ちょっと、今日の感想を、パーヴォ兄貴にだけおおくりするつもりでかいてみます♪(^_-)-☆
*****************************************************
ちょいと、そこのパーヴォ兄貴、あんたってひとはとんだタマのおあにいさんだね!天下の大播磨があんたのために用意してくれた歌舞伎座の一等席のチケットをみすみすふいにしちまうだなんて、なかなかふてぇ野郎だね!しかも仲立ちしたのは、この桂木嶺さまだ!ちょっとはお礼のひとつもいうべきじゃないのかい? しかも大播磨に恥かかせるとは、ずいぶんなことをしておくれじゃないか!あたしゃ、穴があったら入りたい気分だったよ!
ちょいと、パーヴォ兄貴、あんた日本にきてちやほやされて、ちょっくら勘違いしてるかもしれないが、この桂木嶺さまが、30年来恋いこがれているのは、あんたじゃない、大播磨の吉右衛門さまときてるんだ。ちょいと付文されたからって、あんた、つけあがっちゃぁいけないよ!
あんたもクラシックじゃスーパースターだが、大播磨は誰にもかなわない天下一の名優だ。ダスティン・ホフマンだって、ロバート・デニーロだってかなわないくらい、きょうの「幡随長兵衛」はかっこよすぎて涙がでたよ。あんな大親分、世界中どこのだれだって演じられねぇやな。男もほれるが女がもっと惚れる。魁春さんなんかみてみなよ、あんなに色気のある魁春さん、見損なうなんて、あんたもとんだ野暮天だねぇ。
それに大向こうのお兄さんがた、頼むから、女の劇評家のわたしに大向こうをさせないでおくれよ。はずかしいったらありゃしない!あたしにまで恥をかかせる気かい?こちとらだって、もとをただせば江戸っ子だ、気がみじけぇから、男のあんたがたがびびってやらない「大播磨!」とあたしがかけてあげてるだけなのさ。あんたらがしめっぽく大むこうをするから、歌舞伎座の芝居だって盛り上がらないじゃないか。明日は大千穐楽だ、しっかり大向かけておくれよ!
「血の涙・・」「人は一代 名は末代」・・・これはねぇ、黙阿弥が書いたけれども、いまの吉右衛門さんの心境だろうとあたしは思うね。おもわずたまんなくって涙がでたよ。この名台詞、名調子を、あとどれだけ聴けるんだろう!でもきっとずっとずっと、大播磨はあたしたちのために、ヒーローでいてくれると信じてる。若い時分は鉄火肌で鳴らした桂木嶺さ、あたし、ほれ込んだら命がけなんだ。パーヴォ兄貴、そんなあたしを口説こうなんておもうんだったら、10年早いよ!男の50代なんて、まだまだはなたれ、あんたは歌舞伎も知らないからまだまだひよっこさ、あたしのおめがねにかなって、日本で本気で仕事したかったら、歌舞伎のことをちゃんと知っておくんだね!
なぜっていうのかい?どういう了見かはしらないが、お江戸で仕事をするのなら、お江戸の流儀にしたがってもらうまでのことさ。渋谷村みたいないなかもんのくるところじゃない、木挽町は天下一の街なんだ!パーヴォ兄貴もきっといつかは気に入るはずさ(^_-)-☆
というわけで、みなさま、泣いても笑っても、秀山祭は明日が大千穐楽です!
わたしも幕見で急きょ参戦いたします!
見逃した方はぜひぜひ歌舞伎座へ来て、大播磨の雄姿を見届けてください(^_^)/(^_^)/(^_^)/