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腎臓

2008-03-29 07:57:40 | 排泄・解剖生理学(消化器系・泌尿器系)
腎臓は、泌尿器系の器官の一つ。 「肝腎」の言葉の通り、非常に重要な臓器の一つで、血液から老廃物や余分な水分の濾過及び排出(尿)、体液の恒常性の維持を主な役割とする。

形態と構造
ヒトの腎臓はソラマメの種子の様な形をしており、腹の裏側、横隔膜の下に一対ある。身体の右側には肝臓があるため、右腎は左腎よりやや(約1.5cm)低い位置にある。重さは約150g(ノート1冊分)で、縦約12cm、幅約6cm、厚さ約3cm。健康な人ならば、移植などで片方を失っても機能上問題は無い。 中央内側の部分はくぼんでおり、「腎門」と呼ばれる。ここには腎盂(腎盤)、腎動脈、腎静脈、輸尿管、リンパ管などが集まる。上部には副腎がある。

繊維状の部分が髄質(腎錐体)。髄質の外側に血管に富んだ顆粒状の皮質が広がる。髄質と皮質を合わせて腎実質と言う。髄質は本文中にある顕微鏡的構造であるネフロンの集合体。ネフロン中の糸球体は皮質に位置し、糸球体から発した腎細管(細尿管、尿細管ともいう)はいったん髄質中を腎中央に向かって進み、次に戻り、再度他の尿細管と集合しながら小腎杯に向かう。この折り返し部分で水や各種イオンを再吸収する。髄質に囲まれた空洞部分を小腎杯と呼び、小腎杯が集まって大腎杯に、大腎杯をあわせたものを腎盂(腎盤)と呼ぶ。腎盂はそのまま尿管、さらに膀胱へとつながっている。腎盂は尿を集めて尿管に送り出す。

組織学的には、ネフロンと呼ばれる機能単位からなり左右の腎臓それぞれ約120万個のネフロンを持つ。ネフロンはボーマン嚢と腎細管から構成されている。



尿生成と排泄
腎動脈から送られてきた血液は、毛細血管を経由して腎小体(マルピーギ小体)に入る。 蛋白質以外の血漿成分は一度ボーマン嚢中に濾過される。その量は通過血液の10%で、濾過された液体は「原尿」と呼ばれる尿の原料となる。原尿は1日約170リットル作られるが、尿となるのは1.5リットル程で、残りは全て再吸収される。

原尿のうち有効成分(全てのグルコース、95%の水および無機塩類)は腎細管を経由、残り4%の水・無機塩類は集合管を経由し、再吸収されて腎静脈に戻り、再び身体の血流にのる。残った成分(尿)は腎細管を経て腎盂に集まり、尿管を経由して膀胱に排出される。水やナトリウムの再吸収量の調節は、遠位尿細管や集合管で行われ、抗利尿ホルモン(ADH)やアルドステロン、ANPなどのホルモンが関与する。

再生しやすい尿細管に対し、糸球体は損傷しても再生しない為、機能不全や損傷に陥った場合は塩分及びカリウムの制限、人工透析が必要となる。現代人は腎臓に負荷を与える塩分摂取量が多いため、負荷がかかりやすく、知らず知らずのうちに腎臓にダメージを与えている場合がある。


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