タオル道中

大阪・泉州 タオル屋 てるの日記 美由喜タオル(株)

タオル造りに知っておくべき単位

2023-11-14 15:43:00 | 日記
先日、弊社の新人さんに知っておいて欲しいタオル造りに関連する単位の話をしてて、なぜこんな事になったのかと思うぐらい知らなければいけない単位が統一されてないことを思い出した次第です。

まず、原料の綿、農場からジン工場に運ばれ、梱包される単位はポンドです。1ポンド=約453g、木綿の一束は約500ポンド程だと思います。

次は糸、糸の太さは、1ポンドの綿が840ヤード(1ヤード=約91cm)に撚り伸ばしたら1番手と言います。タオルに一番使う20番手の長さはその20倍です。当然453gを長くすればする程細くなります。これが糸番手の数字が大きい程、細い糸になる理由です。
次に、糸を取引するときの単位です。これが言い方が沢山あります。普通は梱(こうり)と言う単位で取引します。
1梱=約181.44kg=400ポンド=48貫=48000匁=40玉
糸染めの染工場の加工単位は玉でしゃべります。原糸一巻きの量が、染色機に入るかとかも問題になります。例えば、24本/5玉は、釜に入るけど20本/5玉だと巻きが大きくて入らなかったりします。

次に、縦糸巻きです。このときの巻きの長さは、ヤード(ヤールとも言います)で言います。例えば、今度のは8000ヤールでお願いします。なんて言う事があります。巻きながら糸に糊付けしたりしますので、そのコストが巻代に付加されます。その時の加工費は、ポンドで言われたり、ヤールで言われたり、メートルで言われたりと様々です。

その次の工程へ進みましょう。
織物(タオルも織物)の織り上げの長さは、メートルで言います。商品のサイズもメートル(センチメートル)で言いますが、設定したパイル(タオルの毛)の長さによって、重さが変わるので、それが匁(もんめ)と言う単位を今も使います。「はないちもんめ」は花一匁です。1匁=3.75g さらに例えば300匁のタオルと言うと、12枚で300匁と暗に決まっていて、1枚当たり94gぐらいのタオルのことになります。この習慣があるのでタオルの梱包単位はダース単位になる事が普通です。10枚単位(デカ)は、特に指定して、今度のオーダーは、デカでお願いします。1ケース300枚で!なんて言わなければ、普通30ダースの梱包になります(^^)、最近はKgで表現する事も増えてはいます。

織機では、機械に使われてるネジの単位があります。今は大抵がミリネジですが、一昔前は、インチネジが多かったです。日本の言い方で、3分(さんぶ)のネジなんていいました。1分は1/8インチです。
あと織物ですから縦糸にヨコ糸入れて打ち込むんですけど、その寄せる櫛のことを筬(おさ)と言います。一定の長さの中に櫛の羽が幾つあるかが織物の縦密度になりますがそれを表現するのに40羽/鯨尺の1寸(=3.79cm)なんてタオル屋では言います。
布帛の織屋さんは、インチ(2.54cm)で言いますね!よくある勘違いするタオル屋と綿布屋のオヤジの会話で、 綿布屋「うちの筬は36羽だよ!」タオル屋「えっ、粗いんですね?」 実は綿布屋さんの言う36羽は、タオル屋で言う50羽に相当します。50羽は、縦密度が高いです。
ヨコ糸の密度は、どちらも同じですね!
"打ち込み本数"って言います。40本入れてるわ!って言ったら、1インチ(1吋と書く時もあります。1寸では無いです)=2.54cm間に40本の密度で打ち込んでると言う意味になります。

どうですか?こんがらがりますね😆
覚えるの大変や‼️








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