終わるイスラム国（IS）

「イラクもシリアもIS掃討に移りつつありますね」

「世界平和には程遠いけど……まず一歩だね」

「程遠い……ですか？」

「宗教、民族、経済……これは、人間の生活に欠かせないことだ。

戦争の理由がそれだと、その戦争は終わらないよね……

非人道的なことを言うようだけど、戦争は集結させずに、制御するに限る。

まあ、今の国連がこれはできないだろうな……」

「でも戦争が終わるのがいけないことなんですか？

戦争を制御って……延々と戦わせるんですか？」

「難しい質問だね……

まず、民族間、宗教観の戦争が終わると思うかい？

これはアイデンティティの戦いだ。

どっちかが滅ぶまで戦うよ……

経済の戦争は、不経済になれば終わるけど……

それは、その経済活動の終結を意味する。

つまり、終わらせることが現況が終るときなんだよ」

「じゃあ、戦争は悪じゃないって言うんですか！」

「戦争は悪だよ？

支配者の最低最悪の選択だ。

だからこそ、戦争は『回避』するにかぎる」

「……！」

「戦争は悪だから、起こさないこと、回避することに全力を尽くさないといけないよ」

「でも、アメリカは極東情勢で『戦争』も選択肢に入れるって……」

「北朝鮮の挑発が、戦争行為ではないと？

中国の南シナ海の横暴が侵略行為ではないと！？

韓国の竹島上陸が、侵犯行為ではないと！？

これだけの事をされていて、自衛のためとは言え、国防を強化しない。

また、戦争を考えないのは、よっぽどの平和ボケだよ？」

「！」

「武力には２つの武力がある。

１つは虐げる武力。

１つは解放のための武力。

軍隊ってのは、『虐げる』ための力だ。

それを理解して無害な武力になれってのは、敬愛するヤン・ウェンリーの言葉だけど。

今、虐げられているのは、どこか？

少なくてもやりたい放題な北朝鮮じゃない。

中国やロシアは、常任理事国として何をしてる！

韓国の不法占拠は、あからさまな国土を虐げているだろう？

それを解放するための『戦争』は、やらなきゃいけない……

戦争は悪いことだけど……もう、外交的忍耐を超えた状況だよ？

歴史の停滞は許すけど、後退させる行為の方が罪深い。

憲法９条を掲げて、相手が勝手に平伏してくれるなら、いいけど……

ま、鉛玉の雨でボロボロになるのがオチだよ。

戦いたくはないが、戦わざる得ない状況なんだよ……

いや……もともと、戦争状態だったんだから、戦争を始める、始めないって言う話じゃないんだよ……」

「確かに……尖閣諸島の中国船侵入とかもありましたし……

珊瑚の密漁船なんかも来てますもんね……

中国は『個人』ではないですし……『国家』を上げた不法は……

侵略と言えなくは無いです……ね？」

「どうせやるなら、勝たねば損だろ？

これは我が技の師ナルサス卿の言いようだけど……

戦わずに負ける訳には、いかないでしょう？」

「日本人の明日のため……ですね！」