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TOITAの「航空無線通信士受験塾」第34期無線工学第1章空中線と電波伝播 (4)半波長ダイポール・アンテナその1

2024年03月11日 | 「工学」見本記事

              第1章空中線と電波伝搬
      (4)半波長ダイポール・アンテナ
              その1

今回から 3回にわけて、実際に使用されているアンテナ
でありながら アンテナの基本でもある 半波長ダイポー
ルについてお話をいたします。
ちなみに本講座では、試験に必要な事だけをお話してい
ると言っておりますが、今回の半波長ダイポールアンテ
ナ迄は、アンテナを理解する為に必要な事柄ばかりです
ので各期共にお話をしています。

 
それで半波長ダイポール・アンテナの半波長とは、どう
言う意味かから考えてみましょう。

[半波長ダイポール・アンテナの”半波長”とは?]
下の図は、電波のモデルとして見て頂いた図です。

λと言う文字に注目して下さい。
ギリシャ文字で”ラムダ”と読みます。
例えば  緑の電界について注目してみますとキツネ色で
示します、アンテナの所では  大きさが ”0” で、そこか
ら距離が進むと上方向に大きくなり、その後小さくなり
、”0”になり、今度は、下方向に大きくなりその後、又、
小さくなり、また、”0”となります。
この間の長さを”1波長”と言います。
赤で示しますSIN波状の変化は、磁界です。 こちらも、
λと書かれた範囲が、1波長となっています。
ちなみに  緑の電界は、距離・時間と書いてあります軸
より上が”+”で軸より下が”-”です。
そして、赤の磁界は、軸より奥が”+”で手前が”-”です。
どちらも”+”、”-”と変化しています。
波長は”λ”で表記されますので覚えておいて下さい。

ここで、波長と周波数の関係を調べてみます。
周波数とは、1秒間の振動の数です。
(1つの振動とは、1波長分の時間又は、距離における大
きさの変化の事です。)

つまり、周波数とは1波長分の振動1 秒間に何回有
ったかと言う事です。
周波数の単位は、 [Hz](ヘルツと読みます)です。
単位は、重要ですので  今後、新しく単位が出てくる度
に覚えて下さい。 新しい単位が出てくる度に ノートの
最初のページに書き留めておくのも良いですね。

ここで、電波の伝わる速さを思いだして下さい。
もう忘れたと言う方もいらっしゃると思いますが  今日
からは、絶対に忘れない様にして下さい。

光は、電波の周波数が高いものですので  光の速度と電
波の速度は、同じです。
ズバリ、電波の速度は、30万キロ・メーター毎秒です。
地球の赤道の長さは、約  4 万キロ・メーターですから
電波は、1秒間 地球を7周半する事になります。

1 秒間に 30 万キロ・メーター進む間の振動数を f だと
しますと
   λ = 3 x 10^8 /        (1)

と言う事になります。 ここで10^8 と書きましたのは、
エクセルの書き方で 10の8 乗を表します。
これからも 式は、エクセルでの書式としますの で通常
の書き方で書き留めておいて下さい。

航空無線に使われる電波の周波数は、  [MHz] (メガ
ヘルツと読みます。)と言う単位で表されます。
メガとは、10^6 を表す補助単位です。ちなみにギガ(
G)は、10^9 ですからメガの1000倍を表す補助単位で
す。 航空無線で使用される周波数は、 メガが 一般的で
すので(1)式は、(2)式の様に書けますのでこちらで覚え
ておいて下さい。

  λ = 300 / f  [m]     (2)

f の補助単位は、メガです。
それでは、波長を実感してみましょう。
航空無線で洋上以外で使用される周波数の波長の計算を
簡単にする為に100 [MHz] としますと1λの長さは、

  λ 300 / 100 = 3 [m]

となります。
それでは  もう一つ。東京にTBS ラジオと言うラジオ局
があります。

周波数は、954 [KHz] (キロ・ヘルツとよみまして、
キロは、10^3 を表します。)ですが、 計算を簡単にす
る為に、1000 [KHz] = 1 [MHz] としますと

  λ = 300 / 1 = 300 [m]

となります。周波数が低い程、1 波長は、長くなり周波
数が高くなるほど、1波長が、短くなります。
皆様が使用しているスマフォの場合は、30[cm]程です。
波長を理解して頂いたところで ”半波長” の意味ですが、
1 波長の半分と言う事です。
1 波長が "λ” ですから半波長は、"λ/2(2分のラムダ
読みます。)” と言います。半波長と言う言葉も覚えてお
いて下さい。
今回お話します半波長ダイポール・アンテンに半波長と
名前が付く理由や何故、半波長なのかは、後々お話を致
します。

半波長を理解して頂いた所で 半波長ダイポール・アンテ
ナとは、どの様な構造のものか見てみましょう。

[構造]
図-1の灰色で示す部分が半波長ダイポール・アンテナで
す。

真ん中の丸にSIN波のマークは、交流電源を示します。
このマークは、回路図記号でこれからもズーッと出てき
ますので覚えておいて下さい。
この図での交流電源は、高周波電流をアンテナへ供給す
る送信機と言う事になります。
高周波とは周波数の高い交流を言います。どの位高い
かは、規定されていません。音声の周波数や楽器等、人
の耳に聞こえる周波数を低周波と呼び、それより高い周
波数を一般的に指します。(低周波と高周波の周波数の
境も規定されていませんので例えば 40 [KHz] 位の周波
数ですと説明文の文脈から高周波を意味する場合と低周
波を意味する場合が有ります。)
高周波電流を、アンテナに繋ぎますと、電波として輻射
射されます。その仕組みは、次回お話をするとしまして
、とりあえず ”高周波”と言う言葉も覚えておいて下さい

図の縦の赤い線は、給電線 と言いまして、送信機からの
高周波電流をアンテナへ導く為の物です。
アンテナは可逆性 がありますので、受信の場合は、ア
ンテナで捉えた電波で誘起する高周波電流を 送信機の代
わりに繋いだ受信機へ導くものと言う事になります。
アンテナ部分としては、給電線の両側にそれぞれλ/4 の
導線または、導体のパイプを配したものです。
左右にそれぞれλ/4づつありますのでト ータルの長さは
λ/2 となります。


次回は  半波長ダイポール・アンテナから電波を輻射する
原理や指向性等についてのお話をいたします。


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