メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ☆アディオス

2018年08月07日 | 映画
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ☆アディオス
を観ました。


「バンドの始まりは?」と聞かれて、「50年代のキューバの大物ミュージシャンを集めたビッグバンドだ。
それにライ・クーダーが乗ってくれた」と答える、レコードプロデューサーのニック・ゴールド。1998年、アムステルダム。
その企画のもと前年にリリースしたアルバム「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」がグラミー賞を受賞して大ヒットを記録、初のコンサートに先駆けて開かれた記者会見の一幕だ。
カメラは、その“大物たち”が、自らの生い立ちや音楽的ルーツを語る姿を映し出す。
サルサやマンボの土台を作った故アルセニオ・ロドリゲスの伴奏者だったルベーン・ゴンサレスは、歴史に名を刻む偉大な音楽家との出会いを振り返る。
最高齢で参加した90代のコンパイ・セグンドは、魅力的な笑顔を振りまきながら、今も現役でいられる秘密を打ち明ける。
ニックがその歌声を「美しくて衝撃を受けた」と称える、ヴォーカルのイブライム・フェレールは、声をかけられた当時は「音楽に失望し、靴磨きをしていた」という、驚くべき事実を口にする。
そして伝説のディーバ、オマーラ・ポルトゥオンドは、裕福な白人の母と貧しい黒人の父の恋の顛末を語る。


ルーシー・ウォーカー監督作品です。
ご存知、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの続編というかその後です。

18年前に大ヒットしたブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ、もちろん見ていますが詳細は覚えていません。
詳細は覚えていません。
キューバのレジェンド的な大ベテランミュージシャンが集まってCDを作ってツアーをやったり。
当時は文化の違いもあり、元のミュージシャン知識もなくあまりピンと来ない部分もありましたが。
こうして当時のムーブメントの裏側や、その後を追ったドキュメンタリーをみるとかなり興味深かったです。

そしてキューバという国を勉強するにはかなりいい素材ですね。
散々映画のテーマや舞台になる印象のキューバですが、音楽という切り口でまた違ったキューバを勉強出来る映画ですね。
自分はレゲエが好きなのでジャマイカと同じくくりにしがちですがやっぱり若干違いますね。
もう少し陽気さは無くロマン感が強く、個人的にはアメリカのブラックミュージックに通ずるものを感じました。

当たり前と言えば当たり前なのですが、前作から18年の続編。
前作の時点で70代、80代、90代のミュージシャンたちは大半がサヨナラしていて。
その描写が実に上手くて感動的なもので結構泣けてしまいました。

とかくメインボーカルのイブライム・フェレールはしいて言えばこの映画の主演で、その数奇な人生は切なくも感動的ですね。
天才的な歌の才能があるにもかかわらず貧しい暮らしをして老人になっていた男が映画をきっかけに老人になってからはじめてのブレイク。
そして死の4日前もライブをしており、その歌声は変わらず見事でした。

メンバーは入れ替わりながら今も活動していて、もうひとりのメインボーカルのオマーラ・ポルトゥオンドを中心に去年もツアーしていたのですね。
オマーラ・ポルトゥオンドもかなりの高齢ですが頑張っているようで感動的でした。
彼女の人生も振り返ると感動的で泣けました。

中米らしい雰囲気の町並み、そこに響くキューバミュージック。
行ったこと無いエリアですがとてもノスタルジックを感じさせます。
ぜひとも訪れたいエリアですね。

そして音楽に生きる人生を先頭に立って見せているような人々ですね。
多くのミュージシャンがそうであると思うのですが、
一度ミュージシャンになった人は死ぬまでミュージシャンなのだなと思いました。

他の映画ではあまり味わえない独特な感動があります。
人生の本質を学べるような映画です。

そもそもドキュメンタリーとしてのクオリティも高いです。


そんなわけで8点。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« スターリンの葬送狂騒曲 | トップ | 追想 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。