夜に

5月16日午後9時頃
場所 ベランダ。
目の前には私が毎日水をやっている花がある。
ベランダで、久々に地べたに座って体育座り。
そして、イヤホンでずっと聞いていなかったあの人の歌聞く。
隣の部屋の人が、洗濯機を回し始めたみたい。

都会は夜中でも必ず光はあるけれど、闇にいるよりずっと今はマシだと思った。
目の前には大きな木。お父さんが好きそうな木。
虫が少ないのも、
救急車の音も、
まあるい光はそこに人がいるわけではなくて、四角い光はそこに人がいるってことも、
夜中はあんなにいた人がすっからんかんになって、信号が意味をなさないことも。
すごく新鮮で、みんな私の好きなもの。

夜中にとぼとぼと歩いて帰っている人は必ず独りだ。
夜中の歩道は独りになれる場所。近くに人がいても。


全部全部好きに囲まれたい。好きなもので出来上がった私なら好きになれるかもしれない。
【私の方が】って言えるくらいの責任も芽生えるかもしれない。
今なら、自分の好きなものを手に入れられる。
好きな場所も自分のものにできる。

今日は、剥がれかけていた足の爪に赤いネイルを塗り重ねた。