助手 「所長、日産の新しいティアナですけど、どう思われます。」
所長 「ん、結構いいんじゃないか。」
助手 「前にモーターショーでコンセプトカーが出てたじゃないですか。」
所長 「インティマじゃな。」
助手 「そう、それです。あれが次期ティアナになるって聞いてたんですけど、案外普通でしたね。」
所長 「まぁ、あれはコンセプトカーじゃから、市場性を考慮しとらんからのぉ。」
助手 「でもカッコよかったじゃないですか。インパクトもありましたし。」
所長 「ま、ショーカーじゃからな。じゃがティアナとして出すんじゃったらあのデザインではダメなんじゃろ。」
助手 「確かに好き嫌いは出るかもしれませんね。」
所長 「そもそもティアナってシンプルなところがウケとったクルマじゃからな。じゃがサイドの弓なりのラインとか、全体のフォルムとかは、インティマのデザインを受け継いどるじゃろ。ま、幾分マイルドになっとるからお客を狭めたりはしとらんのじゃが。」
助手 「そんな感じですよね。そう言えばこのクルマのメインの市場は中国らしいですね。」
所長 「そうらしいの。あとロシアなんかでもよう売れとるそうじゃ。」
助手 「その辺りもデザインに影響してるのかもしれませんね。」
所長 「そうは思わんがの。新しいティアナはどっから見てもティアナじゃし、先代のデザインを気にいっとったモンから不満が出るとは思えんけどな。」
助手 「どうなんでしょうね。ボクなんかからすると、低迷してるセダン市場を活性化するためには、もっと思い切ったデザインの方がいいと思うんですけどね。」
所長 「何度も言うとるが、セダンが低迷しとるのはデザインのせいなんかじゃないんじゃ。セダンが普通のクルマじゃなくなったせいなんじゃ。現状ではクルマのカテゴリーのひとつの形態に過ぎんのに、車種が多過ぎるんじゃ。じゃから1車種当りの販売台数が減るのも当然なんじゃ。」
助手 「でも売れてるクルマもありますよね。クラウンとかベンツとかBMWとか。」
所長 「縮小した市場の中で付加価値の高い車種にお客が集まっとるだけなんじゃ。じゃからブランド力の弱いティアナとしては健闘しとると言えるじゃろ。」
助手 「そうなんですか。」
所長 「ティアナの持ち味って、奥ゆかしいと言うか、控え目なところじゃと思うんじゃ。右を見ても左を見ても押し出しの強いクルマばっかりじゃろ。じゃがそんなクルマを求めるモンばっかりでもないじゃろ。」
助手 「それは、ボクもそう思います。」
所長 「そういうヒトにとって有り難いクルマじゃと思うんじゃ。じゃからワシはインティマを見たときデザイン的には面白いと思ったんじゃが、ティアナとして出すのはどうじゃろうと思ったんじゃ。じゃから新しいティアナは結構いいと思えるんじゃ。」
助手 「そういうことですか。」
所長 「中国やロシアなんかも同じアジア圏という意味では日本人とそう感覚が変わらんのかもしれん。じゃなかったら北米向けのマキシマやアルティマでもよかった訳じゃからな。」
助手 「それはそうかもしれませんね。あと、先代はモダンリビングというテーマでインテリアを売りにしてましたけど、今度のはOMOTENASHIらしいですね。」
所長 「ま、宣伝文句なんじゃろうけど、ティアナを求めるお客にとっては非常にわかり易くていいんじゃないか。」
助手 「どう言う意味ですか。」
所長 「つまりティアナのようなデカいセダンになると、クラウンとかベンツに代表されるような社会的地位を表すアイテムじゃったり、オーナーの見栄を張るための要素って重要視されるんじゃ。じゃがティアナの場合、大きさは威張るためのモンじゃなくって、寛ぐ空間として選ばれとると思うんじゃ。」
助手 「それはそうでしょうね。」
所長 「そういうモノを求めとるお客には『おもてなし』なんて言葉は心地良く聞こえるんじゃないか。」
助手 「OMOTENASHIって『よそおい』と『しつらい』、『ふるまい』の三つに分かれるそうですけど、確かにどれも日本古来の良さを表していて、居心地が良さそうですね。」
所長 「じゃろ。ワシも日本の高級車はこうあるべきじゃと思うしの。エンジンが何馬力じゃとか、スポーティーな足回りだとか、エアロパーツが付いとるとか、そういう価値観よりもよっぽどまともじゃろ。」
助手 「言えてますね。」
所長 「まぁ、どっちが売れるかと言えば、もちろんクラウンなんじゃけど、こういうクルマをきっちりとつくり続けることが今の日産には大事なことじゃと思うんじゃ。」
助手 「そうですね。」
参考資料
日産 ティアナ(日産自動車株式会社)
日産 インティマ(『webCG』日経デジタルコンテンツ)
Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所
所長 「ん、結構いいんじゃないか。」
助手 「前にモーターショーでコンセプトカーが出てたじゃないですか。」
所長 「インティマじゃな。」
助手 「そう、それです。あれが次期ティアナになるって聞いてたんですけど、案外普通でしたね。」
所長 「まぁ、あれはコンセプトカーじゃから、市場性を考慮しとらんからのぉ。」
助手 「でもカッコよかったじゃないですか。インパクトもありましたし。」
所長 「ま、ショーカーじゃからな。じゃがティアナとして出すんじゃったらあのデザインではダメなんじゃろ。」
助手 「確かに好き嫌いは出るかもしれませんね。」
所長 「そもそもティアナってシンプルなところがウケとったクルマじゃからな。じゃがサイドの弓なりのラインとか、全体のフォルムとかは、インティマのデザインを受け継いどるじゃろ。ま、幾分マイルドになっとるからお客を狭めたりはしとらんのじゃが。」
助手 「そんな感じですよね。そう言えばこのクルマのメインの市場は中国らしいですね。」
所長 「そうらしいの。あとロシアなんかでもよう売れとるそうじゃ。」
助手 「その辺りもデザインに影響してるのかもしれませんね。」
所長 「そうは思わんがの。新しいティアナはどっから見てもティアナじゃし、先代のデザインを気にいっとったモンから不満が出るとは思えんけどな。」
助手 「どうなんでしょうね。ボクなんかからすると、低迷してるセダン市場を活性化するためには、もっと思い切ったデザインの方がいいと思うんですけどね。」
所長 「何度も言うとるが、セダンが低迷しとるのはデザインのせいなんかじゃないんじゃ。セダンが普通のクルマじゃなくなったせいなんじゃ。現状ではクルマのカテゴリーのひとつの形態に過ぎんのに、車種が多過ぎるんじゃ。じゃから1車種当りの販売台数が減るのも当然なんじゃ。」
助手 「でも売れてるクルマもありますよね。クラウンとかベンツとかBMWとか。」
所長 「縮小した市場の中で付加価値の高い車種にお客が集まっとるだけなんじゃ。じゃからブランド力の弱いティアナとしては健闘しとると言えるじゃろ。」
助手 「そうなんですか。」
所長 「ティアナの持ち味って、奥ゆかしいと言うか、控え目なところじゃと思うんじゃ。右を見ても左を見ても押し出しの強いクルマばっかりじゃろ。じゃがそんなクルマを求めるモンばっかりでもないじゃろ。」
助手 「それは、ボクもそう思います。」
所長 「そういうヒトにとって有り難いクルマじゃと思うんじゃ。じゃからワシはインティマを見たときデザイン的には面白いと思ったんじゃが、ティアナとして出すのはどうじゃろうと思ったんじゃ。じゃから新しいティアナは結構いいと思えるんじゃ。」
助手 「そういうことですか。」
所長 「中国やロシアなんかも同じアジア圏という意味では日本人とそう感覚が変わらんのかもしれん。じゃなかったら北米向けのマキシマやアルティマでもよかった訳じゃからな。」
助手 「それはそうかもしれませんね。あと、先代はモダンリビングというテーマでインテリアを売りにしてましたけど、今度のはOMOTENASHIらしいですね。」
所長 「ま、宣伝文句なんじゃろうけど、ティアナを求めるお客にとっては非常にわかり易くていいんじゃないか。」
助手 「どう言う意味ですか。」
所長 「つまりティアナのようなデカいセダンになると、クラウンとかベンツに代表されるような社会的地位を表すアイテムじゃったり、オーナーの見栄を張るための要素って重要視されるんじゃ。じゃがティアナの場合、大きさは威張るためのモンじゃなくって、寛ぐ空間として選ばれとると思うんじゃ。」
助手 「それはそうでしょうね。」
所長 「そういうモノを求めとるお客には『おもてなし』なんて言葉は心地良く聞こえるんじゃないか。」
助手 「OMOTENASHIって『よそおい』と『しつらい』、『ふるまい』の三つに分かれるそうですけど、確かにどれも日本古来の良さを表していて、居心地が良さそうですね。」
所長 「じゃろ。ワシも日本の高級車はこうあるべきじゃと思うしの。エンジンが何馬力じゃとか、スポーティーな足回りだとか、エアロパーツが付いとるとか、そういう価値観よりもよっぽどまともじゃろ。」
助手 「言えてますね。」
所長 「まぁ、どっちが売れるかと言えば、もちろんクラウンなんじゃけど、こういうクルマをきっちりとつくり続けることが今の日産には大事なことじゃと思うんじゃ。」
助手 「そうですね。」
参考資料
日産 ティアナ(日産自動車株式会社)
日産 インティマ(『webCG』日経デジタルコンテンツ)
Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所
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