オリジナルは言わずと知れた
黒沢明監督、三船敏郎、仲代達矢の代表作で、1962年の映画。
そして、今回、オリジナルの脚本を使い、織田裕二、豊川悦司の主演、
「失楽園」「模倣犯」などの森田芳光監督がメガホンをとって、
完全にリメイクしたといっても言いのだろう。
オリジナルと同じ脚本を使うとはオリジナルに対するオマージュもあろうが、
比較されることは承知の上だろうし、相当の自信がないとやれないのではないか。
ストーリーは、脚本が同じだから、当然ながらオリジナルと同じ。
セリフ回しも全く同じ(はず)
ここでまずオリジナルとの主要出演者を比べておこう。
椿三十郎:三船敏郎-織田裕二
室田半兵衛:仲代達矢-豊川悦司
井坂伊織:加山雄三-松山ケンイチ
保坂邦衛:田中邦衛-一太郎
木村:小林桂樹-佐々木蔵之助
睦田:伊藤雄之助-藤田まこと
睦田夫人:入江たか子-中村玉緒
千鳥:団令子-鈴木杏
黒藤:志村喬-小林稔侍
菊井:清水将夫-西岡徳馬
竹林:藤原釜足-風間杜夫
オリジナルを知っている人には、何をいまさら、ということになるが、
さらっとストーリーを述べておくと、、
***
とある町はずれのお堂に、井坂(松山ケンイチ)以下、若侍9人が集まっている。
井坂は、次席家老黒藤(小林稔侍)の不正を城代家老睦田に進言したが、
相手にされず、大目付の菊井(西岡徳馬)に相談したところ、
取り合ってくれ、全員集まれと言われたというのだ。
気勢を上げる9人の前に、奥で寝ていた男(織田裕二)が現れ、
菊井こそ黒幕に違いないと告げる。
はたしてお堂は菊井の手のものに囲まれていたが、男の機転で事なきを得る。
このとき、男は菊井の部下の室田半兵衛(豊川悦司)と顔を合わせる。
男は、城代家老が危ない、と告げ、9人の若者とともに、家老宅へ行く。
予想通り、城代家老睦田は菊井に連行され、
睦田夫人(中村玉緒)と娘千鳥(鈴木杏)も監禁されていた。
ここでも男の機転で夫人と娘を助け出し、
見張りの一人木村(佐々木蔵之助)を捕虜にする。
9人組の一人で黒藤の隣家である寺田(林剛史)宅に集まり、策を練る9人。
ここで、睦田夫人に名を問われた男は「椿三十郎」と名乗る。
ここからは、菊井とその懐刀である室田半兵衛と椿三十郎の駆け引きが始まる。
色々あって、黒藤宅に睦田が捕らわれていることを知り、
椿三十郎の策略で警護を手薄にし、椿三十郎の合図で切り込むことになった。
しかし、ついに嘘がばれ、椿三十郎はつかまってしまう。
果たして、睦田を無事に助け出すことはできるだろうか。
そして、椿三十郎はどうなる、室田半兵衛との決着はつくのか。
***
コミカルな中に最後はシリアスに決めて、オリジナルがよみがえる。
(と言いつつも、オリジナルはリアルタイムでは見てません)
BGMの使い方も同じように思えた。
オリジナルはご承知のようにモノクロで、
赤(例えば血や椿の色)を表現するのに黒沢流のやり方がとられた。
この映画はカラーのため、そういう意味での黒沢流とは違っている。
また、詳しく書いてしまうと叱られそうだが、
あれだけはさすがにそのまま描くことはできなかったんだな、
と思うシーンがある、とだけは書いておく。
オリジナルは、三船敏郎と仲代達矢のコントラストが見事で、
出会いから最後まで、表面上まったく正反対に見える二人。
今回の織田裕二と豊川悦司の対比とはかなり違っていた。
それが狙いと言えばそうかもしれない。
***
先の記事にも書きましたが、現在メインPCダウンのため、
写真の取り込み編集ができません。
チラシ写真はまた後ほどアップします。
黒沢明監督、三船敏郎、仲代達矢の代表作で、1962年の映画。
そして、今回、オリジナルの脚本を使い、織田裕二、豊川悦司の主演、
「失楽園」「模倣犯」などの森田芳光監督がメガホンをとって、
完全にリメイクしたといっても言いのだろう。
オリジナルと同じ脚本を使うとはオリジナルに対するオマージュもあろうが、
比較されることは承知の上だろうし、相当の自信がないとやれないのではないか。
ストーリーは、脚本が同じだから、当然ながらオリジナルと同じ。
セリフ回しも全く同じ(はず)
ここでまずオリジナルとの主要出演者を比べておこう。
椿三十郎:三船敏郎-織田裕二
室田半兵衛:仲代達矢-豊川悦司
井坂伊織:加山雄三-松山ケンイチ
保坂邦衛:田中邦衛-一太郎
木村:小林桂樹-佐々木蔵之助
睦田:伊藤雄之助-藤田まこと
睦田夫人:入江たか子-中村玉緒
千鳥:団令子-鈴木杏
黒藤:志村喬-小林稔侍
菊井:清水将夫-西岡徳馬
竹林:藤原釜足-風間杜夫
オリジナルを知っている人には、何をいまさら、ということになるが、
さらっとストーリーを述べておくと、、
***
とある町はずれのお堂に、井坂(松山ケンイチ)以下、若侍9人が集まっている。
井坂は、次席家老黒藤(小林稔侍)の不正を城代家老睦田に進言したが、
相手にされず、大目付の菊井(西岡徳馬)に相談したところ、
取り合ってくれ、全員集まれと言われたというのだ。
気勢を上げる9人の前に、奥で寝ていた男(織田裕二)が現れ、
菊井こそ黒幕に違いないと告げる。
はたしてお堂は菊井の手のものに囲まれていたが、男の機転で事なきを得る。
このとき、男は菊井の部下の室田半兵衛(豊川悦司)と顔を合わせる。
男は、城代家老が危ない、と告げ、9人の若者とともに、家老宅へ行く。
予想通り、城代家老睦田は菊井に連行され、
睦田夫人(中村玉緒)と娘千鳥(鈴木杏)も監禁されていた。
ここでも男の機転で夫人と娘を助け出し、
見張りの一人木村(佐々木蔵之助)を捕虜にする。
9人組の一人で黒藤の隣家である寺田(林剛史)宅に集まり、策を練る9人。
ここで、睦田夫人に名を問われた男は「椿三十郎」と名乗る。
ここからは、菊井とその懐刀である室田半兵衛と椿三十郎の駆け引きが始まる。
色々あって、黒藤宅に睦田が捕らわれていることを知り、
椿三十郎の策略で警護を手薄にし、椿三十郎の合図で切り込むことになった。
しかし、ついに嘘がばれ、椿三十郎はつかまってしまう。
果たして、睦田を無事に助け出すことはできるだろうか。
そして、椿三十郎はどうなる、室田半兵衛との決着はつくのか。
***
コミカルな中に最後はシリアスに決めて、オリジナルがよみがえる。
(と言いつつも、オリジナルはリアルタイムでは見てません)
BGMの使い方も同じように思えた。
オリジナルはご承知のようにモノクロで、
赤(例えば血や椿の色)を表現するのに黒沢流のやり方がとられた。
この映画はカラーのため、そういう意味での黒沢流とは違っている。
また、詳しく書いてしまうと叱られそうだが、
あれだけはさすがにそのまま描くことはできなかったんだな、
と思うシーンがある、とだけは書いておく。
オリジナルは、三船敏郎と仲代達矢のコントラストが見事で、
出会いから最後まで、表面上まったく正反対に見える二人。
今回の織田裕二と豊川悦司の対比とはかなり違っていた。
それが狙いと言えばそうかもしれない。
***
先の記事にも書きましたが、現在メインPCダウンのため、
写真の取り込み編集ができません。
チラシ写真はまた後ほどアップします。
今年もよろしくお願いしますっ。
ところでこの作品・・・
いろんな人のブログを拝見して、
ますますオリジナルが観たくなってきましたよーーー。
私もオリジナルを見たいと思った一人です。
本作は思った以上にコミカルで、なかなか面白い時代劇でした。
でも、オリジナルを未見ながら、『脚本がオリジナルと同じ』という事が気になってしまいました。
せっかく椿三十郎を現代に復活させたのですから、織田さんの良さを引き出す新しい物語も観たかった気がします。