紋付の写真がないので、しかたなく「オット」の初登場。
カオは出すな…わかってます、ずいぶんかわったもんねぇ(お互い様だろ…ハイハイ)
隣にいるのは「変わる前の」アタシです。
男性の礼装について…ちょっとお話しがありまして…。
そういえば、と思ったのは「男性の礼装について」は、
どこもあーっさりとしか書かれていない、と言うことです。
手持ちの本も「男子の着物」というような、専門の本以外では、お添え物みたいに…。
あっいや失礼、でもほんとに女性の方は「お宮参り」から「七五三」「入卒式」「成人式」
写真入でコマゴマと載っているのに、男性は留袖の女性と並んでいるだけ。
そりゃあ女性よりは、シンプルではありますけどねぇ…。
おまけにお宮参りだの七五三だの結婚式だのといったって、
着物をあれこれ迷うのは女だけで、男性はだいたいスーツですもんねぇ…さみしいですよぉ。
というわけで、本日「男の人の着物」のお話をちょっとだけ。
まず、文句なく正装なのは「黒紋付・羽織・袴」です。
着物(長着)と羽織は、羽二重の黒、夏は絽になります。
紋は日向紋の染め抜き、紋は着物、羽織ともに五つ紋です。
着物は正式には留袖と同じように、白羽二重の下着を重ねて着ますが、
今は現代の留袖と同じように、重ねて着ているように見える「比翼」が多いようです。
結婚式での新郎のみ羽裏まで白。
そのほかはグレーなどの無地か絵羽模様などの額裏や小紋柄を使います。
羽織の紐は丸組みか平打ち、色は白。喪服として着るときは、グレーか黒。
無双(石や組みひもで、結ばずSカンなどでつけはずしするもの)は使いません。
長襦袢は、白かグレーなどの薄い色、柄はナシかあっても抑え目。
半衿は慶事は白、弔事はグレーなど。
帯は、規定はありませんが西陣などの織り帯。
男性の場合、帯は袴の上に少し出るだけですから、
女性ほど目立ちませんが、帯ばかり色が目立つようなものはさけます。
袴は仙台平、この「仙台平」と言うのは、袴の最高級品ですが、
今はホンモノはなかなか…です。米沢平が多いと聞いています。
男物についてはあんまり詳しくないのですが、
確か織る時に糸を水でぬらしてたたいて締めて織る…だったと思います。
それで緻密に丈夫に織られるため、艶がありハリがあって、しわになりにくい…。
縞柄ですが、この縞の色と太さでいろいろ模様がかわるわけです。
太い縞はカジュアルっぽく見えますし、実はあまり太いと野暮柄といわれることもあり、
どちらかと言うと若い人向き…かな。
袴には馬乗り袴と行灯袴があります。女性はみんな「行灯」ですね。
つまり、股の部分がなくてスカートのような仕立て。
私は袴を穿いてすごしたことがないので(もんぺはありますけどねぇ)、
よくわからないのですが、穿きなれた方ですと「馬乗り」の方がいいようです。
この馬乗り袴を穿くときは、着物の背縫い部分をつまんではしょって、
帯に挟んで形を整えてからから袴を穿きます。
足袋は白。礼装用には絹の足袋もありますが、母いわく「気になってシャーナイ」…。
これはたぶん「ビンボー性」のせいです。
弔事のときも白足袋ですが、弔事はホレ、地域の違いってのがありますから…。
履物は正式には畳表の雪駄か草履、礼装には鼻緒は白になります。
女性は留袖のとき金扇を持ちますが、男性は「白扇」を持ちます。
さて、ここまでが「正装」です。次に「略礼装」のお話しですが、
ここで厄介なのは、男性の場合と女性の場合の「素材の違い」です。
女性の着物の場合は「染めが第一」、織りの着物は「お召し」が略装に使われるくらいで、
本来「織りの着物は街着」の格です。
ところが、男性の場合は「織りの着物」でも略装になります。
というより、男性の着物ってほとんどが織り中心なんですね。
たとえば「染めの着物」と言いますと、まず黒紋付、次のクラスの「色紋付」、
後はせいぜい江戸小紋ていど。女性のように染で柄付けしたいわゆる小紋は街着格です。
男性の着物の「素材の格」は「羽二重・お召し・紬」です。
略礼装の場合は、まぁ間柄にもよりますが、披露宴などでも着られる程度の格です。
着物と羽織は「お召し」、袴はさっき出てきた「仙台平」、その他お召しでも紬でも。
略礼装は、それを着る「場合」で決めればいいのですが、
気楽なパーティーなどでは紬の着物もOK、
紬はカジュアルに近いものですから、その辺は「場合」で使い分けです。
どの素材を使うのであっても、「礼装」として着るときには「紋」がいります。
羽織は脱ぎませんから略装の場合は、羽織の背中に一つ紋でもかまいません。
紋が何もなければ、どんなに高価なお召しでも「街着」です。
それとこれは「確かそうだった…」程度なのですが、男性のアンサンブル、
つまり着物と羽織のセットですが、お召しはなかったと思います。
同じ色のものがほしければ、二反そろえることになります。
羽織と着物の色が違うことはかまいません。
普段着については、あまり書くことはないのですが、
普段着で袴を穿くときには、気楽に紬でもなんでも…。
お天気いい日の散歩なんて場合は羽織ナシでもラフでいいですね。
そういう時は「ゲタ」でカランコロンとどうぞ。
着流しの場合はそれこそご自由に、シャレた小紋なんてのも着てほしいところですねぇ。
足袋も色足袋や柄足袋など、自由です。
とまぁ、ざっとこんなところなんですが、男性の着物は、女性よりずーっと少ないです。
女物よりよーっぽど着易いのにねぇ。
まぁ最近、呉服屋さんなんかで若い男性店員が着物をきているところがありますが、
着慣れていないせいか、バカボンみたいな帯の締め方だったり、
締められないのか(あんなカンタンなのに)マジックテープでべったりだったり…。
これで走ると、帯の結んだとこだけピョコピョコと動いたりして
ほほえましい…いや みっともないですー。
男の人もゆかたから…始めてほしいですねぇ。
さて、本日のおまけは、ご近所の花、雪柳ですねぇ。
一角これで埋め尽くされてまして、みごとなものです。
これが散り始めると、下に小さな花びらが広がって、
ほんとに雪がふったみたいになりますね。それでも春ですぅ~。
こちらはその先の小さな公園の中の樹、鎌倉の公孫樹には遠く及びませんが、
住宅地の中では、あまりみない太さです。根っこ、なーんかがんばってるでしょ。
そして去年の秋に落ちたどんぐりさん。ここでこうして冬を越えたんですねぇ。
公園には「辛夷」ももう咲いていました。
春ももうすぐそのあたりまで来ていますね。
カオは出すな…わかってます、ずいぶんかわったもんねぇ(お互い様だろ…ハイハイ)
隣にいるのは「変わる前の」アタシです。
男性の礼装について…ちょっとお話しがありまして…。
そういえば、と思ったのは「男性の礼装について」は、
どこもあーっさりとしか書かれていない、と言うことです。
手持ちの本も「男子の着物」というような、専門の本以外では、お添え物みたいに…。
あっいや失礼、でもほんとに女性の方は「お宮参り」から「七五三」「入卒式」「成人式」
写真入でコマゴマと載っているのに、男性は留袖の女性と並んでいるだけ。
そりゃあ女性よりは、シンプルではありますけどねぇ…。
おまけにお宮参りだの七五三だの結婚式だのといったって、
着物をあれこれ迷うのは女だけで、男性はだいたいスーツですもんねぇ…さみしいですよぉ。
というわけで、本日「男の人の着物」のお話をちょっとだけ。
まず、文句なく正装なのは「黒紋付・羽織・袴」です。
着物(長着)と羽織は、羽二重の黒、夏は絽になります。
紋は日向紋の染め抜き、紋は着物、羽織ともに五つ紋です。
着物は正式には留袖と同じように、白羽二重の下着を重ねて着ますが、
今は現代の留袖と同じように、重ねて着ているように見える「比翼」が多いようです。
結婚式での新郎のみ羽裏まで白。
そのほかはグレーなどの無地か絵羽模様などの額裏や小紋柄を使います。
羽織の紐は丸組みか平打ち、色は白。喪服として着るときは、グレーか黒。
無双(石や組みひもで、結ばずSカンなどでつけはずしするもの)は使いません。
長襦袢は、白かグレーなどの薄い色、柄はナシかあっても抑え目。
半衿は慶事は白、弔事はグレーなど。
帯は、規定はありませんが西陣などの織り帯。
男性の場合、帯は袴の上に少し出るだけですから、
女性ほど目立ちませんが、帯ばかり色が目立つようなものはさけます。
袴は仙台平、この「仙台平」と言うのは、袴の最高級品ですが、
今はホンモノはなかなか…です。米沢平が多いと聞いています。
男物についてはあんまり詳しくないのですが、
確か織る時に糸を水でぬらしてたたいて締めて織る…だったと思います。
それで緻密に丈夫に織られるため、艶がありハリがあって、しわになりにくい…。
縞柄ですが、この縞の色と太さでいろいろ模様がかわるわけです。
太い縞はカジュアルっぽく見えますし、実はあまり太いと野暮柄といわれることもあり、
どちらかと言うと若い人向き…かな。
袴には馬乗り袴と行灯袴があります。女性はみんな「行灯」ですね。
つまり、股の部分がなくてスカートのような仕立て。
私は袴を穿いてすごしたことがないので(もんぺはありますけどねぇ)、
よくわからないのですが、穿きなれた方ですと「馬乗り」の方がいいようです。
この馬乗り袴を穿くときは、着物の背縫い部分をつまんではしょって、
帯に挟んで形を整えてからから袴を穿きます。
足袋は白。礼装用には絹の足袋もありますが、母いわく「気になってシャーナイ」…。
これはたぶん「ビンボー性」のせいです。
弔事のときも白足袋ですが、弔事はホレ、地域の違いってのがありますから…。
履物は正式には畳表の雪駄か草履、礼装には鼻緒は白になります。
女性は留袖のとき金扇を持ちますが、男性は「白扇」を持ちます。
さて、ここまでが「正装」です。次に「略礼装」のお話しですが、
ここで厄介なのは、男性の場合と女性の場合の「素材の違い」です。
女性の着物の場合は「染めが第一」、織りの着物は「お召し」が略装に使われるくらいで、
本来「織りの着物は街着」の格です。
ところが、男性の場合は「織りの着物」でも略装になります。
というより、男性の着物ってほとんどが織り中心なんですね。
たとえば「染めの着物」と言いますと、まず黒紋付、次のクラスの「色紋付」、
後はせいぜい江戸小紋ていど。女性のように染で柄付けしたいわゆる小紋は街着格です。
男性の着物の「素材の格」は「羽二重・お召し・紬」です。
略礼装の場合は、まぁ間柄にもよりますが、披露宴などでも着られる程度の格です。
着物と羽織は「お召し」、袴はさっき出てきた「仙台平」、その他お召しでも紬でも。
略礼装は、それを着る「場合」で決めればいいのですが、
気楽なパーティーなどでは紬の着物もOK、
紬はカジュアルに近いものですから、その辺は「場合」で使い分けです。
どの素材を使うのであっても、「礼装」として着るときには「紋」がいります。
羽織は脱ぎませんから略装の場合は、羽織の背中に一つ紋でもかまいません。
紋が何もなければ、どんなに高価なお召しでも「街着」です。
それとこれは「確かそうだった…」程度なのですが、男性のアンサンブル、
つまり着物と羽織のセットですが、お召しはなかったと思います。
同じ色のものがほしければ、二反そろえることになります。
羽織と着物の色が違うことはかまいません。
普段着については、あまり書くことはないのですが、
普段着で袴を穿くときには、気楽に紬でもなんでも…。
お天気いい日の散歩なんて場合は羽織ナシでもラフでいいですね。
そういう時は「ゲタ」でカランコロンとどうぞ。
着流しの場合はそれこそご自由に、シャレた小紋なんてのも着てほしいところですねぇ。
足袋も色足袋や柄足袋など、自由です。
とまぁ、ざっとこんなところなんですが、男性の着物は、女性よりずーっと少ないです。
女物よりよーっぽど着易いのにねぇ。
まぁ最近、呉服屋さんなんかで若い男性店員が着物をきているところがありますが、
着慣れていないせいか、バカボンみたいな帯の締め方だったり、
締められないのか(あんなカンタンなのに)マジックテープでべったりだったり…。
これで走ると、帯の結んだとこだけピョコピョコと動いたりして
ほほえましい…いや みっともないですー。
男の人もゆかたから…始めてほしいですねぇ。
さて、本日のおまけは、ご近所の花、雪柳ですねぇ。
一角これで埋め尽くされてまして、みごとなものです。
これが散り始めると、下に小さな花びらが広がって、
ほんとに雪がふったみたいになりますね。それでも春ですぅ~。
こちらはその先の小さな公園の中の樹、鎌倉の公孫樹には遠く及びませんが、
住宅地の中では、あまりみない太さです。根っこ、なーんかがんばってるでしょ。
そして去年の秋に落ちたどんぐりさん。ここでこうして冬を越えたんですねぇ。
公園には「辛夷」ももう咲いていました。
春ももうすぐそのあたりまで来ていますね。
本当に男の方のは申し訳程度しか
載っていませんね。
本によっては、男子の礼装は慶弔の
差もほとんどありませんと書いてい
ました。
とんぼ様のように細かく教えて頂けると
本当に助かります。
雪柳見事ですねぇ。
花嫁は黒地の自前の振袖です。
ま、いいにしてください。
お色直しの衣装ですから・・・へへ
我が家は男物に用がないので、
あまり気にしてなかったんですが、
ほんとにちょっとしか載っていなくて…。
まぁイマドキ紋付も結婚式の新郎くらい?
用のないものになってますねぇ。
雪柳、庭ではなくてあきちみたいなところなので、
うっそうとしてるんです。みごとでした。
以前、ちょっと聞いた話で「真偽」のほどは
わからないんですけれど、
結婚式そのものががだんだんハデになってきて、
仲人さんの男性も新郎の父親もみんな黒紋付で、
新郎が目立たない、それで新郎だけが
色紋付になった…とかなんとか。
今は仲人さんも父親も、みんな洋装ですから、
新郎の色紋付、というのだけが残ったのでしょうね。
お色直しならいいじゃないですか。
黒振袖とも相性よかったでしょう。
友人が、知り合いの娘さんの披露宴で、
新郎が最初からキンキララメみたいな
紋付だったそうで、
コントが始まるのかと思った…と。
(見タカッタ)
皆様の投稿は、常にRSSリーダで把握しているのですが、すべて読み切れていません(汗;
決まりごとも多い、礼装ですが仙台平などすべてにこだわると60万円程度かかるというお話も聞いた事があるので驚きです。
色紋付きと言いますと、白色等の事でしょうか?先日、親類の結婚式に参加致しました。結婚式はタキシードでしたが披露宴では白色の和装でしたね。確かに、明るいカラーで、お色直しとしては良いかもしれませんね。個人的には白色以外は見たことがないですが、赤とか黄色とかだと成人式みたいで本当にコントが始まるようですね(笑)
それに、最近は鎧とかと言う方も新聞で目にしたりします…多様化って事でしょうか。
今は着物は「金食い虫」なんていわれてます。
悲しいことですねぇ。
白も色紋付ですが、普通は薄いベージュとか、
薄いグレー、お若い方だと薄いブルーの羽織、
中の着物は紺とか…ですね。
成人式のあの色紋付は、
貸すほうもおかしいと思ってみています。
イベント化していますから、
いいと思っているのでしょうけれど、
この国を担う「社会人」としての第一歩、
そういう節目の衣装なんですけどねぇ。
鎧とか、平安衣装での結婚式とか…。
まぁ、スカイダイビングとか水中結婚式よりは
まともだと思いますが、
なんといいますか、結婚式もイベント化…
しているのでしょうねぇ。