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問題は「作る会教科書」だけではない。

2005年09月16日 | この国のゆくえ
作る会教科書の不採用で浮かれている場合ではない、と言う論調は良く見られます。私も当掲示板で他の教科書の右傾化は自由主義史観の政治的勝利である、と言うようなことは批判してきました。

私がしつこいほどいつも言う(^^;
【正論の対極に謬論をおきその真ん中が正しい、と言う事は決してない】と言うのは本当に警戒心を持って監視しておかねばならないと思います。ある意味あーゆーデタラメが通用するとは否定論陣営も作る会も思ってはいないのです。目的はそうした言論を一つの立場、一つの史観、一つの考え方、と認識させる事なのです。
検定で間違いを指摘されてホイホイ修正して検定を通す、と言うのもそのためです。自分等の主張がデタラメである事はわかっているのです。

以下AMLより転載します。
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秋田の教育を考える会

●興味深い秋田9採択区の結果。
9月6日に県教委が発表した県内の採択教科書です。
前回と違う教科書を採択したところはカッコ内に前回までの教科書名を書きました。よく見てみて下さい!!!
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    名称        構成市町村名
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(1)鹿角地区     鹿角市、小坂町
 ●歴史=教育出版、公民=東京書籍

(2)大館・北秋地区 大館市、北秋田市、比内町、
           田代町、上小阿仁村
 ●歴史=東京書籍、公民=東京書籍
    (教育出版)  (教育出版)

(3)能代・山本地区 能代市、琴丘町、二ツ井町、
           八森町、山本町、藤里町、
           八竜町、峰浜村
 ●歴史=東京書籍、公民=東京書籍

(4)男鹿・南秋田地区 男鹿市、潟上市、五城目町、
            八郎潟町、井川町、大潟村
 ●歴史=教育出版、公民=教育出版

(5)秋田地区     秋田市
 ●歴史=東京書籍、公民=東京書籍
    (教育出版)  (教育出版)

(6)由利本荘・由利地区 由利本荘市、仁賀保町、
             金浦町、象潟町
 ●歴史=教育出版、公民=東京書籍 

(7)大仙・仙北地区 大仙市、角館町、田沢湖町、
           西木村、美郷町
 ●歴史=東京書籍、公民=東京書籍
    (教育出版)

(8)横手・平鹿地区 横手市、増田町、平鹿町、
           雄物川町、大森町、十文字町
           山内村、大雄村
 ●歴史=東京書籍、公民=東京書籍

(9)湯沢・雄勝地区  湯沢市、羽後町、東成瀬村
 ●歴史=東京書籍、公民=東京書籍
      (教育出版)    (教育出版)
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↑一見して明らかなことは、扶桑社の教科書は採択されませんでしたが、教育出版から東京書籍に代わった地域が多く、東京書籍が圧倒的に増えたということです。

教育出版は、前回まで唯一秋田の花岡事件を扱っていた教科書で、今回ついに花岡事件を削除し、すべての教科書から花岡事件が消えてしまいました。そういう意味では、秋田で教育出版が使われる必然性がなくなったという見方は成り立ちます。

他方で、東京書籍は加害の記述を率先して削除してきた教科書で、「右から数えて扶桑社のつぎ」、「隠れつくる会教科書」と呼ぶ人もいるような教科書なのだそうです。秋田市の教科書選定協議会でも、歴史認識の対立がある中で「中立的」であることが、推薦の理由になっていました。

要するに、東京書籍という選択は、つくる会教科書の次の選択だったのです。つくる会教科書の運動で、すべての教科書から従軍慰安婦の記述が消され、秋田の教科書が東京書籍一色に染まっていくことは、一体何を意味しているのでしょうか? 最悪の選択ではなかったにせよ、その一歩手前までいっているということなのではないでしょうか。

しかも、秋田市教委は教科書採択の審議の議事録をとっていないと言い張っています。議事録のない会議で公的な決定を行うことは、違法である可能性が極めて高いといわざるを得ません。秋田市教委は、当初「秘密会で議事録をとらないのは秋田市の決まりだ」といっていましたが、後日秋田市の情報公開課に聞いたところ、「よく調べないと分からないがそのような規定は知らない」「ほかに秘密会で議事録をとらないという例は聞いたことがない」ということでした。議事録をとらなかったという秋田市教委の教科書採択の手続きは、違法である可能性が濃厚です。そこまで秘密にするには理由があるはずですが、やはり秋田市教委は扶桑社の教科書を採択するかどうかで4時間も秘密会でもめていたのではないでしょうか。不正な教科書採択が行われないように、真相究明が待ったなしに問われていると思います。

*コメントは思考錯誤まで