ましログ

日常と好きなものと母の自宅介護の極私的記録

チバユウスケに

2024-01-20 08:01:00 | 日記
夜の介護前にお母ちゃんの頻脈が発生。
このところ下痢と脱水による不正脈や頻脈が増えてる。
献花会に向けて仮眠を取ろうと予定してたけど、全然寝れず。
幸いにもお薬の投与で頻脈はおさまり持ち直す。

朝早めの時間に親父に交代してもらい
バスに乗り電車に乗り新幹線に乗る。
前日の雨が止み、それでも曇天だったのが
新幹線の車窓から見る空は青く変わっていく。






ちょっとでも寝なきゃと
うつらうつらしながらイヤホンで
ずっとThe Birthdayの「春雷」を聴いていた。


最期にチバを見たのは2020年の11月23日。
大阪のフェスティバルホール。
コロナ禍の始まりでワクチンも無く
次々ライブが中止になる中
2020年のメーリングリストで送られてきたThe Birthdayの面々はフラットな面持ちで安心したのを覚えてる。
あんだけ酒やタバコの人だから
チバを心配してたけど
「生きてます」と無事を伝える彼に
ホッとしていた。
3都市ツアーの楽日だったと思う。
「大阪が楽日って珍しい」とのMC。
ライブこそが生きてる証であるバンドマンと
ライブこそ日常の悲しみを笑顔に変えてくれるからと集った人々の想いが交差した
特別なライブだったように思う。
観客が声を出せず
曲が終わるごとに拍手で答える様子に
「なんか新鮮だな」と笑うチバを覚えてる。
2階の上手後方。
ひと席分隙間が空けられていて
立たずに座りながら
音を浴びていた。
照明がものすごく綺麗で
青空、COME TOGETHER、そして春雷
涙がこぼれそう、なぜか今日は
一曲一曲が大切で涙しながら聴いていた。
それが最期に見たあの人だった。



2021年は地元のライブハウスのチケットを取れていたけど、
介護する身ゆえ、コロナの流行の推移やワクチンの時期などもあり断念。
本厄だなあと思ったことを覚えてる。

2022年は
介護している間はライブハウスには行けないかもしれないなという
後厄の後ろ向きさと
びっくりするほどの嬉しい大切な出来事による環境の変化によって
会場へ足を運ぶ暇もなくなり
チケットを取ることはなかった。


何を聴こうか
その時の気分に自分を委ねたいと
最近は思うようになったから
新幹線では春雷だった。

ちょっと眠れたので疲れも少し回復し
新横浜を過ぎたあたりで窓のシャッターを開けた。
青空だった。
やっぱりThe Birthdayは晴れバンドなんだなあと荷物を取り品川で降りた。

山手線とりんかい線を乗り継ぎ
東京テレポートに着いたら
周りは黒のバンドTとモッズスーツにコートと革ジャンだらけ。

まだ11時になってなかったので
シャッターの閉まったダイバーシティを右往左往。
外からZeppに向かうと
駅に帰る関係者の方々。
そうか、お別れは近親者以外全員のお別れなのねと気づく。



ユニコーンガンダムを横目で見つつ
青空でポカポカ陽気な中
静かに待つ喪に服した人々。

自分のバンドの初ライブ用に
人生で初めて買ったマーチンの8ホールと
アベさん御用達のエレクトリックの黒パンツと
ミライノハルキロンTと
Rude Galleryの革ジャンArrow
青空の下
自分も例に漏れず黒々。




先に列に並んでた
その昔一緒にバンドを組んでた
通称姉さんに会釈して
自分も列に並ぶ。

45分くらいの待機で
やっぱりマーチンは足痛いんだけど
それももう最期だなあと
なんか曲でも聴こうかと思ったけれど
そんな気分になれずただただボーッと
群衆の一人になってた。


12時をまわり
列が進み
中に入り
階段を降りる

なんにも考えてなかった

突然だった

献花を終えた人たちが
一人
また一人と隣の階段を上がっていく
泣き崩れてる
聞こえてきたのは
16 Candles

ほんとに突然
実感がわく

ああこの先に
いつもなら爆音とチバがいるはずなのに
何回もそうだったのに
もう二度と
あの人の生の声を聴くことは叶わないんだ

涙が出てきて
でもスマホのチケット見せなきゃいけないから
少し冷めて
でも入場したら
チバの写真が飾られてるから
涙が出てきて
ピンクの花をもらい
胸にあてて
ステージに飾られた献花台は
とても質素で
でもむちゃくちゃに綺麗で
そこに辿り着くまでの列には
ステージ上のチバの写真が並んでて
見ると目が合うのよチバに
そうするともうダメだよ

7番のラインに並んで
自分の番が来て
いつもやってたように拳を上に上げて
それからバイバイってして
手を合わせて
ありがとうございましたと告げた

I was wallkinとBecauseが流れてた
マイクとかアンプとか絨毯とかあるだけれど
いないのよね
もういないんだなあって
さよならさよならと泣いた
何度も振り返って
会場を出たくなかった
たぶんみんな帰りたくないよね

チバユウスケにお別れをした


会場を出てもなんとなくボーッとしてて
Diver Cityのフードコートで
もらったメモリアルフォトをあけた。
訃報の一報から
新聞やネットに載った記事から
ずっと使われてる
マイクを天に掲げる
献花台に飾られてた写真。





何か食べるかと思ったけれど
そんな気分でもなく
外に出て
今朝来た道を通って駅へ向かう。
Diver Cityが営業を開始しているからか
今朝はたくさん人が歩いてたのに
今は閑散としている
でもそれがよかった。

終わったんだなという実感を
噛み締めつつ
とぼとぼと
ぼーっとしながら駅で座って電車を待つ

突然姉さんに声をかけられ
先に帰ったとおもってたから驚きつつ
ご縁を大切にと
何年かぶりで道中チバの話

新宿でお別れして
私はタワーレコードの
追悼の展示へ
並んでるCDほとんど持ってる事に
いっぱい買ったなあと
いっぱい出したなあチバ








新幹線の時間までは時間あるので
蕎麦食いたいなと
お茶の水で下車。
富士そばでコロッケそばを堪能。
そしたら空腹な胃がもっとよこせと言ってくる。
思い募って空腹も忘れてたかと
日高屋で肉野菜炒め定食。
多いよなあと思ってたらペロリ。
そんなにか俺の胃よ。
エクセルシオールカフェでホットココアを飲んで一息。

インスタを開くとTheBirthdayのアカウントで献花会場のライブ配信。
発光とオリーブを聴き
自分がもうお別れできたことを知る。
涙は出ず
なんとなく年始から感じていた
ふわふわ
もやもや
ずーんと重苦しい気持ちが
すっきりと晴れていた

感傷はもうやめさと
東京駅
励ましに来てくれた人としばし歓談。
笑いあう。
とても大切な時間。
またねと
Go West Oldmanと
気持ちは未来へ向いていた。




しかして体は初老ゆえ
眠いの足痛いの腰だるいの
風邪になってもいけんからと
肉うどんと追いネギとおしんことネバネバサラダを購入。
帰宅してザッと風呂って
飯食いながら
20時から再び配信された
献花の様子を見つつ
親父に感謝で介護を交代。
お母ちゃんは昨日とは違って
すやすやと気持ちよさそうに口をあけて寝ていた
ホッとする

今日は雨
けれど
死ぬまで生きると誓う
お別れをきちんとできたから
日常をまた粛々と
Together Forever
感謝!
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