光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

北海道 旭川の美術館、博物館

2017年03月31日 | 小旅行

 2017/2/17~2/21の北海道の旅、今日は19日に行った旭川の美術館・博物館を紹介。

 富良野のホテルを朝8時に出発、旭川駅前までバスで2時間です。

バスの車窓から撮影(8時04分)。 雪が降っています。  

雪国の方には何でもない風景でしょうが、九州育ちの私には新鮮な光景です。

 

 

 

10時に旭川駅前に到着。 道立旭川美術館まで、バスと徒歩で15分。

美術館での鑑賞後、前庭の彫刻付近から撮影。(11時半)

 彫刻の作品名は、雪に埋まって、キャプションが読めませんでしたが、後日、調べると 

ブールデルの《雄弁》 1920年頃の制作 でした。
 
 

美術館の展示ですが (館内の作品は撮影禁止)

第一展示室の「色と形 みるあそぶ」 では、難波田龍起の絵が印象に残りました。

 難波田龍起 《風景》 1956 油彩キャンバス

 

第二展示室の「木の造形 セレクションⅡ」では、船越桂の作品が良かった。
作品制作のための、ドローイングも印象的でした。 

   
船越桂  《夜は夜に》 2003 クス、アクリル絵具、大理石

 

 

美術館のカフェでコーヒーを飲んで、次は旭川市博物館へタクシーで移動。

タクシーの運転手に行き先を告げると、「アイヌの文化を研究しているのですか?」と尋ねられました。

東京国立博物館で、アイヌや琉球の文化遺産を見て、興味があるだけですと答えると、運転手さんは

市の文化ボランティアをしているとのことで、アイヌの ことについていろいろと教えてくれました。

博物館が入っている、旭川市大雪クリスタルホールに到着。

 

 

 博物館入口

 

 

入ってすぐの壁面に掲げられた、上川アイヌの祈りの世界。  モノクロの写真が美しい。

 

 

 

1階は、「先住の民アイヌの歴史と文化」が展示されています。

アイヌの生活風景の模型。 中央は鮭を干す作業風景

 

 

 

 アイヌの伝統的住居“チセ”(上の写真の左奥住居)の内部です。 凄く暗い…でも実際のチセの明るさにしているとのこと。
(カメラは、ISO6400、F4 シャッター速度1/4秒で撮っています)

おばあさんの語り唄が流れています。

 

 

 

アイヌの人々は、北海道だけでなく、11世紀前半にはサハリン南部、13世紀以降は千島にも進出し、15世紀にはカムチャッカ半島

まで活動圏を拡大していた。

 

 

 

なんとアイヌの人々も倭寇のように、サハリンや大陸の村々を襲い、略奪を行っていた。

このため、1260年代から元軍に攻撃され、1308年に元に降伏し、毎年、毛皮を貢納するようになる。

 

 

 

アイヌの女性の首飾り。 青が印象的です。

 

 

 

解説は別にして、面白いファッション。

 

 

 

明治時代の屯田兵の兵屋

 

 

 

アイヌやサハリンなどの北方民族の民俗資料が充実しています。

 

 

 

 

地階は「厳寒を生き抜く動植物と人」がテーマです。

 

 

 

 

 

北海道の地質の説明コーナでは、プレートの移動からわかりやすく説明されていました。

 

 

このままプレートの移動が続くと、日本もまたアジア大陸にくっつくんだ!  何千万年も先の話ですが、凄いなと思います。

 

 

 

で、北海道中央部は、東西島弧の衝突と、千島島弧の西進と衝突によって、できた地形とか。

 

 

 

開拓と旭川の発展の資料コーナ

 

 

 

 

 

 

 

懐かしい紙芝居。  紙芝居倫理規定の審査済みの検印があります。

 

 

 

左:紙芝居を見る 昭和30年(1955年)    右:雪の日 昭和33年(1958年)

 

 

左:遊ぶ子等 昭和32年(1957年)                 左:遊ぶ子等 昭和34年(1959年)

懐かしい思いがしたのは、私も同年代のためかな。 当時は、大勢でよく遊びました。

 

 

11時50分に入って、13時40分に出たので、約2時間見ていたことになります。  充実した素晴らしい博物館でした。

帰りは旭川駅まで歩きました。 左中央の平たいビルが旭川駅です。 新しくて広々しています。 

 

 

 

橋を渡って振り返ると、大雪クリスタルホールの屋根が中央に見えます。

 

 

 

旭川駅横のイオンビルから、駅前広場を撮影。 断続的に雪が降っていました。

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2017 FACE展

2017年03月19日 | アート 現代美術

3月4日(土)美術展等を巡ってきました。
午前:「草間彌生展」(国立新美術館)
午後:「日本酒マニアック博in東京」(池袋パルコ)
   「2017 FACE展」(損保ジャパン日本興亜美術館)

今日は、ブロガー招待で行った「2017FACE展」を紹介します。

新進作家の公募コンクールであるFACE展、私は2015年から楽しんでいます。

 

 

まず、グランプリ作品など入賞作品のコーナ。

 

 

 今回は、オーディエンス賞投票の観点で、目についた個々の作品について、私感を述べてみます。 辛口の批評めいた感想で、作者の方には

まことに恐縮なのですが、素人眼鏡の感想ということでお許しください。

 

グランプリ作品  青木恵美子   Emiko Aoki   《 INFINITY Red 》  2016   アクリル・キャンバス 130.3x162

写真ではわかりづらいですが、花びらが絵具でレリーフ状になっています。  

手法はユニークで色彩も強烈なのですが、もう一つ、ぐっとくるものがない。

 

 

 

優秀賞  大石奈穂 Nao Ohishi  《うその融点》  2016   油彩・綿布・パネル  130.3x162

うーん 部屋に飾りたいかと問われたら、NOとなります。

 

 

 

 優秀賞  石橋暢之  Nobuyuki Ishibashi  《 ジオラマの様な風景 》 2016  ボールペン画 128x160

ペンで描いた作品がよく見られるようになったけど、この作品は写真を置き換えただけの印象で、面白くないのです。

 

 

 

優秀賞 杉田悠介 Yusuke Sugita   《山》 2016 アクリル・パネル 162x130

写真で見ると”なんじゃ”となりますね。 実物は樹々のあいだの、細かな点のような人の色が鮮やかで、面白い効果があります。

 

 

 

読売新聞社賞   宮岡俊夫 Toshio Miyaoka  《Landscape》 2016 油彩・キャンバス 130.5x194.2

キャンバスの3/4を使った意図はわかりませんが、田畑を描くタッチが面白い。

 

 

 

審査員特別賞    新 直子  Naoko Shin  《 drift 》  2016   アクリル・キャンバス 130.3x162.1

面白い描き方ですね。  インパクトはあるのですが私には、強さが足りない。

 

 

 

 審査員特別賞  片野莉乃 Rino Katano 《swimmer》 2016 岩絵具・胡粉・箔・雲肌麻紙 194x162

マンホールや石畳の質感は面白いと思うのですが、サンダルがポップな感じで、絵全体のまとまりに欠けるのが惜しい。

 

 

 

 

 審査員特別賞  浜口麻里奈 Marina Hamaguchi 《私のいない物語》 2016 油彩・キャンバス  194x130.3

こういう絵、苦手なんです。

 

 

 

 

 

 審査員特別賞  傍島幹司 Mikiji Sobajima  《夏の夜》 2016  油彩・キャンバス 162x162

写真で見ると面白そうですが、実物は目立たない感じで、インパクトを感じなかった。

 

 

 

 入選作品が並んでいます。 作品内容が近いものどうしでコーナーを組んでいる感じです。 

 

 

 

3D絵画のようです。  もっとイメージが膨らむ人物、背景だったらいいのになー

 
赤枝真一 Shinichi Akaeda  《飛び出せ娘》  2016 油彩・キャンバス 127.5x73

 

 

 毛利由美子 Yumiko Mori
サパの少女
2016 水彩・紙 162x130     水彩の絵で入選作はこの作品のみ。 背景が、いまいち物足りない。

今、水彩教室にいっているので興味があります。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戸泉恵徳 Keitoku Toizumi
コワレルハート
2016
アクリル・キャンバス・パネル 162x194 

2015FACE展でも、この作者の似たような作品を見ましたが、訴求力が弱いのはなぜだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 馬場俊光 Toshimitsu Baba
緑の風景-22
2016
水彩・アクリル・キャンバス
101.6x188.4

水彩とアクリルで、緑の水墨画の世界ですが、何か足りない感じ。

 

 

 

 

 

 加納冬樹  Fuyuki Kano
街の河
2016
日本画・パネル  112x162

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

井伊智美 Tomomi Ii
残心
2016
焼絵・ベニヤパネル  91x195.6

焼いた線の表現が、独特のマチエールです。 面の焼き表現も期待したい。

 

 

 原野金一郎 Kinichiro Harano
heaven
2016
アクリル・タトゥーシール・キャンバス 162x112

てっきり、写真かと思った。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 中村公紀 Ko-ki Nakamura
ハマユウ
2015
アクリル・キャンバス 160x160

 

 

 中村真弓 Mayumi Nakamura
気づき
2016
水墨・鉛筆・襖 170x79.5

私がオーディエンス賞に投票したのはこの作品です。 

芸術性よりも、部屋に飾りたいもの(…これは襖として使用)の観点でいくと、面白いとおもいました。 

 

 

 

 

 

 

 熊倉涼子 Ryoko Kumakura
Still Life with Animals, Flowers, Vegetables in Pot and Landscape
2016
油彩・キャンバス 97x162.1

 

 

 

 

 

 この二つの作品、並べると面白い効果があるのですね。

左                              右

小暮真理子 Mariko Kogure                  平丸陽子 Yoko Hiramaru
自然との対話2016                      若い月
2016                            2016
油彩・キャンバス 194x162                 油彩・オイルスティック・麻布 194x162 
  

 

 

 以上です。  帰りに42階の会場から、都心方面を撮影。

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