肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『キング・アーサー』、観ました。

2005-09-25 11:05:17 | 映画(か行)
キング・アーサー

ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

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 『キング・アーサー』、観ました。
西暦415年、ローマ帝国の支配下にあったブリテンで、ローマ軍指揮官アーサーと
その臣下である円卓の騎士たちが、ローマに帰るための最後の使命として
貴族一家を救いに行く。しかし、独立を求めるブリテン人や、侵略者サクソン人との
戦いは混迷を極めることに…。
 まず、最初に忠告するとこの映画、(イラク)戦争反対を唱える貴方には
絶対観て欲しくない作品だ。最近では映画の中の戦争を、イラク戦争に
置き換えて皮肉る映画は少なくないんだけど、この映画だけはちょっと特別。
何とここでは現在のアメリカの行為を見事に肯定しちゃってます。大儀のない
戦争に無理やり駆り出された騎士団たち、、彼らの母国は遠くにあって、
ただ世界に自由をもたらす為に戦っている。つまり、その正義の騎士団こそが
イラク戦争におけるアメリカってわけ。まぁ、勿論、そんな人もいなかったら
ブッシュが大統領に再選する筈もないんだけどサ。ただ、ボク個人は
《どんな理由付けをしても“正当化できる戦争”は無い》と思ってるんで、
この映画のテーマには賛同できないかな。
 さて気分を変えて、技術面からこの映画を探っていけば、『七人の侍』や『乱』、
『蜘蛛巣城』から影響を受けたと思われるシーンが何箇所かあって、
黒澤フリークのボクとしてはチョットした優越感で観ることができました。
残念だったのは、キーラ・ナイトレイ様の美しいお姿をば拝見すべく
この映画を観たはずなのに、ナイトレイ様が登場したのは物語も中盤に
差し掛かったころ。しかも、ラストの戦闘シーンでは原住民に交じって顔には
迷彩ペインティング、、そのお姿は今にも「キキー!!、キキー!!」と叫びだす
サルみたい(笑)。ガックリ肩を落とすきのこスパさんだが、近い将来、これが
必ずやトップ女優となる彼女のお宝映像になってくれると思えば、それまた良し。
うん、今回は貴重な映像を見せてもらった(笑)。


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