聖火リレー、妨害次々 ロンドン騒然 

2008年04月07日 | 国際
 
2008年04月07日01時07分
 【ロンドン=土佐茂生、村上研志、尾形聡彦】季節はずれの雪が舞うロンドンで6日、北京五輪に向けた聖火リレーが行われた。12年の次の夏季五輪開催地だが、祝福ムードはほとんどなく、開始直後から、リレーを阻もうと沿道から次々と飛び出す人たちをかわし続けながら走る異様な展開となった。

 聖火は午前10時半に西部ウェンブリー・スタジアムをスタートしたが、抗議はその直後から。チベットの旗を掲げた3人と警官隊がもみ合う騒ぎを皮切りに、抗議者たちは聖火を消そうとしたり奪おうとしたり。消火器を持ち出す人もいた。

 ランナーには中国からの10人余りの警備要員と英国の警官数十人が伴走する物々しさで、断続的に現れる抗議者を阻みながらのリレーはさながら障害物レースとなった。ロンドン警視庁は36人の身柄を拘束したとしている。

 大英博物館前やトラファルガー広場を聖火が通過すると、待ちかまえていた抗議デモ隊から「フリー・チベット!」「中国よ、恥を知れ」などという怒号やブーイングがわき起こる一方、別の場所では、中国人学生らの聖火歓迎デモもあり、騒然としたイベントに。一部コースでロンドン名物の2階建てバスに聖火を乗せる予定はもともとあったが、セントポール寺院付近ではランナーが走るはずの区域もバスに切り替えざるをえなくなった。

 リレー参加者は金メダリストや児童、著名人ら約80人。中華街やトラファルガー広場などを通る約50キロのコースに警視庁は約2千人を配置して警備にあたった。

 警視庁によると、在英や在欧州のチベット人や人権団体など少なくとも6団体が抗議デモを計画。リレーには傅瑩駐英中国大使も参加したが、抗議の的になるのを恐れ事前に公表されず、ルートも変更された。

 次期開催国という立場から、ブラウン首相も首相官邸前で聖火ランナーを出迎えた。しかし野党や人権団体からは「世界に誤ったメッセージを送る」と批判の声があがった。

 聖火リレーは7日、やはり抗議行動が予想されるもう一つの「危険地帯」パリに舞台を移して続けられる。

 ■ダライ・ラマ「妨害行為するべきではない」

 【ニューデリー=高野弦】チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は6日、在外チベット人らによる北京五輪への妨害活動が相次いでいることについて、「すべてのチベット人は、オリンピックを妨害する行為はするべきではない」との声明を発表した。
http://www.asahi.com/international/update/0406/TKY200804060131.html






パリの聖火リレー、途中で打ち切り 激しい抗議に3度消される
2008.4.8 00:56
このニュースのトピックス:北京五輪
パリの聖火リレーを妨害しようとして、警官に連行されるダライ・ラマ支持者(AP)
 【パリ=山口昌子】北京五輪の聖火リレーは7日、チベット騒乱での中国当局の人権弾圧に抗議するデモ隊の激しい妨害にあった。仏当局は混乱を避けるため少なくとも3回、聖火を消してリレーを中断。フランス通信(AFP)によると、リレーは最終盤の国会議事堂前で打ち切られ、終着地までバスで運ばれた。この騒ぎで負傷者も続出し、28人が拘束された。30人以上の拘束者を出した前日のロンドンに続き、平和の祭典を象徴するはずの聖火は、人権宣言発祥の地、パリで激しく揺らいだ。
 約3000人の警察官が厳戒態勢を敷く中、聖火は7日昼過ぎにエッフェル塔を出発。凱旋門やシャンゼリゼ大通りなどを五輪メダリストら約80人がリレーし、約28キロ先のシャルレティ競技場を目指した。
 聖火の周囲には数百人の警備員を二重三重に配置し併走。その外側をオートバイ65台が守り、上空にはヘリコプター、セーヌ川には警備ボートが行き来した。
 「チベ、チベ(チベットの仏語発音)」
 沿道のデモ隊は叫び声をあげ、「天安門1989-ラサ2008」などと書かれたプラカードを掲げて中国の人権弾圧に抗議した。デモ隊と警官隊はリレー開始から200メートルで衝突し、安全上の理由で聖火が消され、混乱が収束するまで伴走するバスの中に移された。こうした衝突は少なくとも3回発生した。AFPによると、主催者側は、バスの中に、3月にギリシャで採火した炎が保管されており、聖火の正当性に問題はないことを強調した。

シャンゼリゼ大通りでは、機動隊の大型車両に守られた聖火が近づくと沿道から大ブーイングが上がった。一部地域では、警官隊が催涙弾を使用した。沿道の警察官らは、デモ参加者が掲げる“チベット国旗”をたたむよう指導。支援者らは怒りをあらわにして各所で騒然となった。
 世界遺産のノートルダム寺院やパリ市庁には、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(本部・パリ)が製作した五輪を手錠にした図案の横断幕と“チベット国旗”が掲げられ、パリ市は中国側の要請で、聖火を庁舎内に迎え入れる式典を中止した。

 国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長は7日、北京で開かれた各国オリンピック委員会連合(ANOC)総会で、北京五輪の聖火リレーに対する妨害行為などについて、10日のIOC理事会とANOCの合同会議で議題に入れて検討する考えを示した。(北京 共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080407/chn0804072031009-n1.htm




国連人権理事会 機能せず」「『チベット』でも無力」

「〔ジュネーブ=大内佐紀〕加盟国は国際社会の人権状況の見直し、改善を担うはずだった国連人権理事会が早くも機能不全に陥っている。人権理は、2年前の発足当時、アナン前国連事務総長が『人権分野で国連活動に新時代を開いた』と宣言した、国連改革の目玉だったが、チベット情勢を目の前に全くの無力で、前身の国連人権委員会と同様の運命をたどりつつある。
 ■『役割果たさず』
 3月の人権理第7会期では、終盤を迎えた25日、米国、欧州連合(EU)などが相次いでチベットでの人権侵害を問題提起した。しかし、『内政干渉』と反発した中国に加え、パキスタン、キューバなども事前に議題として取り上げられていないといった手続きを盾に反発。国際社会の関心を集めたチベット情勢は結局、本格討議されないまま、会期を終えた。
 国際的な人権NGO(民間活動団体)「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」のベギー・ヒックス氏は、「人権理が機動的に対処すべき問題だが、期待された役割を果たしていない』と失望感を示した。
読売新聞4月3日朝刊


【国連再考】(2)第1部(2)聖なる神殿 拉致事件で知る各国の独善
2003年07月29日 産経新聞 東京朝刊 オピニオン面
国連への信奉という点ではわが日本は全世界でも最高位にランクされるだろう。現実主義者とされる小沢一郎氏のような政治家までが「国連警察軍」を常設し、自衛隊を提供する構想を説くことにも、戦後の日本の国連の理想への並はずれた期待があらわである。

 皮肉なことに日本と米国は同盟パートナー同士でありながら、こと国連への態度となると、全世界でも最も離れた両極端のコントラストを描く。国連に対し米国では年来、反発や不信がきわめて強い一方、日本では依存や信頼が異様なまでに強いのだ。

 日本のこの態度は敗戦の苦痛な体験や戦後の特殊な国家観などを原因とするのだろうが、国連を国家エゴのにごりのない澄んだ水のような公正な存在とみるところから出発してきた点では純粋だといえよう。

 国連を重視し、尊重する国はもちろん他にも多い。だがほとんどの場合、国連を自国の利益の追求手段とみなし、その範囲で国連の現実を利用するという姿勢が明白にうかがえる。ところが日本は国連自体を汚れた世俗の世界での聖なる神殿とみなし、理想の推進役とする美化の傾きが強いようなのだ。

 しかしそんな日本の背中をどしんとたたくように、この傾きを正す効果をもたらした最近の実例が拉致事件がらみの国連人権委員会での事態だった。

 国連人権委員会はこの四月、ジュネーブでの会議で北朝鮮の人権弾圧を非難する決議案を審議した。決議案は日本人拉致事件の解決をもうたっていた。欧州連合(EU)の提案だった。北朝鮮の人権弾圧はあまりに明白であり、日本人拉致も北朝鮮首脳が認めている。国連の人権委員会が人権擁護という普遍的な立場からその北朝鮮を非難することは自明にみえた。

 ところが委員会加盟の五十三カ国のうち賛成したのは半分ほどの二十八カ国にすぎなかった。中国、ロシア、ベトナム、キューバ、マレーシアなど十カ国が反対票を投じていた。インド、パキスタン、タイなど十四カ国が棄権し、韓国の代表は投票のためのボタンを押さず、欠席とみなされた。日本国民の胸を刺す自国民の過酷な拉致という非人道行為を非難することにさえ賛成しない国が多数、存在する現実は年来の日本の国連信仰とはあまりにかけ離れていた。

 「人権抑圧を非難する決議類にはとにかくすべて反対する国が多いという国連の現実を改めて知らされ、怒りを感じた。中国やリビア、ベトナム、キューバなど人権抑圧が統治の不可欠要件となっている独裁諸国がこの国連人権委員会を仕切っているわけだ」

 拉致家族を支援して、国連人権委員会へのアピールでも先頭に立った「救う会」の島田洋一副会長(福井県立大学教授)が国連への失望を語る。事実、中国の代表は今回の審議でも「北朝鮮がすでに多数の諸国と対話を始めた」とか「決議の採択は朝鮮半島の緊迫を高める」という理由をあげ、反対の演説をとうとうとぶっていた。

 「救う会」の島田氏らは二年前に国連人権委員会の強制的失踪(しっそう)作業部会に拉致事件の窮状(きゅうじょう)を申し立てたが、拒まれた。北朝鮮がなにも対応を示さないため、という理不尽な理由からだった。同じ人権委員会はその一方で九〇年代には日本の戦争中のいわゆる「慰安婦問題」を再三にわたって取り上げ、スリランカ代表が作成した「報告書」など極端に選別的なアプローチで日本を糾弾し続けているのだ。

 国連でのこの種の関係各国の政治的な駆け引きは日本側のODA(政府開発援助)依存外交をあざ笑うのかと思えるほどみごとに、日本の期待や願望を踏みにじり、裏切っている。

 国連人権委員会のいまの議長国はカダフィ大佐の独裁で悪名高いリビアである。自国内で人権を弾圧する国であればあるほど、この人権委員会に入り込み、内部から国連による自国への非難を阻む、という実態は周知となった。だからこの委員会では中国に関してチベットや新疆での少数民族の弾圧や気功集団「法輪功」、民主活動家の弾圧への非難の動きなど、芽のうちに摘まれてしまう。

 国連では人間の基本権利の擁護という最も普遍的かつ人道的であるはずの領域でも、日本国民の大多数が描く崇高なイメージとは対照的に、加盟各国の独善の政治思惑がぎらぎらと発光する。個々の国家の利益や計算の追求が生むなまぐさい空気が公正であるはずの論議の場をおおい尽くす。

 日本人拉致事件をめぐる国連人権委員会での日本の体験は国連のこんなしたたかな現実をいやというほど明示したのだった。(ワシントン 古森義久)

http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/534588





急増する外国籍の米兵 背景に対テロ戦大量派兵

神奈川県横須賀市のタクシー運転手刺殺事件で、強盗殺人容疑で逮捕された米海軍一等兵オラトゥンボスン・ウグボグ容疑者(22)はナイジェリア国籍。米国の永住権は持つが市民権がない”グリーンカード兵”と呼ばれる兵士の一人だ。米軍内では同じような外国籍兵士が急増中で、背景には米中枢同時テロ後のイラクなどへの大量派兵がある。

米国では永住権(グリーンカード)さえあれば、外国籍でも米軍への入隊が可能で、現在約四万人に上るとされる。

急増のきっかけは、永住権を持つ移民が軍務に就けば速やかに市民権を与えるとした二○○二年七月のブッシュ大統領の発表。対テロ戦争を念頭に、兵士を確保するのが狙いだった。

軍に志願すると、素行などに問題がなければ三年程度で米国籍となる市民権の取得が可能。「GIビル」と呼ばれる進学時の奨学金や医療費控除など特典も多く、メキシコなどの中南米系やフィリピンなどアジア系の若者が目立つという。

沖縄をはじめ横須賀や三沢、佐世保など在日米軍の各基地でも年数回、司令官立ち会いのもとで市民権の授与式を行っており、毎回数十人の外国籍兵士が米国への忠誠を宣誓し、市民権を得ているという。
'08/4/3
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200804030321.html






ドイツ、脱原発のためEUの排出ガス制限目標の達成は困難

ドイツのミヒャエル・グロース経済・技術相は2日、EUが定めた排出ガス制限目標を達成することは困難だとして、EU理事会に対してドイツの排出ガス制限目標値の緩和を求める方針を明らかにした。

独ハンデルスブラット・ビジネス・デイリー(Handelsblatt business daily)紙の報道によると、ドイツは現在、稼動している17基の原子力発電所を2020年までに閉鎖し、原子力の利用を完全に停止することを計画。この脱原子力計画とEUが定めた排出ガス制限目標を同時に遂行することは困難となった、と報じている。

EUはドイツ同様に脱原子力を進めているスウェーデンに対してもEUが定めた排出ガス制限目標値を特例として緩和する措置を講じており、同じように脱原子力を進めるドイツに関してもスウェーデン同様に排出ガス制限目標値の緩和を求めていく方針だ。

原子力発電は地球温暖化につながる温室効果ガスを出さないことから、スリーマイル島での原発事故以来、原発発電に消極的だった米国などを中心、積極派が増えてきている。しかし、原子力発電への対応は西欧諸国では対象的で、西欧諸国ではむしろ、地球温暖化対策として太陽光発電、風力発電、潮力発電などのクリーンエネルギーへの移行を目指している。また、その一環としてスウェーデンやドイツのように既存の原子力発電施設に関しても閉鎖する方向で動いている国もある。
【Technobahn 2008/4/3 19:22】
http://www.technobahn.com/news/2008/200804031922.html







ベトナムで「さくら祭り」

気温が高く、桜が育たないベトナムで、日本から空輸された桜が満開の花を咲かせ、現地の人たちが花見の雰囲気を楽しみました。ベトナムでは日本に留学する学生が2,500人を超え、東南アジア諸国の中で最も多いなど、日本文化への関心が高まっています。

ベトナムの「さくら祭り」は、気温が高く桜が育たないハノイで花見の雰囲気を味わってもらおうと、日本・ベトナム文化交流協会が企画したものです。会場には3本の大きな桜の木が満開の花を咲かせました。

実は、これらの桜はいずれも、現地の別の木に日本から空輸した320本の桜の枝をくくりつけたものです。18度前後に保たれた状態で保存されていた桜の枝を、日中の気温が30度を超える会場に運び込むと、まもなく満開の状態になったということです。会場には、初めての桜の花を一目見ようと大勢の若者や家族連れが詰めかけ、写真撮影などをして楽しんでいました。
訪れた人たちは「日本に留学するのが夢で、留学したらまず、桜を見たいです」とか、「日本を象徴する桜を実際に見ることができてとてもうれしいです」などと話していました。

ベトナムでは日本に留学する学生が2,500人を超え、東南アジア諸国の中で最も多いなど、日本文化への関心が高まっています。
(04/06 17:24)
http://www3.nhk.or.jp/news/2008/04/06/k20080406000106.html



米 ポトマック河畔の桜が満開

アメリカの首都、ワシントンの桜の名所、ポトマック河畔では3,000本の桜が満開となり、大勢の人たちが花見に訪れています。 市内では4月13日まで「桜祭り」として日本にちなんだ催し物が連日行われ、100万人の観光客が訪れると予想されています。

ワシントンの桜は、1912年に当時の東京市長から贈られたソメイヨシノや八重のカンザンをはじめ、あわせて3,000本余りがホワイトハウス近くを流れるポトマック川のまわりを埋め尽くすようにして植えられています。

ワシントンはこのところ涼しい日が続いていましたが、29日、最高気温が20度を超えて一気に暖かくなり、桜は去年よりもやや早く満開となりました。ポトマックの河畔では、曇り空の下、観光客や地元の人たちがワシントンのシンボルマークともなっているピンク色に染まった桜の並木道で散策を楽しんでいます。市内では4月13日まで「桜祭り」として日本にちなんだ催し物が連日行われ、100万人の観光客が訪れると予想されています
(03/29 11:14)
http://www3.nhk.or.jp/news/2008/03/29/k20080329000060.html





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