京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

続ー桂離宮(2)

2016-10-20 16:56:25 | 寺院・庭園

桂離宮朝の投稿の続きです。

笑意軒
田舎風の茶室です。









金箔の意匠は斬新です。













笑意軒へは舟で来るそうです。
舟着き場の証明用の三光灯籠




季節外れのツツジが咲いていました。




笑意軒から見える景色




書院
桂離宮の中枢となる書院群は、東から古書院、中書院、楽器の間、新御殿と連なっています。



















書院から見える景色









古書院の月見台です。
月を鑑賞するために広縁から池に突き出すように竹簀の子で作られています。




古書院から見た月見台(パンフレット)




月波楼
古書院に近い池返の高みに建つ茶亭です。
月を眺めても良い景色です。














池の景色も素晴らしいようです。














襖の柄




神輿寄(みこしよせ)
書院の玄関であり、前庭は杉苔で覆われています。















土塀の上は瓦ではなく、自然を生かした造りになっています。








出口、1時間の見学が終わりました。





とにかく素晴らしいの一言に尽きます。
国内には多くの日本庭園がありますが、最高位と言えるでしょう。




















桂離宮 日本庭園美の集大成

2016-10-20 05:14:48 | 寺院・庭園

京都に住んで長いですが、初めて桂離宮に行ってきました。
桂離宮は1615年頃、後陽成天皇の弟八条宮初代智仁親王が宮家の別荘として造営開始し、数年かけて完成したものです。
八条宮家は1881年第12代親王が亡くなられ絶えましたが、宮家の別荘として維持されました。
以後1883年に宮内庁所管となり、桂離宮と称されることになりました。
創建以来400年の間、火災に遭うこともなくほとんど創建当時の姿を今日に伝えています。
総面積は約6万9千㎡、大小5つの中島に橋を渡し、書院や茶室に舟着きを構えています。
灯籠や手水鉢を配した回遊式庭園と数寄屋風の純日本風建築物です。
桂離宮は京都御所、京都大宮御所、仙洞御所、修学院離宮とともに皇室用財産(国有財産)として宮内庁が管理しています。

桂離宮パンフレット




事前に京都御苑内の宮内庁事務所で私と妻の二名分、午後1時半で拝観予約をしました。
当日桂離宮の駐車場に着いたのは午後1時、充分な広さの駐車場です。

駐車場から参観者出入口までの通路




1時10分、係員が参観者出入口の門を開けて誘導します。
予約参観者は35名です。




案内されたのは参観者休所です。
そこで拝観許可証と身分証明書のチェックが行われます。
参観者休所のなかでは参観開始まで桂離宮のビデオを見ます。
1時半、専任の案内人を先頭に参観に出発です。参観者の最後には皇宮警察官がつきます。



石畳や飛石を歩いていきます。




最初の建物は外腰掛
茶室松琴亭の待合い腰掛けです。雪隠(便所)がついています。




茅葺寄せ棟造りと深々とした屋根を皮付き丸太で支えています。




外腰掛前には薩摩島津家献上のソテツが植えられてあります。




石畳と灯籠




州浜と松琴亭
州浜に黒い扁平な石を敷き詰め池に突き出ています。
先端に灯籠を据えて灯台に見立て、石橋は天橋立に見立てたと言われています。














松琴亭
桂離宮で最も格の高い茅葺入母屋造りの茶室です。




一の間の床や襖の青と白の市松模様は大胆なデザインで、現代にも通用する新鮮さがあります。




市松模様の青は色が薄れています。20年に一度張替えるようです。



















市松模様の青はこれくらいの青さだそうです。




竈(かまど)




松琴亭から見える景色




次の建物に向かいます。




ところどころに灯籠があります。




賞花亭
中島の一つで小高い丘の斜面を登ると峠の茶屋風の賞花亭があります。
離宮内の一番高いところにあり、消夏のための小亭です。




茅葺切妻屋根に皮付きの柱が用いられています。










賞花亭から見える景色、素晴らしいです。




賞花亭から向かったのは園林堂(おんりんどう)です。
賞花亭の山裾にあり、本瓦葺宝形造り屋根の持仏堂です。現在は安置されていません。
扁額は後水尾上皇の宸筆
















撮影枚数が多かったので次回に続きます。