初に橋本市長の山浦スマートインターへの想いが伝わる議会答弁をご紹介します。

「新幹線新鳥栖駅については、高速道路との連携に必要な便利な立地特性、あるいは将来的に西九州ルートとの分岐駅になるということなど、他の新幹線の新駅にない特性を持っています。この特徴を生かしていく基盤整備、それに加えて基盤整備が適切になされれば、九州のゲートウエーということで機能することができるのではないかという思いがございます。そのために、例えば、十分な容量を持ったパーク・アンド・ライドのための駐車場、あるいは駅前広場、あるいはアクセス道路という観点、また、高速道路との連携を強化するために山浦パーキングエリアからのスマートインターチェンジを経由した交通結節機能の強化、これも図っていくべきであろうということで考えております。

今までるる申し上げてきたような交通結節機能の強化というのは、この鳥栖の交通の要衝にあるという立地特性を生かしていくためにもぜひ必要なことだというふうに思っておりまして、新鳥栖駅関連で約23億円ぐらい、現鳥栖駅関連で7億円ぐらい、合計30億円ぐらいかかるんではないかなというふうに考えたわけであります。

 なお、山浦パーキングエリアのスマートインターチェンジについては、国、県、市、そして高速道路の会社から成る協議会を設置して、その中で検討、調整、所要の手続を進めることによって実現可能になってくるというふうに思っております。今後は協議に必要な採算性、あるいは費用対効果の分析、あるいはということで検討をしてまいりたいと思っておりますので、ぜひ御理解を賜ればと思います。」

これは平成19年3月定例会において橋本新市長就任後の議会答弁です。私は地元の方々と勉強会を立ち上げ山浦スマートインターと新鳥栖駅の連携を高め、九州のゲートウェイとしてその潜在能力を引き出す政策を呼び込む努力を積み重ねてきました。

今回9月議会一般質問の準備をしておりますと、橋本市長のこの答弁を目にしました。橋本市長と私は同じ目線であったのかという多少の驚きと、こんなことを確かめずに議員活動をしていたのかというある意味己の至らなさに恥ずかしい思いが交錯しました。

橋本市長が今回のご答弁で言われた「調査研究」とはマクロ的な観点として、34号線整備計画での山浦スマートインターとそのアクセス道路の位置づけ、そしてミクロ的な観点として、用地確保等の地元協力が得られるかどうかの見通しを見定めていきたいといことなのでしょう。今となれば橋本市長と同じ目線で、そのマクロ政策に関係する方々と、またミクロ的な観点に大きな影響力を持たれる方々と今回の一般質問でお話した内容で忌憚のない議論をさせていただいてきました。その結果といえば、深い理解と共感こそが残っていくようです。ある意味、橋本市長の代弁者として活動してきた訳です。私の息子はサガン鳥栖のサポーター「ノルド」、黒T―シャツを着た応援団に所属し、私の分も飛び跳ねサガン鳥栖を応援してくれています。「いつも俺たちがついている、ともに戦おう」というサポーターの気持ちが、他のクラブと比べれば一桁少ない人口しかないこの街でサガン鳥栖の選手を鼓舞させているのだと思います。「サガン鳥栖が好きだから」という歌をみんなで作ったといっていました。スタジアムでその曲を聴くとなぜか少々涙腺が緩んできます。

我々新鳥栖駅と山浦スマートインターとを連動させ、新たな鳥栖市の豊かなまちづくりをしなければならないと活動している者達は、橋本市長の真意がいまでも初心にあるとすればサガン鳥栖サポーターのように「いつも俺たちがついている、ともに戦おう」精神で後押ししていくのだと思います。

東京オリンピック、パラリンピック前までが、安倍総理、二階幹事長という強力な体制のもと、将来を見据えたまちづくりの最大の好機であると思います。

さあ、ともに戦いましょう。!


以下、一般質問の全文です。


スマートインターとまちづくりについて

 

天桜会の江副です。本日よりリオデジャネイロパラリンピックが始まりました。パラリンピックとはもう一つのオリンピックという意味もあるそうですが、ハンディキャップを持った人がハンディキャップなど感じさせないスポーツの祭典として我々にまた感動を与えてくれることを期待しています。

ところで、去る7、8月、山浦町と原古賀町において山浦PA(新鳥栖駅)スマートインター(仮称)設置を求める署名活動が行われました。その数は1,506名となりました。これは両町民とその町で事業をされている人だけに呼びかけた署名集めではありますが、それにしてもよく集まったものだと私は思います。これもすべて橋本市長に対する期待の表れだと思い、その熱い声を受けて、今回はスマートインターとまちづくりについて総括的に質問してまいりたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

話の進め方として、なぜ山浦スマートインターを実現しなければならないのか、その状況確認、及び実現すればどういったことが期待できるのかについて検証していきたいと思います。

主な内容として

・新市長になる際のマニフェストについて

・鳥栖インターチェンジまで10分程度と言っても利用されない現実について

・渋滞回避策としてのスマートインター、及びETC2.0について

・自動運転社会の到来と高速道路へのゲートとしてのスマートインターについて

・鳥栖JCTの集中型から分散型への移行と山浦SIC(仮称)について

・ビジネスの観点から新鳥栖駅と高速道路の融合について

・国家戦略特区についての一考察と新規スマートインターによる鳥栖市の総合的発展への布石について

です。

 

それでは橋本新市長が生まれた際のマニフェストについてから始めたいと思います。

既成政治の延長戦上に日本の将来への舵取りに対する信頼が揺らぎ始め、政権交代を求める時代風潮が広がりを見せていく中で、ここ鳥栖市でも市政を変えるというまっさらな訴えは下馬評を覆し、最後は熱狂とも言えるうねりとなって平成19年橋本市長が誕生されました。そしてその選挙戦では山浦スマートインターに対する考え方が論点の一つとなりましたが、本件に関して橋本候補のマニフェストを聞いて期待を持つ人々、あるいは安心感を持った人々も結果として多かったのではないでしょうか。そこで、新市長になり初めての議会、平成19年3月定例会で早速マニフェストに書かれていた山浦PAのスマートインター化及び新鳥栖駅までのアクセス道路について、並びにその事業費30億円の積算根拠について橋本新市長へ質問がなされました。それに対する橋本市長の答弁は次のようなものでした。少し長くなりますがそのまま引用いたしますと

 

交通結節機能の強化に関する件で、新幹線新鳥栖駅の件で御質問を頂戴しております。30億円の根拠は何なんだということでございます。この額については、2月19日に開催された公開討論会で私の方から提出させていただいたマニフェストに書いていることでございます。新幹線新鳥栖駅、あるいは現JR鳥栖駅における交通結節機能の強化ということを考えたときに必要であろうということで、私の方で勝手に算出をさせていただいた金額であります。

 まず、新幹線新鳥栖駅については、高速道路との連携に必要な便利な立地特性、あるいは将来的に西九州ルートとの分岐駅になるということなど、他の新幹線の新駅にない特性を持っています。この特徴を生かしていく基盤整備、それに加えて基盤整備が適切になされれば、九州のゲートウエーということで機能することができるのではないかという思いがございます。そのために、例えば、十分な容量を持ったパーク・アンド・ライドのための駐車場、あるいは駅前広場、あるいはアクセス道路という観点、また、高速道路との連携を強化するために山浦パーキングエリアからのスマートインターチェンジを経由した交通結節機能の強化、これも図っていくべきであろうということで考えております。

 また、今のJR鳥栖駅についても安全で快適な駅前空間、これをとにかく早く整備してくれという住民の皆さんの要望がございます。また、駅の中に入るためのアクセスの悪さ、これについてもなるべくスムーズに入れるようにしてくれということでの御要望があろうかと思っております。とにもかくにも安全確保という観点から緊急の課題として対応していくべきものだというふうに考えているわけです。

 今までるる申し上げてきたような交通結節機能の強化というのは、この鳥栖の交通の要衝にあるという立地特性を生かしていくためにもぜひ必要なことだというふうに思っておりまして、新鳥栖駅関連で約23億円ぐらい、現鳥栖駅関連で7億円ぐらい、合計30億円ぐらいかかるんではないかなというふうに考えたわけであります。

 なお、山浦パーキングエリアのスマートインターチェンジについては、国、県、市、そして高速道路の会社から成る協議会を設置して、その中で検討、調整、所要の手続を進めることによって実現可能になってくるというふうに思っております。今後は協議に必要な採算性、あるいは費用対効果の分析、あるいはということで検討をしてまいりたいと思っておりますので、ぜひ御理解を賜ればと思います。

 

それから間もなく10年になります。今なお橋本市長にその実現を求める声が強いこと、そして静かながら根強い気持ちを多くの人が持ち続けているが故に、狭いエリアの話ではありますが、短期間で1,506名の署名として結実したものだと私は思います。

 

実際、平成23年に国、県、市、そして高速道路の会社から成る協議会を設置されました。その中で検討、調整、所要の手続を進めることによって実現可能性を探られていたのではないかと思います。

また、橋本市長はマニフェストに書いたように実現しなければ、百年に一度の大事業と言われていた新鳥栖駅事業に満足な成果は期待できないということと診てとられていたのだと思います。しかし、政権交代等による政治の無方向性による判断の難しさ、そしてB/C、費用対効果における期待効果の考え方に自信が持てなく、結果として前に進めなかったのではなかったのかと慮るところであります。今回は政治経済技術動向について最近の知見と認識、及び山浦SIC実現の期待についてこれまでなされた幾多の質問答弁を整理引用しながら、また新たに根拠を示しながら質問していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 

まず、「最寄りの鳥栖インターチェンジまで10分程度で連絡ができること」

これまで、山浦パーキングエリアを活用したスマートインターチェンジの整備については、新幹線新鳥栖駅と高速道路とのアクセス性を高め、新駅のポテンシャル向上を図る効果があるものと評価しながら、一方で慎重に判断すべき理由として、最寄りの鳥栖インターチェンジまで10分程度で連絡ができることを挙げられています。しかし、果たしてそうでしょうか。

 

鳥栖市の観光マップを見れば大変よく分かるのですが、新鳥栖駅から鳥栖ICに行く道をなぞりますと信号機がやたらに多いことが分かります。数えてみれば10個あります。この34号線は渋滞することが多く、時間が読めないのでバイパス経由で鳥栖ICに行き事が私は多いのですが、その場合は11個か12個の信号機があります。これを見ただけで多くの人は大変だと思ってしまいます。実際色々な方にこの絵を見せました。なかなか時間が読めず利用したいとは思われないようです。もし、直接山浦スマートインターへ乗り降りできれば、新鳥栖駅から山浦SICまで2~3分、そこから鳥栖JCTまで3分ほど、計5分程度で九州の高速道路の起点鳥栖JCTまで移動ができます。これが山浦スマートインター設置の第一のメリットです。特に観光関係の方は魅力的のようでした。

橋本市長はみずは以外はすべての新幹線を新鳥栖駅に停めるという大きな成果を残されました。立派なことだと思います。しかし、大きなバスプールがある駅前広場、もう5年は経ちますが、なかなかバスが停まっている姿は見られません。新鳥栖駅から鳥栖ICが、いくら近いですよと言っても実際使えるICでない一目瞭然の証拠なのかと思います。

 

それでは、新鳥栖駅前のバスプールが何台停められるかご存知ですか?鳥栖市の観光案内のちらしによれば2時間無料20台収容可という事であります。そこに立ってみると、1から17番まで番号がふられ、外周にも停められますのでそれを含めて20台ということだと思います。しかし、私はそこに多くのバスが停まっているのを見たことがありません。理論上、鳥栖ICまで10分で行くからといってもこれが現実です。誰も使おうとはしないのです。例えば、新鳥栖駅から由布院までナビで検索すれば、高速を使っていくほうがもっとも近いにも関わらず、そうした企画を打たれていない。残念ながら、博多から電車で行くことが多いようです。みずほ以外の新幹線はすべて新鳥栖駅に停車するように橋本市長は頑張ってこられたことは大変有り難く思いますが、それにしてもこの有様です。別に原因があります、みすみすこのチャンスを逃してしまってもいいのでしょうか。

まず、鳥栖ICまで実際には10分程度で連絡できないということあるいは時間が読めなくまた期待しずらいこと、及び駅前広場の大半を占めるバスプールが今のままでは利用されなく無駄な投資になっていること、この解決策として山浦SICとそれにアクセスする道路が必要ではないかということについてご答弁をお願いいたします。

 

次に、「市内の渋滞緩和対策について」

その解決策の一つの方法として、それも迅速な解決策として34号線と山浦スマートインターとの接続が考えられることが分かっています。現在先輩諸氏のお力添えもあり、新鳥栖駅停車場線が本年5月に34号線まで開通しました。原古賀踏切がネックになり、踏切遮断時の待ち合わせ時間はありますが、それでも鳥栖川久保線新鳥栖駅前交差点まで34号線から普通車ならスムーズに行くことができるようになりました。またこれより先の山浦PAまでアクセス道が完備されれば、34号線から高速道路まで一本の道で通じることになり、国道34号の渋滞緩和対策の第一歩が完成することになると皆さんから期待されています。

つまり、山浦スマートインター及びアクセス道路の完成は佐賀県の生命線国道34号から、車の流れが幾分新鳥栖停車場線経由長崎自動車道へとシフトすることになり、交通量の分散効果が期待できるというものです。34号線の現道拡幅が困難である点、34号バイパス構想実現そして皆さんが使えるように供用されるまでには早くて数十年はかかるだろうという見通しがある中、現実的な対応であると有識者からも指摘されています。この点につき如何が思われるかご答弁を求めます。

 

渋滞回避策としてのETC2.0について

ETC2.0という言葉を聞いたことがありますでしょうか。タウンカ―としてごく狭い範囲しか車に乗らないと決めている人はETCはお付けではないかもしれませんが、それなりに遠出をすることがある方はETCをつけられていることとと思います。ETCは料金を簡単にお支払いでき、また、割引を利用することができて便利です。ETC2.0はその機能の他に渋滞を回避するためのルートを示し、全体として交通の流れをよくしようとするシステムです。また、事故等により高速道路を通れないとき一般道に一端退避させて先でまた高速道路に戻ったとしても、当初の料金で通れるという優れものでもあります。これから始まる先進的な取り組みにはまず、そのETCを使えるところがなくてはなりません。そのためにもスマートインターは便利であります。

 

「自動運転に適した高速道路の延伸としてのETCのあるスマートインター」

先の6月議会でITC戦略と国家地方戦略と題して質問させていただきましたが、その中で高齢者の運転免許書返納問題と認知症との関係、およびその解決策として自動運転の話をさせていただきました。自動運転は高速道路から今実現されようとしています。そこは道路構造や白線などはっきりしていて人工知能が判断しやすい機械にやさしい空間です。であれば高速道路からのアクセス道路も可能な限り同様に人工知能にやさしい道路つくりをすれば自動運転するエリアが広がってまいります。山浦PAは介護施設や高齢者施設が多く分布するところでもあります。乗換が少なくて済み、ドアトゥドアで必要なエリアを移動できる自動運転ができるまちづくり、これがこれからの健康長寿のまちづくりに必要なインフラではないでしょうか。これからますます進化するETC、そのETCが使える高速道路へのゲートとして、また、これから最も期待されている自動運転車の普及、その一般道から高速道路への橋渡しとしてスマートインターの設置は将来のまちづくりの礎になり、それを使ったまちづくりは高い投資効果を生むものと考えますが、いかが思われますか、ご答弁ください。

 

 

「鳥栖ジャンクションの集中型から分散型への移行とと山浦SICについて」お尋ねいまします。

23年6月定例会において福島県郡山市にある郡山ジャンクションについて質問致しました。鳥栖ジャンクションが鳥栖ICにすべてが集中する一極集中型なのに対して、郡山ジャンクションは分散型であるという比較提案でありました。国道3号線、34号線の渋滞発生の一因としてこの一極集中問題があります。そのためには郡山に学べと。

その考えを推し進めれば私は既にある鳥栖IC,筑後小郡IC、久留米ICの他に山浦PA、基山PA,出来れば鳥栖南東部にもスマートインターが必要だと訴えてまいりました。例えば鳥栖西部地区の人が福岡市に行くとき鳥栖ICに行くまでの渋滞を避けたい人は山浦スマートインターから高速道路に乗り福岡市に行けば早く時間通りに行くことができるというメリットがあります。

これにより鳥栖ICにアクセスする道路の負荷もその分減ることになります。こうした分散型に進化すべきだと私は言い続けてまいりました。

市内交通の円滑化のため、鳥栖ジャンクションはこれから集中型から分散型への移行する必要性があり、その一環として、山浦スマートインターが設置されなければなりません。この点につきてご答弁を求めます。

 

もう一つ別の効用もあります。久留米ICも含めてこれらの所在地は言わずもがな筑後川クロスロード協議会と符合します。これらの地域の連携と相互発展のためにはこのインフラ整備は有用であると思いませんか。例えばこの3市1町にある体育館でスポーツ大会を共同開催したとします。そのとき試合会場を選手や関係者、そして観客が移動する際にこのIC、SICを利用すれば市内の渋滞など気にすることなく、広域連携の大会が開催できることになりそうです。そのためにも連携して整備していくべきです。

また、域内交流活性化のために、ETC2.0またはETCの使い方においてこのエリアの移動につき現在でも特別料金体制にできるようです。であれば既存の高速道路施設を利用した安上がりではありますが、現在大都市にしかない都市高速道路を作ったのと同等のことが出来るのです。

そして、SICが出きると新たな企業が生まれ雇用とともに人も増えます。鳥栖市は産業技術総合研究所、九州シンクロトロン光研究所、サガハイマットの先端研究施設があります。しかし、その優位性を活かした先端企業群といわれるものがありません。そうした意味からも新産業集積アリアに期待するところ大なのですが、そのためにはビジネスマンの友でもある新幹線、その拠点駅である新鳥栖駅、それと山浦SICとの連携及び新産業エリアとの連携は鳥栖市の発展のためには欠かせないものであります。

そして既に九州管内のIC近くには企業団地が作られていることが多く、新鳥栖駅から駅前のレンターカーを借りて仕事をこなすビジネスマンも多いようです。時間に厳しいビジネスマンにとって山浦スマートインターへの期待は大きいものがあるとのことでした。新鳥栖駅の利用者の増加が期待されます。こうした諸々の作用により、将来にわたり大きなストック効果が期待でき、投資による経済の活性化、雇用の増、税収増となって帰ってくることになります。広域的な連携による交流の場を作るために、新たな雇用の受け皿つくりのために、そしてビジネスの広域的視点からスマートインターの必要性についていかが思われるかご答弁を求めます。

 

最後に鳥栖市の雇用と税収及び市民の明日の暮らしを守る国家戦略特区について、また産業の国際競争力の強化や国際的な経済活動の拠点の形成を図る国家レベルの特区において、新鳥栖駅と山浦SICがアクセス道路で結びつくことぐらいは当然のことだとの思いからご質問致します。

サガハイマットは新鳥栖駅前にあり、鉄道によりお越しの患者さんも確かに多いとのことです。しかし、公共交通機関が手薄な九州はもともと車の利用が多いことから、自家用車を使って通院される患者さんも多々おられます。そうした方々にとって駅前といえども道に迷って地元の者に道順を尋ねる方もいらっしゃいます。そうしたとき山浦SICから新鳥栖駅前までのアクセス道路があれば、駅前のランドマークであるサガハイマットの認知が高まり、合わせて鳥栖市の新たな拠点新鳥栖の認知も高まります。

昨年12月議会でもやりましたが、昨年末の国家戦略特区第三次申請にあたり安倍総理に続き、昨年10月31日麻生副総理がわざわざサガハイマットを訪問され、重粒子線がん治療施設に大きな期待をもっておられたとのことでした。どちらが先かわかりませんが、その時、サガハイマットを核とした医療分野における追加検討が国家戦略特区第三次申請で行われました。私はサガハイマットを核とするまちづくりを橋本市長が標榜されていたことからすれば、国がその意図がどこにあるにせよ強い関心を示していただいたことは助け舟だと思い、食らいつく覚悟をもってやるのが、多額の市税を投入して重粒子線がん治療事業参加した鳥栖市の鳥栖市民に対しての務めかと考えるところです。昨年12議会の時は第三次申請までには何分時間がなく課題が残ったのでという答弁をいただいたのですが、それでは本年の第4次申請では如何されたのかご答弁をお願いいたします。

最後に、橋本市長にもう一度山浦SICの設置とアクセス道路の整備をやることを前提に、再度協議を進められませんかとのお尋ねをしたいと思います。ご答弁を求めます。

 

 

(橋本市長)江副議員のご質問にお答えいたします。

国家戦略特区につきましては、第2次募集となる鳥栖市単独での平成26年8月の提案、平成27年2月の追加提案、平成27年6月には小郡市との共同提案に続き、同10月には基山町も含めた2市1町での第3次募集に対する追加共同提案と、これまで提案を行ってきたところでございます。

3次募集に対する追加提案後の、11月12日には国家戦略特区ワーキンググループによるヒアリングの招集があり、2市1町の首長によりヒアリングを受けたところでございます。

 その際に、新たな規制改革事項の追加検討についてのご指摘等をいただき、医療等関連の規制改革事項について検討を行ってまいりました。

 国家戦略特別区域法に規定されている、 医療等関連の規制改革事項の内容といたしましては、

○病床規制の特例による病床の新設・増床の容認

○医療法人の理事長要件の見直し

○臨床修練制度を活用した国際交流の推進

などをはじめとした、7項目が掲げられております。

こうした規制改革事項を参考として、サガハイマットを核に追加の検討を行うために、関係者との協議を重ねてきたところでございますが、課題等の検討項目が多く、かつ関係者との協議・検討するには、課題のハードルも高く、かなりの時間を要するものと考えられることから、第4次申請となる、国家戦略特別区域等における規制改革事項に係る提案募集については、新たな医療等関連の規制改革事項については、追加を行わないこととした次第であります。

本市におきましては、まずは、国家戦略特区について、国や関係者へ働きかけながら、国の動向を注視してまいりたいと考えているところでございます。

また、平成29年4月より第3室目となる治療室の稼働が予定されており、今後も、サガハイマット治療患者数が増えてくることが予想されることから、引き続き、連携した取組を進めてまいりたいと考えております。

次に、スマートインターチェンジに関するご質問ですが、

私は、平成19年3月に第6代鳥栖市長に就任し、平成23年2月には2期目を、平成27年2月には3期目を、市民の皆様からの負託をいただき、この約10年の間、よりよい鳥栖市になるように、また、常に「住みたくなるまち鳥栖」であり続けることを目指し、さらに、各種施策の優先順位等を勘案しながら、市政運営に、鋭意、取り組んで参った次第でございます。

 マニフェスト項目を推進するにあたりましては、市民の皆様との対話などを通じて、これまでに実現できたもの、検討を進めているもの、実現できていない項目もございます。

しかしながら、就任当初から今日までには、人口減少社会の進展やそれに伴う消滅自治体の指摘、大規模災害発生等など、その時々の社会経済情勢や国の動向、市の財政状況等を見極めていく必要がございました。

各項目の推進にあたりましては、市民の皆様の要請と時代の潮流にあわせていくことも、重要であると考えております。

議員ご指摘の山浦パーキングエリアのスマートインターチェンジの取組を進めることにつきましては、これまでに国などへの情報収集を図るとともに、関係機関との意見交換や勉強会等などを通じまして、検討を重ねてきたところでございますが、実現に至っておりません。

 しかしながら、本市が持つ九州における交通の要衝という地理的優位性を活かした取組は重要であると認識いたしております。

 本市の都市圏としての地域特性や交通特性を踏まえ、スマートインターチェンジ設置における課題等を検証し、必要性や実現性について、引き続き、調査研究して参りたいと考えているところでございます。

よろしくご理解賜りますよう、お願い申し上げ、お答えとさせていただきます。

 

(白水部長)江副議員のご質問にお答えいたします。

スマートインターチェンジは、高速道路の本線やサービスエリア、パーキングエリアから乗り降りができるように設置されるインターチェンジでありまして、専らETCを搭載した車輌が通行することを目的としたインターチェンジでございます。

このスマートインターチェンジに対する、これまでの本市の取り組みとしまして、平成20年度に効率的なインターチェンジの整備を目的とした、新たな国の制度である『高速道路利便増進事業』が制定されたことを受け、佐賀国道事務所など関係機関への制度内容等に関わる情報収集を皮切りに、九州管内で本格導入された大分県の別府湾スマートインターチェンジの先進地視察や、スマートインターチェンジの設置を当時、検討されていた小城市と課題等についての情報交換を行ってまいりました。

 また、平成23年度には、鳥栖市内におけるスマートインターチェンジ設置の実現性や可能性を検討するため、国土交通省九州地方整備局、佐賀県及び高速道路管理者の西日本高速道路株式会社などの関係機関と『スマートインターチェンジ勉強会』を開催し、平成24年度には補足調査として、市内企業や旅行会社、集客施設等を対象とした『利用に関するアンケート調査』を行うなど、多方面から幅広い御意見をいただいております。

これらの過程を踏まえた結果、現状では、市内を走る高速道路でのスマートインターチェンジの設置候補地としまして、山浦PAスマートインターチェンジを含めた複数の箇所で、検討が可能であることが判明しているところでございます。

今回、議員が提言されております山浦PAスマートインターチェンジ設置の有益性に対する考え方でございますが、順追ってお答えさせていただきます。

まず、最初のご質問である「所要時間短縮としての効用」についてでございますが、時間短縮効果につきましては、具体的な検証を行っておりませんが、客観的には本市南西部地域からの短縮及び、均衡ある高速道路へのアクセスサービス等が期待できるのではないかと考えております。

なお、新鳥栖駅前バスプールの年間の利用状況につきましては、平成23年度が839台、平成24年度が1,113台、平成25年度が1,123台、平成26年度が983台、平成27年度では1,142台のご利用を頂くなど、利用状況は増加傾向となっておりまして、昨年度に最も利用頂いた日では、1日で19台の利用がございました。

また、小中学校の修学旅行では、10数台が一度にまとめてバスプールを利用されることもございますので、20台程度が収容可能なバスプールの確保が必要ではないかと考えており、バス利用の促進につきましては、今後も関係各課と協力して、より多くの方に利用頂けるよう努めてまいりたいと考えております。

次に、「交通分散としての効用」に対する考え方でございますが、関係機関との勉強会においても、交通分散による交通混雑緩和が見込めるのではとの議論もなされており、山浦PAスマートインターのアクセス道路が、主要地方道佐賀川久保鳥栖線や国道34号と接続することにより、沿道環境の改善に繋がるのではないかと考えております。

次の、「一般道との橋渡しとしての効用」でございますが、ETCを搭載した車輌に特化する利用形態を考えますと、渋滞回避を可能とする進化したETCの普及などが進む場合は、利便性向上に繋がるのではないかと思っております。

また、「分散型としての効用」につきましては、鳥栖ジャンクション周辺のインターチェンジのあり方としてのお考えと思われますが、鳥栖ジャンクション周辺のインターチェンジの利用実態による影響が、どの程度、国道3号・国道34号の渋滞要因になっているのか、検証までに至っていないため、この点からの設置の有益性は不透明であるものと思われます。

最後に、「企業や雇用の創出からの効用」でございますが、本市の西部に立地している企業に対しての利便性向上や、新産業集積エリアなど、企業誘致時のセールスポイントになる可能性があると思われますが、山浦パーキング周辺においての新たな企業立地の可能性につきましては、周辺環境や開発可能性などの諸条件に大きく左右されるのではないかと考えております。

議員のご提要を考えますと、スマートインターチェンジの設置は、一定の効用が期待できるのではないかと思っているところでございます。

しかしながら、スマートインターチェンジの設置箇所につきましては、周辺道路からのアクセス性が大きく影響するものと考えておりまして、本市の道路交通体系に最も重要な国道などの主要基幹道路の整備の方向性によっては、将来の交通需要や交通体系が大きく変化することが推測されます。

 山浦PAスマートインターチェンジの設置検討にあたりましては、現在のところ、長崎自動車道と並行する主要基幹道路の国道34号の抜本的な整備計画の策定までには至っていないことから、国道34号の整備の方向性によってはアクセス道路の計画ばかりではなく、将来の交通需要や交通体系が大きく変化することも考えられるため、国道34号の整備計画策定など今後の動向を見極めながら、慎重に検討を進める必要があるのではないかと考えているところでございます。

以上、お答えとさせていただきます。

 

橋本市長、白水部長ご答弁有難うございました。

橋本市長からは、山浦パーキングエリアのスマートインターチェンジへの取組は、これまでに国や関係機関と検討を重ねてきたが、実現に至っておりませんとのご答弁です。 しかし九州における交通の要衝という地理的優位性を考えれば重要であると認識しているので、本市の都市圏としての地域特性や交通特性を踏まえ、スマートインターチェンジ設置における課題等を検証し、必要性や実現性について、引き続き、調査研究して参りたいと考えているとのご答弁をいただきました。この件については再度ご質問したいと思いますが、その前に他の質問に対してご答弁いただいたところについて若干意見要望させていただきます。

 

まず、サガハイマットと国家戦略特区についてです。第4次申請はなされなかったということでした。医療分野は人の生命にかかわるところであり、医師会という高度な専門家がその中心になってなされているところですから、安全への配慮から規制が厳しいのはわかります。しかし、そうした中において政府からのお勧めがあるとすれば、申請の過程で色々な後押しも期待出来るのではないだろうか、実現可能性も高くないだろうかと残念に思ったところです。今回のスマートインターとまちづくりの観点から言えば「病床規制の特例による病床の新設・増床の容認」というフレーズが気になります。スマートインターから新鳥栖駅までのアクセス道路を都市計画道路という位置付けもできるとすればそうした病床の新設用地は確保しやすくなり、サガハイマットを核としたまちづくりという鳥栖市の政策とも符合し、その追い風になると思うからです。

 

次に白水部長よりご答弁いただいたところに移ります。

所要時間の短縮効果についてはご理解賜ったものと嬉しく思います。

バスプールの利用状況については数字を挙げてご説明いただきました。そして微増傾向にあるという認識を示されました。しかし、平均すると年間1,040台となり、年度によりその辺りのラインを上下しているという状況でしょうか。そして1日平均で言いますと2.84台となります。特別な日以外は番号を振っていない3台分のスペースで事足りることになります。これとて同時刻に重なればの話です。橋本市長のご尽力によりみずほ以外の新幹線は全部新鳥栖駅に停まるようになりました。しかし、バスプールの本来的な使い方、団体観光の足として使ってもらう目的と新幹線が利用しやすくなったこととは相関関係がないという結果が出ているようです。ではどうすべきなのでしょうか。今回の質問テーマである「鳥栖インターチェンジまで10分程度と言っても利用されない現実について」真剣に考えなければならないということです。橋本市長も当初より考えられた通り山浦スマートインターとそのアクセス道路を作るという事しか前向きの解決の道はありません。

駅前広場のバスプール、一等地にあれだけのスペースを只ひたすら割いています。B/C、費用対効果的に言うとまさに費用倒れそのものです。誰も言わないみたいですが、早急に改善されなければなりません。

「渋滞回避策としてのスマートインター、及びETC2.0について」、「自動運転社会の到来と高速道路へのゲートとしてのスマートインターについて」の私の考え方についてはその一部だけかもしれませんが、肯定的にご理解賜り嬉しく思います。

次の「鳥栖JCTの集中型から分散型への移行と山浦SIC(仮称)について」

は私がいう分散型のSICと渋滞との因果関係が検証できないので設置の有益性は不透明であるという答弁をいただきました。私が引用させていただいた郡山ジャンクション周辺には東北自動車道上に郡山IC、本宮IC、磐越自動車道上に郡山東IC、磐梯熱海IC計四つのICが分散的に配置されています。そして東北自動車道に並行して国道4号線が、磐越自動車道に並行して国道49号線が走っています。国道4号線は4車線であり、国道49号線は4車線と2車線と交じっています。しかし、事故でもない限り両国道の渋滞は起きない状況であるとのことでした。これは日本道路交通情報センターに問い合わせて教えていただいた情報です。これで断定的なことは言えませんが、交通の流れをうまくコントロールする方法として検討に値するのは確かかとは思います。

「ビジネスの観点から新鳥栖駅と高速道路の融合について」

企業や雇用の創出の点から効用があるというご答弁いただきました。IC,SICを設置するときに一般的に期待することであり、まさしくその通りのことです。ただ、私がご指摘確認したかったのは山浦スマートインターが新鳥栖駅と近接しているという地域特性について他のICにない優越的な特性について実は確認したかったのです。

九州管内のIC近くには企業団地が合わせて作られていることが多く、また新鳥栖駅から駅前のレンターカーを借りて仕事をこなすビジネスマンも多いという話を聞きます。新鳥栖駅前にはレンターカーの営業所が新鳥栖駅開業時の一つから始まり、徐々にその数を増やし、また最近また一つ出店しまして、合計4つになりました。どこもお客さんは多いようです。新幹線はビジネスで使う人が最も多いとお聞きしますし、九州は車社会、車がないと営業できないところだと関西、関東の方からは以前から思われています。そうしたとき新鳥栖駅がビジネスマンの北部九州へのゲートウエーになる地域・交通特性もあるかもしれません。そのためにも時間に厳しいビジネスマンにもっと支持されるように山浦スマートインター及びそのアクセス道路は有効な投資になりますよねということを確認したいがための質問でありました。一方、レンタカーを借りて観光に行かれている小集団もお見かけするようです。

 

最後に橋本市長への二回目の質問です。橋本市長は山浦スマートインターをできれば実現したいと鳥栖市政に対する志を抱いた時から思われていると本日確認できました。マニフェストでもありましょうが、それが鳥栖市の発展にとって有効だと思われているからだと心中を察します。私がこれまで、山浦スマートインターの特性や、効果について縷々述べてきましたが、橋本市長には私が言う前から考えられていたことだと思っております。ベースは共有できているのかなと思います。その上で「本市の都市圏としての地域特性や交通特性を踏まえ、スマートインターチェンジ設置における課題等を検証し、必要性や実現性について、引き続き、調査研究して参りたい」と言われたその真意をお聞かせいただきたい、そう思うのであります。

佐賀県にとって国道34号線の渋滞緩和は佐賀県民の生活の安全とその平穏、地域経済の浮揚のためには解決を先延ばしできるものではありません。また、10万人当たりの死傷者数が4年連続ワースト1という不名誉な記録の解消は一刻の猶予も許されない問題です。その中にあってのスピード感のある解決のために34号線から山浦スマートインターまでもう一本の回避ルートの確保は、部長答弁の中にありましたが、34号線の整備計画の実現可能性、その完成・供用時期との絡みでも真剣に議論していかなければならないマクロの問題だと思います。

一方ミクロの問題として、スマートインターの及びアクセス道路設置に当たり建設用地の問題、もっぱら道路用地の確保の問題と思いますが、それを時間をかけずにスムーズにできるのかというのがもう一つの実現性の問題、それを調査研究していくということと思っていいのでしょうか。私が本件につき私的に色々と調査研究いたしまして、その必要性に付いて多くの立場ある方とお話しさせていただいておりますが、いずれも共感をもっていただいているようです。橋本市長についてもこの点は同じだと思っています。昨日山浦町、原古賀町の区長さんが1,506名の署名をもって要望活動で市長をお尋ねされました。両区長さんは鳥栖市が関係機関と協力してその早期実現へ踏み出してほしいとお願いされました。可能な限りの協力応援はさせていただきたいとお話しされました。一緒に頑張りましょうという感じで進んだ要望活動だったと思います。是非地元の声を重く受け止めていただきたいと思います。橋本市長がご答弁で言われた「調査研究」とはマクロ的な観点として、34号線整備計画での山浦スマートインターとそのアクセス道路の位置づけ、そしてミクロ的な観点として、用地確保等の地元協力が得られるかどうかの見通しを見定めていきたいといことでよろしいでしょうか。そして、その判断をするためにも関係機関、関係者との情報交換を直ちにしていただきたいと思いますが、いかが考えになりますでしょうか。ご答弁よろしくお願いいたします。



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