つらつら日暮らし

マルティン・ルター『九十五箇条の提題』を学ぶ・53

ドイツ宗教改革の発端にもなったとされるマルティン・ルターの『九十五箇条の提題』の日本語訳を学んでいく連載記事である。連載53回目である。なお、英訳された『九十五箇条の提題』を、当方で日本語訳して掲載することとした。

3〔53〕 彼らはキリストと教皇の敵であり、ある教会では神の言葉を完全に沈黙させ、他の教会では赦免を説くように命じている。
    訳は当方


実際は、当時のローマ教皇自身も、神の言葉を自分自身の都合に合わせて読み替えたり、『贖宥状』による赦免を説いていたようなので、「敵」という表現もどこまで当てはまるのかが問われるが、どちらにしても、どのようにすれば、正しく罪への償いがなされるべきなのか、検討されるべきだといえよう。

【参考文献】
Works of Martin Luther:Adolph Spaeth, L.D. Reed, Henry Eyster Jacobs, et Al., Trans. & Eds.(Philadelphia: A. J. Holman Company, 1915), Vol.1, pp. 29-38
・マルティン・ルター著/深井智朗氏訳『宗教改革三大文書 付「九五箇条の提題」』講談社学術文庫・2017年
・L.チヴィスカ氏編『カトリック教会法典 羅和対訳』有斐閣・1962年
・菅原裕二氏著『教会法で知るカトリック・ライフ Q&A40』ドン・ボスコ新書・2014年
・ルイージ・サバレーゼ氏著/田中昇氏訳『解説・教会法―信仰を豊かに生きるために』フリープレス・2018年
・田中昇氏訳編『教会法から見直すカトリック生活』教友社・2019年

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