ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

着物用洗濯ネット

2014-09-17 16:01:56 | 着物・古布

 

まぁ世の中というものは「ソツ」なく動くもので、昨今、ゆかたを着る人が増えてきたせいでしょうか、

着物専用の洗濯ネットがあります。とりあえずなんでも「モノは試し」で、一枚買ってみました。

せめてこれくらいの情報は発信せねば…って、おおげさな…。

まあ「こんなこと、今更」の方も多いとは思いますが、ビギナーさんもいらっしゃると思いますし、

困っている方にお伝えいただけたら…なんて思っています。

 

で、まずこれはどうなっているかといいますと…広げるとこんなです。

白い四角いのは「衿まくら」だそうです。

 

                      

 

そして着物、今の時代は、ほとんどの場合ゆかたということになるのでしょうが、

たたんで入れるわけですけれど、ありがたいことに?しょーもないことに?、

ちゃんと着物のたたみ方の説明図までついておりました。

 

            

 

そしてたたんだものをこう入れます。衿のところには衿まくら、なるものを挟み込む…。

納めて反対側の一枚をかぶせ… 

                        

 

そして裾からパタパタと3回たたんで、袋の中におさめてファスナーを閉めるわけですね。

 

              

         

 

確かにこりゃ便利。気になる汚れ、例えば汗の多かったところとか、食べ物や泥ハネの汚れなど、

そういうところは先に摘まんで部分洗いをしておく…とあります。

今の洗剤は、浸透力が強いですから、中の方までちゃんと洗浄してくれます。

「ポケットの中に入れ忘れたハンカチもまっしろ!」なーんてCMもありましたね。

なので、これでいけると思います。

 

さて、それを踏まえて…です。このネット価格は1200円ちょっと。

安売りのところもあるかもですが、送料もはいりますね。

これを高いとするか安いとするかは、個人で違うと思いますが、正直なところ、

3000円5000円というゆかたに、これを買うのは…と思う方もいるかもです。

ではほかになにかないか…です。ありますね。

 

まず、ゆかたを洗うのになぜネットを使うか…ぐしゃぐしゃにならないため、です。

型崩れもそうですし、あとあとのシワの問題を解消するため。

つまり「たたんで洗う」ことがそれを防ぐというわけです。

ならばたたんで入れられればいい、とすると「四角い洗濯ネット」が使いやすいです。

これは毛布やシーツなどを入れて洗うものを売っています。

あとは「旅行用のネットポーチ」、あれは3サイズくらいで売っています。 

洗濯ネットって、ほんとに価格に幅があります。500円くらいのものもあれば2000円以上のものも。

同じような大きさで、3倍違うと「どこがどう違う」になりますが、

今までいろいろ使ってきた私の感覚では、ネットで壊れるのは「ファスナー部分」。

破れたりはありませんが、縫い目がほつれることはあります。

それは補修可能ですが、ファスナーが壊れると、それを取り替えてまで…は、ちと面倒。

となると、高ければ大丈夫?こればっかりはわかりません。すみませーん。

買うときに「本体とファスナーの縫合部分」をよく見るとか、そのくらいです。

で、次に「じゃぁ、たたんで入れれば、なんでもいいのか」…これはNOです。

 

この「着物用」がなぜ「丸めるか」、つまり「動かないようにするため」ですね。

ネットの中で着物が動かない、これは全体もですが、「部分」もはいります。

つまり袖が動いてしまったり、衿が中に落ち込んでしまったり…それをなくすわけです。

たたんだそのままの形で、洗濯機から出せる…それを狙えばいいわけです。

 

四角いネットだけど大きさが合わないなら、ネットをたたんだ着物の大きさに合わせてて折る。

そして半分に折るか、丸めて止める…わけです。

例えば私の手持ちの四角いネット、これは洗濯だけでなく、収納にも使っています。

グリーンのファスナーのものは、トラベルグッズ、でシャツなどを入れてスーツケースに入れるもの。

ボールペンは大きさ比較です。

 

       

 

四角いもの二枚の大きさ比較です。

 

       

 

ゆかたは、つまりこういう形にすればいいわけです。

 

          

 

小さくするなら丸めて…

 

             

 

大きいほうのネットだと…少し広げて入れられます。

 

       

 

ただこのままだと、洗濯機で回っている間に、ネットの中でゆかたが寄ってしまいます。

なのでこの場合は二つに折って、赤いところあたりを安全ピンで留めます。

 

           

 

安全ピンも、今はカバーが大きいものもいろいろ出ています。

洗濯機の中で、ほかのものや洗濯機本体をキズつけない工夫ですね。

たとえばこんなの。  

マーゼン パッチット小 色 白
クリエーター情報なし
マーゼン

 

小さいほうのネットだとこんな感じ。幅はいいですが、口のあたりが余りますね。

 

    

 

この場合は、中を少し広げてたたみなおすか、ネットの口部分を折ってピンでとめる…。

丸いネットも同じです。余分を止めて動かないようにするわけです。

 

        

 

つまり…と、こう…いつもつまらん説明が長くて、結論は大したことはないのですが…。

まず、ゆかたや着物は、本来は「手洗い」が原則、なのです。

たたんで洗濯液につけて押し洗い、軽く脱水、そのあとポリの袋でもふろしきでもいいですから

上に広げてそのうえから叩く、もしくは何かで重しをかける…これでしわは取れます。

でも、ゆかたなんかねぇいちいち手洗いなんて…というときは、ネットに入れて洗う。

このとき「たたむ」「たたんだいろいろな部分がズレないようにする」、ということなのですね。

だから「専用のネット」ならこれができるわけで、そうでないものの流用ならば、

「ゆかたをたたんで入れられるもの」を選び、入れるときは平らでも、

そのあと袋の中で踊ってしまわないように、丸めるとか二つ折りなどにする…です。

 

着物系は、身に着けるための準備も(半衿つけとか)、着た後のメンテも、手がかかるものです。

なんでもスイッチポンですんでしまう今の時代、手がかかるものは敬遠されがちだし、

面倒なことはよくないこと…のように思われることもありますが、

手をかけることは、愛着が持てることのとっかかりでもあります。

毎年Tシャツ感覚で着るようなゆかたであったとしても、手を掛ければ「もう着ないから捨てる」は、

減るのではないかなぁと期待しているのですが…。


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (綾乃)
2014-09-17 19:19:59
はじめまして!愛読させてただいてます。この
ネット、今年とても気になっておりまして、もっと高価で販売されていたのですが、原理的には浴衣が動かないことが大事なのだから、と考えると購入に至りませんでした。
同じく、家庭にあるネットを駆使して一気に10枚ほどを洗濯し、
大事なもの2枚だけは台所のシンクで手洗いしました。
このネットは参考になりました!
自分で作ることも可能ですね!特大サイズを2枚ほど購入し216円。ミシンで縫ってしまおうかな?と思いました。^^
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Unknown (陽花)
2014-09-17 22:12:53
とんぼ様がおっしゃるように昔たらいで洗って薄く糊つけしてパンパンと手ではさみたたきしながら干しすように教えてもらいました。

今は少しでも簡単便利に出来るものが考えだされてい
ても結構いいお値段なんですね~



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Unknown ()
2014-09-18 08:55:10
私も百均で見つけた洗濯ネットを着物用にと購入しました。
でも結局、浴室のバスタブで「足踏み」で洗うことが多いです。
なんというか・・・頭の中?意識?が古いのでしょうね。
畳んでネットに入れて洗濯機に入れて…確かに簡単ですが、芯まで綺麗になっていないような気がして・・・
実際に使ってみれば「あら!結構綺麗ね」と思うのですが、これはもう感覚と言うか気持ちの問題なのでしょうね。
確かにネットで洗ったときは、後の始末が楽でした。
便利な道具を上手に使って、少~し楽をするのも良いですよね。
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こちらこそ (とんぼ)
2014-09-18 14:22:51
綾乃様

はじめまして、コメントありがとうございます。
私もとりあえず見本に、と購入しましたが、
なくてもいい…ものですね。
着物に慣れない人には、便利グッズだと思います。
動かないようにできれば、ほんと手作りで行けます。
ネットでもいいし、水が通ればいいんですから、
古いレースのカーテンとかも、応用できそうですね。
衿まくら…あんまり必要性を感じませんでした。
まぁ動かないようにはいいかもですが、
きになるなら、白いタオルハンカチでもたたんでいれるだけで、
十分だと思います。
まぁ付加価値ってことなのでしょうね。

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Unknown (とんぼ)
2014-09-18 14:25:19
陽花様

洗濯機が当たり前になると、たらい出して…とか、
そういうことが、大変なことのように
言われるようになりました。
確かに手間はかかりますが、ゆかたのためには、
本とは手洗いの方がいいんですよね。
物干しいっぱいに、浴衣がひらひらと干されていたのを
思い出しました。
洗濯ネットって、本格的なものは、ほんとに高いです。
スーツ用、ワイシャツ用、パンツ用…なんて、
いろいろあるので、へぇぇと思いましたよ。
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Unknown (とんぼ)
2014-09-18 14:28:46
夢様

私もその「古い感覚」が残っていて、
どうしても今様にはできないこともいろいろあります。
まぁ洗剤の進歩は確かなので、結構今風でやっていますが、
泥汚れもぬりつけるだけでOKなんて洗剤、信じてません。
足袋はいまだに、ブラシでゴシゴシです。
体も衰え始めた今、道具も使いよう…と思って、
目を広げる努力をしていますが…。
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Unknown (roki)
2014-09-18 22:04:23
はじめまして。
以前から拝読しております。

私は逆で、ネットにほぐして入れて洗います。もっぱら100均の物を使っています。
袷とちりめん以外は洗濯機で洗ってしまうのですが、畳んで洗うと中の方が乾いたまま、水が通っていない場合があります。数枚一緒の時はよくあります。
ネットを使うのは、脱水のときにこすれて痛まないようにです。それで失敗しましたので。
洗ったら即、バスタオルの上で畳んでパンパンして、それから干します。

手洗いだと絞るのがつらくて(更年期の腱鞘炎)そこを洗濯機に任せたいのです。小さいものは手洗いしています。

アストニッシュという会社のシミ抜きが良くて、衿と袖口にかけて少し揉んでから洗濯すると、汚れがとれています。
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Unknown (とんぼ)
2014-09-18 23:51:52
roki様

私の説明不足もあります。すみません。
私はまだこの「専用ネット」は使っていませんが、
手持ちのものは使っています。
洋服などはネットの中で動かなければなりませんが、
着物は動かないように、余裕を持たせませんから、
ネット小さ目などの時は、おっしゃるようなことが
起きる場合もあると思います。
なので私は、ネットに入れたらその時点で、
一度別に水につけてしまいます。
我が家は洗濯機置き場のそばに小さな流し台が
ついていますので、そこで一度水の中で押して
しっかり中まで、水を吸わせてしまうわけです。
そのあとほとんど水を絞らないまま、
洗面器などに入れて水ごと洗濯機に入れます。
水は水を呼びますから、最初から濡れていれば、
水はそこまではいってくれますし、
洗剤は親水性がありますから、水のあるところには
入ってくれます。
一度お試しください。
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Unknown (roki)
2014-09-19 20:37:14
なるほど!!!
そういうことですね。ありがとうございます。
長く洗濯機を使っていましたが、
昔母がやっていたのと同じようにでした。
ずぼらな母でしたので、かなりすごい事をしてました。
今度から畳んで洗います。その方がずっと良いですね。
一度覚えたことを修正したり、自分で気が付いたりすることは、なかなか難しいです。
どうもありがとうございました(^^)
これからもよろしくお願い致します。
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Unknown (とんぼ)
2014-09-19 20:49:22
roki様

少しでもお役に建てたらうれしいです。
ゆかたは丈夫ですから、そのまま洗濯機でガラガラでも、
大丈夫なことも多いですが、しわと、それと、
縫い手の「腕」で、へんなところバイヤスがかかったりして、
以前私は衿がゆがんでしまったことがありました。
あぁ手抜きはだめだーと思った次第です。

なかなか着物のことばかりかけずにいますが、
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
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