新・まちづくらーの地域づくり日記

日々取り組んでいるまちづくりやむらづくりの様子をご紹介していきます。

兵庫自治学会で発表

2013年10月21日 11時17分15秒 | NPO活動
今日は朝から大阪・箕面です。

さて、先週末19日土曜日に兵庫自治学会で発表を行ってきました。

今回は、豊岡市日高町羽尻区で取り組んできた「むらの“構造改革”」についての報告です。
いろいろな農山村地域、集落に赴いておりますが、真剣にむらのあり方について議論し、実践しようとしている数少ない事例ですので、ぜひ多くの方々、できれば行政職員の方々に聞いていただきたいと思い、今回これをテーマ設定し、幸いに選定され、ご報告する機会を得たところです。

私は第1分科会「地域づくり」というセッションのオーラスで発表しました。

コーディネーターが関学大の山下先生、アドバイザーが兵庫県庁ビジョン局長の竹村さんでした。

私を含め5つの報告があったのですが、「地域づくり」ということで、結構バラエティに富んだ報告があり、興味深かったです。

正直言うと、兵庫自治学会という会の位置づけがよく分からないまま参加していたのですが、多くは兵庫県庁の職員、関連団体の普段の取り組みや自主的な調査研究成果を披露する、政策提案を披露する、そんな場のようで、そこから次の施策、政策を見出そうというのが、直感的に感じた印象でした。

私もいろいろな兵庫県の取り組みに関わっていますが、このような(いちおう)公の場で、職員が積極的に日頃の考えを提案、提言する機会を設けているということに、いつもながらほんとうに頭が下がります。
できれば、もっともっと多くの方々、県の職員だけでなく、県下の基礎自治体職員の方々にも聞いていただけると良いのですが・・・(やっぱり、意識レベルの差が現れているのかな・・・)

今回の私の取り組みは、豊岡市の事業として関わり始め、進めてきた内容ですから、県庁の方々には、たいへん新鮮な、初めて聞いた!初めて詳しく分かった!!という内容だったようで、その意味では、私が報告に臨んだ意義が一つ達成されたのかなぁ・・・と感じているところです。

たいへん難しいですが、できれば集落再編方策を“形式知”化したい、その大きな一歩であると思っています。
集落再編の類型化は、農研機構・農工研の福与さんが、その著書で示されるなど、いろいろな形で見ることができますが、現場に関わっていると、だいたい同じようなタイプに整理されることが分かります。

私は、そこに空間的な再編が必要であると考えています。
私のいろいろな発表は常に、機能や居住地の集約再編だけでなく、地域の空間全体の再編、マネジメントが必要であるとの意識で紹介しています。
まさに国土論、県土論、国土計画、県土計画の話です。

ここは、また別の機会に詳しくご紹介したいと思います。

今回は貴重な発表の場を頂戴し、関係者の皆様に感謝申し上げます。

ということで、今週から豊岡市但東町高橋地区の計画づくりワークショップが始まります。
ここは組織の再編から入っていった、これまた貴重な事例です。
ぜひ、ほんとうの農山村地域の自立のモデルとしていきたいものです。

ではでは。

昼も夜も、北へ南へ、東へ西へ

2013年10月14日 10時01分27秒 | NPO活動
10月に入り、朝晩は少しは涼しくなってきたでしょうか。
今日は朝から西宮の方に参っています。

さて、先月末からこれまで、ほとんど休みも無く、あっちこっちへ突っ走ってきました。
ちょっとずつご紹介!!

兵庫県のむらの将来検討事業で、「豊岡市但東町小坂集落」「朝来市和田山町室尾集落」におじゃましました。
「小坂」は、以前よりご紹介しているように古民家『なかや』を拠り所として、いろいろな地域内活動が少しずつ定着してきているので、今回は将来も維持し続けたい活動について重点的に意見交換しました。
その結果、毎年10月に開催している秋祭りの“ねりこみ”を何とか盛大に続ける方法を考えることに落ち着きました。
“ねりこみ”って、まぁ簡単に言うと御輿なんかを集落内で巡行して最後に宮入するという行事。
小坂は、下の東中(ひがしなか)集落と隔年で当番を受け持ち、執り行っています。
ただ、小坂が当番の時は集落が一つにまとまるので、より盛大に行われるようなのですが、東中の時はテンションが低いということが問題としてあるようです。
なので、ひとまず今年の祭りの状況を検証しながら、場合によっては東中集落の方々とも議論を交わしながら、如何に伝統を守っていくのかを考えていくことになりそうです。

次に和田山の室尾集落。こちらも世帯数9戸の超小規模集落。出石の奥山と同じです。ただ、こちらはまだまだ元気な方が多いので、何か面白いことができそうです。
特に朝来市は合併以降、小学校区をベースに自治協議会が組成されており、地域としての活動が軌道に乗り始めているので、室尾だけではしんどいかもしれないけど、自治協(ご当地は「糸井地域自治協議会」)の力も借りながら考えていくと、結構やれそうですね。
この集落も集落移転を経験してきている、なかなか興味深い集落なのであります。
(この集落移転の詳しい内容は、小生が主管した「国土政策関係研究(H22)」でまとめていますので、そちらをご覧ください。)

そして、大きな取り組みとしては、豊岡市但東町高橋地区において、『高橋ふるさと探訪』を開催し、ワークショップをコーディネートしてきました。
今回は、小坂集落のある谷筋が舞台。上から小坂、東中、後(うしろ)という3つの集落があります。
なんと100人近くの高橋地区の方々が参加されました。高橋小学校の子どもたちも大勢参加してくれました。
昼食とワークショップの会場は、古民家『なかや』。
こんなに人が溢れかえったのは、おそらく初めてではないでしょうか。

そして、小坂の方々がいろいろ支援してくださいました。やはり拠り所を持ち、自然発生的に様々な取り組みが生まれてきている集落は、パワーが違います。
なんと、正真正銘のキビ団子に、おにぎり、茶豆の枝豆(これ、かなり濃厚なお味の枝豆です)・・・
朝早くから集落の方々が、参加者のためにご用意され、振る舞われました。(いちおうお弁当持参のタウンウォッチングだったのですが、この振る舞いだけでお腹いっぱいに!)
ほんとうに小坂の“美”女、“美”男は元気です!みなさん、ありがとうございました! 小坂の集落は、しばらく大丈夫ですよ!! ただただ無理だけはしないように!!!

その後、和歌山市に参り、住民参加型まちづくり活動支援のお仕事のプロポーザルのプレゼンテーションを行ってきました(これは本業で)。
これまでの経験を惜しみなく披露し、好き勝手にしゃべり倒しました・・・で、結果は1位・・・正直、これはこれで大変なのです・・・
何せ、今の状況にプラス、和歌山に少なくとも年度末までにワークショップを5回、勉強会を2回を企画し、運営支援しに行かないといけないのですから。ちなみに、このお仕事は、和歌山市の街中のお仕事なのです。農山村ではありません。
まぁ、地域の方々が、しっかりと目的意識と目標を持ち、それに向かって進んでくれる、自発的に進んでくれるというのであれば、そのお手伝いをすることはやぶさかではありません。
さぁ、和歌山のみなさん、がんばって参りましょう!!

そしてそして、またまた豊岡に戻り、今度は竹野町須野谷集落の湯豆腐料理“すのたにや”さんの改善方策検討。
開業以来これまで15年間、ほんとんど変えてこなかったお品書きを、少し触ってみることになりそうです。
次回は、試作品をみんなで作ってみます。価格も変わるかも・・・
地元産青大豆「ミズクグリ」100%の大豆づくしメニュー。と言っても、豆、豆したメニューにするつもりはありませんので、そこは少し工夫を・・・
ただ、ほんとうにヘルシーで安全安心な料理を提供していく予定です。(ちなみに、これまでの湯豆腐コース料理は、ざっくりカロリー計算した結果、1,700kcalもあったのです・・・豆腐食べて、これではちょっとヘルシーとは言えない・・・地元のみなさんは聞いてびっくりだったようです。そりゃそうですわな。成人女性の1日一人あたり必要なエネルギー量は、だいたい1,900kcalぐらいなのですから・・・)

それからそれから、一昨日は京都大学に参り、農村計画の勉強会で話題提供を行ってきました。

今回の勉強会は、少数参加でしたが、その分、濃密な議論が交わせたように思います。
ここで得てきた知見は、また地域に還元していきたいと思います。

最後に、コミバスの調査。こんなコミバスです。
バス後方のラッピング、何か見たことありませんか?
かわいい女優さんと車のCMに出ているゆるキャラ。大阪府箕面市の“滝の道ゆずるくん”なのです。
そう、今私は、地元箕面市のコミバスの調査をお手伝いしているのです。
また来週末も調査があります。

そして、このコミバスの調査だけでなく、いよいよ兵庫自治学会の研究発表会があります。
一昨日の京都大学での話題提供は、その予行演習のような感じ。
ぜひ、お越しください。

ということで、ほとんど休みもなく、“仕事=自己研鑽??”に勤しんでいる今日この頃です。
以上、長編ご報告でした。(次の投稿がいつになるか分かりませんので・・・)

追伸
いよいよ豊岡市出石町奥山での秋のイベントの申し込みと、奥山観光ほたるの郷ファン倶楽部の会員募集が始まりました。

今年は、「奥山観光ほたるの郷公式ウェブサイト」からお申し込みいただけるようになりました!!
ぜひみなさま、秋の奥山にお越しくださいませ!!!