助手 「ベンツのEクラスが新型になりましたね。」
所長 「そうらしいのぉ。まだ見とらんが。」
助手 「どう思います、新しいEクラス。」
所長 「まぁ、いいんじゃないか。」
助手 「なんか興味なさげですね。」
所長 「正直、普通にいいという感じじゃし、これといって言うこともないわ。」
助手 「それって、褒め言葉なんでしょうか。」
所長 「別に褒めもけなしもするつもりはないんじゃ。けなそうと思えばW124を引き合いに出して、昔は良かったというのは簡単じゃけどな。」
助手 「W124ですか。確かに名車ですよね。」
所長 「もはや伝説の域に達しとるんじゃないか。新しいEクラスが出る度に褒めちぎられとるしの。」
助手 「そんなにいいんですかね、W124って。」
所長 「ワシも乗ったことないからよぉ知らんが、みんなが口を揃えていいと言うんじゃから、いいんじゃろ。じゃが、当時と今とじゃ求められとるモンが違うし、単純に比較は出来んじゃろうけどな。」
助手 「ですね。」
所長 「ただそのあとのW210でコンセプトを大きく変えてきたのは間違いないわ。その象徴が丸目四灯のヘッドライトなんじゃろ。」
助手 「四角いボディに丸目のライトが馴染めなかったですよね。」
所長 「その次のW211になるとおさまりも随分と良くなったんじゃがな。じゃが今回変えてきたとこを見ると、やっぱり支持されんかったということなんじゃろ。」
助手 「かもしれませんね。」
所長 「で、四灯ライトをEクラスの目印にして、今のベンツのデザインに組み合わせてきたと言ったところじゃろうな。」
助手 「そんな感じですよね。」
所長 「ベンツの上手いとこは、単にベンツのアイデンティティに統一するんじゃなくって、Eクラスとしての個性をちゃんと残しとるとこなんじゃろうな。その辺りに安定した販売の理由があるような気がするんじゃ。」
助手 「それはあると思いますね。」
所長 「Eクラスって、Cクラスと変わらんぐらい売れとるそうじゃし、きっと代々乗り継いどるモンが相当数おると思うんじゃ。」
助手 「でしょうね。」
所長 「そういう意味ではクラウンに近いクルマかもしれんの。」
助手 「クラウンですか、いくらなんでも全然違うでしょ。」
所長 「いや、Eクラスがクラウンに似てると言うんじゃなくって、お客に求められとるモンが近いと言う意味じゃ。つまり、このクルマを買うモンにとっては『あがり』のクルマなんじゃ。じゃから次もおんなじEクラスに乗り替えるということじゃ。」
助手 「でも上にSクラスがありますよね。」
所長 「EクラスとSクラスとでは客層が異なるような気がするんじゃが。」
助手 「そうですかね、単に収入の差だと思うんですけど。」
所長 「Sクラスってわかりやすいクルマじゃろ。つまり乗用車の王様なんじゃ。一番高いのが欲しいお客が買うクルマじゃと思うんじゃ。」
助手 「そうでしょうね。Eクラスはそのひとつ手前のクルマですし、所得が上がれば次はSクラスに行くんじゃないですかね。」
所長 「ワシはそうは思わんがの。EクラスにはEクラスのお客がおると思うんじゃ。Sクラスのように一番高いクルマが欲しいんじゃなくって、そうじゃなぁ、優れた実用セダンとして選んどるというか、そんな感じがするんじゃ。」
助手 「Sクラスが買えるお金を持ってるのに、あえてEクラスを選んでるということですか。」
所長 「そうじゃ。SクラスでもEクラスでもクルマとしての必要な性能はそんなに変わらんし、ステイタスを求めんモンにとってはEクラスの方が魅力的に写っても不思議はないじゃろ。」
助手 「あぁ、そういうことですか。」
所長 「ま、実際には色んなお客がおるじゃろうからわからんがの。そういう視点で見てみると、Eクラスってモデルチェンジの度に大きくなっとるんじゃけど、2センチとか3センチの最小限の変化に留めとるし、価格にしても案外変化が小さいんじゃ。」
助手 「そう言えばEクラスって大きくなってますけど、見た感じは逆に小さく感じますよね。」
所長 「そういうところが安心して乗り替えられる所以かもしれんの。『安心して乗り替えられるクルマ』というのが、この手のクルマの一番の選ばれる理由じゃろうし、そういう意味ではこのクルマの右に出るクルマはないんじゃないか。」
助手 「かもしれませんね。」
所長 「じゃがEクラスも随分とスポーティーになったモンじゃのぉ。ひと昔前の重厚なボディも捨てがたいんじゃがな。」
助手 「そうですね。Eクラスに限らず今のベンツはアローシェイプデザインって言うらしいんですけど、矢じりをイメージしたデザインで統一してますしね。」
所長 「らしいの。ワシはてっきりルーフラインが弓を張ったときの緊張感を表わしとるモンじゃとばっかり思っとったんじゃが、矢の方なんじゃな。」
参考資料
メルセデスベンツ Eクラス（メルセデス・ベンツ日本株式会社）
メルセデスベンツ 300E（W124）（『GAZOO．COM』トヨタ自動車株式会社）
メルセデスベンツ Eクラス（W211）（轟クルマ文化研究所）
メルセデスベンツ Cクラス（轟クルマ文化研究所）
Yahoo！グループ 轟クルマ文化研究所
所長 「そうらしいのぉ。まだ見とらんが。」
助手 「どう思います、新しいEクラス。」
所長 「まぁ、いいんじゃないか。」
助手 「なんか興味なさげですね。」
所長 「正直、普通にいいという感じじゃし、これといって言うこともないわ。」
助手 「それって、褒め言葉なんでしょうか。」
所長 「別に褒めもけなしもするつもりはないんじゃ。けなそうと思えばW124を引き合いに出して、昔は良かったというのは簡単じゃけどな。」
助手 「W124ですか。確かに名車ですよね。」
所長 「もはや伝説の域に達しとるんじゃないか。新しいEクラスが出る度に褒めちぎられとるしの。」
助手 「そんなにいいんですかね、W124って。」
所長 「ワシも乗ったことないからよぉ知らんが、みんなが口を揃えていいと言うんじゃから、いいんじゃろ。じゃが、当時と今とじゃ求められとるモンが違うし、単純に比較は出来んじゃろうけどな。」
助手 「ですね。」
所長 「ただそのあとのW210でコンセプトを大きく変えてきたのは間違いないわ。その象徴が丸目四灯のヘッドライトなんじゃろ。」
助手 「四角いボディに丸目のライトが馴染めなかったですよね。」
所長 「その次のW211になるとおさまりも随分と良くなったんじゃがな。じゃが今回変えてきたとこを見ると、やっぱり支持されんかったということなんじゃろ。」
助手 「かもしれませんね。」
所長 「で、四灯ライトをEクラスの目印にして、今のベンツのデザインに組み合わせてきたと言ったところじゃろうな。」
助手 「そんな感じですよね。」
所長 「ベンツの上手いとこは、単にベンツのアイデンティティに統一するんじゃなくって、Eクラスとしての個性をちゃんと残しとるとこなんじゃろうな。その辺りに安定した販売の理由があるような気がするんじゃ。」
助手 「それはあると思いますね。」
所長 「Eクラスって、Cクラスと変わらんぐらい売れとるそうじゃし、きっと代々乗り継いどるモンが相当数おると思うんじゃ。」
助手 「でしょうね。」
所長 「そういう意味ではクラウンに近いクルマかもしれんの。」
助手 「クラウンですか、いくらなんでも全然違うでしょ。」
所長 「いや、Eクラスがクラウンに似てると言うんじゃなくって、お客に求められとるモンが近いと言う意味じゃ。つまり、このクルマを買うモンにとっては『あがり』のクルマなんじゃ。じゃから次もおんなじEクラスに乗り替えるということじゃ。」
助手 「でも上にSクラスがありますよね。」
所長 「EクラスとSクラスとでは客層が異なるような気がするんじゃが。」
助手 「そうですかね、単に収入の差だと思うんですけど。」
所長 「Sクラスってわかりやすいクルマじゃろ。つまり乗用車の王様なんじゃ。一番高いのが欲しいお客が買うクルマじゃと思うんじゃ。」
助手 「そうでしょうね。Eクラスはそのひとつ手前のクルマですし、所得が上がれば次はSクラスに行くんじゃないですかね。」
所長 「ワシはそうは思わんがの。EクラスにはEクラスのお客がおると思うんじゃ。Sクラスのように一番高いクルマが欲しいんじゃなくって、そうじゃなぁ、優れた実用セダンとして選んどるというか、そんな感じがするんじゃ。」
助手 「Sクラスが買えるお金を持ってるのに、あえてEクラスを選んでるということですか。」
所長 「そうじゃ。SクラスでもEクラスでもクルマとしての必要な性能はそんなに変わらんし、ステイタスを求めんモンにとってはEクラスの方が魅力的に写っても不思議はないじゃろ。」
助手 「あぁ、そういうことですか。」
所長 「ま、実際には色んなお客がおるじゃろうからわからんがの。そういう視点で見てみると、Eクラスってモデルチェンジの度に大きくなっとるんじゃけど、2センチとか3センチの最小限の変化に留めとるし、価格にしても案外変化が小さいんじゃ。」
助手 「そう言えばEクラスって大きくなってますけど、見た感じは逆に小さく感じますよね。」
所長 「そういうところが安心して乗り替えられる所以かもしれんの。『安心して乗り替えられるクルマ』というのが、この手のクルマの一番の選ばれる理由じゃろうし、そういう意味ではこのクルマの右に出るクルマはないんじゃないか。」
助手 「かもしれませんね。」
所長 「じゃがEクラスも随分とスポーティーになったモンじゃのぉ。ひと昔前の重厚なボディも捨てがたいんじゃがな。」
助手 「そうですね。Eクラスに限らず今のベンツはアローシェイプデザインって言うらしいんですけど、矢じりをイメージしたデザインで統一してますしね。」
所長 「らしいの。ワシはてっきりルーフラインが弓を張ったときの緊張感を表わしとるモンじゃとばっかり思っとったんじゃが、矢の方なんじゃな。」
参考資料
メルセデスベンツ Eクラス（メルセデス・ベンツ日本株式会社）
メルセデスベンツ 300E（W124）（『GAZOO．COM』トヨタ自動車株式会社）
メルセデスベンツ Eクラス（W211）（轟クルマ文化研究所）
メルセデスベンツ Cクラス（轟クルマ文化研究所）
Yahoo！グループ 轟クルマ文化研究所
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