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試写会「リンカーン弁護士」@一ツ橋ホール

2012-07-05 21:10:52 | 映画感想
2012/7/4。神保町一ツ橋ホール。

上映前にトークショーと題して弁護士の八代英輝氏とタレントのカイヤが登壇。
弁護や離婚についてトークを繰り広げた。(別記事参照

映画は、一ツ橋ホール独特の映写の粗さに足を引っ張られはしたが面白かった。

なお上映開始直後は製作会社のロゴもピンボケでどうなることかと思ったが、
かなり修正はされた。

それでもスクリーン中央にピントを合わせると、下方はかなりボケていて、
字幕がにじんで見えた。
隣の席の方も上映後に字幕が見づらかったと言っておられた。

問題が機材にあるのか、スクリーンなのか映写技術によるのか、
それともそれらの複合要因なのかは見当がつかない。
なお、上映がデジタルではなくフィルムによることだけは確か。

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マシュー・マコノヒー、ウィリアム・H・メイシー、ライアン・フィリップ、ジョシュ・ルーカス

**

ミック・ハラー(マシュー・マコノヒー)は、バツイチの辣腕弁護士。
愛車リンカーンを事務所代わりに、金さえもらえればどんな悪い奴でも弁護する。
今日も友人のバレンズエラ(ジョン・レギザモ)から金持ちの弁護を持ちかけられる。

相手はルイス・ルーレ(ライアン・フィリップ)不動産屋の御曹司だ。
保釈金は100万ドルが見込まれ、バレンスエラにとっても大口の顧客になる。
顧問弁護士のドブス(ボブ・ガントン)もいるが、不動産専門の弁護士。

ミックの元妻は検事のマギー・マクファーソン(マリッサ・トメイ)。
ミックがルイスの弁護担当となったことから、事件の担当を外される。

ルイスの話によれば、被害者のレジー・ガンポ(マルガリータ・レビエバ)は、
ナンパバーで飲んでいたルイスを逆ナン。
レジーの家に行ったルイスは家に入った途端、何者かに殴られて昏倒。

気付いたら近所の男に抑え込まれており、警察を呼ばれて捕まった、
と言うことらしい。

ミックの相棒の私立探偵、フランク・レビン(ウィリアム・H・メイシー)の
調査を受けてのミックの見立てでは、レジーの賠償金目的の
でっち上げとして、裁判を進めることにした。

ミックはその強引な弁護手法などで刑事や検事から毛嫌いされていたが、
検察のでっち上げによる冤罪から依頼人を守るのが使命だと考えていた。

しかし、調べを進めるうち、過去にミックが弁護し司法取引した殺人事件の
真犯人がルイスである疑惑が生じる。

ミックは謀らずも冤罪に加担していたことになり、また、
ルイスを弁護することで過去の事件のルイス不利の証拠が出せなくなる。
ルイスはそのことをわかっていてミックに弁護を依頼していた。

ミックはまんまとルイスにはめられていた。
果たしてミックはどう裁判を進めていくのか。

裁判のさなか、新たな事件が起こり、ミックはますます追い詰められていく。

**

原作者は実際にリンカーンを事務所代わりに使う弁護士に会って、
設定を思いついたらしい。

保釈金保証(立替)業はアメリカ映画では良く出てくる設定だが、
日本ではなじみがなく関係はわかりにくい。

また、司法取引による刑の軽減や、懲罰的賠償金によって訴えた者に
実害以上の大金が入る仕組みなど犯罪とその代償(刑罰)のバランスも
問題があるのではないのかと考えてしまう。

この映画はそんな司法制度の中で犯罪人と検察と弁護人との駆け引きを見せる。

結局は悪い奴が処罰され、弁護士は職責を果たしながらも正義を貫く、
ある意味ハッピーエンドになっている。

この映画ではないが「我々には事件の真相はどうでもいい。
依頼人が少しでも有利になることが重要だ」と言う弁護士がいると聞くと、
弁護と裁判とは一体何なのかと考えさせられるが、
昨今の日本を振り返ってみると、検察の信頼が失墜し、
検察の描く絵による冤罪の可能性などを思うと、
我々一般人にもアメリカのような弁護士が必要になる時が来るのかもしれない。


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