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雑感録

福岡なるほどフシギ発見~番外編~ 筥崎宮の秋祭り

 
9月12~18日は筥崎宮放生会
放生会については今さら説明するまでもないと思うけど、一応ポイントを押さえておくと、もともとは仏教の「殺生戒」(不殺生戒)がベースにあって、神仏習合で神社でも行なわれるようになったものらしい。
主に八幡系の神社で行なわれていて、筥崎宮では“ほうじょうや”と呼ばれているけど、他所では“ほうじょうえ”と言うそうな。

で、筥崎宮の放生会でかつての恒例行事だったものに「幕出し」というのがあって、博多の町衆が一族や町内の人を引き連れて筥崎宮にお参りし、松原(かつて筥崎宮のあたりは松原だった)に幕を張って中で宴会をやるというものだったそうな。
確か「博多町家」ふるさと館にも幕出しのジオラマのようなものがあったような気がするんだけど、近年この幕出しを博多町人文化連盟が再現しているという話を聞いて、見物に行ってみた。
ところがどっこい、再現しているのは宴会道具一式を入れた長持ちを担いで参道を歩く幕出し“行列”だけで、宴会は清明殿(境内にある結婚式場)の宴会場の壁に幕を貼って「幕出し料理」で直会(なおらい)をするだけ。
野外での宴会を期待していたオイラは、たまたま出会った博多のベテランライター兼イラストレーターのWさんと「こんなん「幕出し」じゃないよね~」とボヤいた次第(関係者の皆様には失礼至極)。


一の鳥居を入ったところで博多長持唄を奉納。中央左が実際に使われていたという長持ち。
長持ちに続く、綺麗どころというかごりょんさんというか…。かつては、山笠で苦労をかけた女衆に着物を新調してあげる習慣だったそうで、幕出しはこの“放生会着物”の披露会&野外合コンでもあったらしい(Wさん談)。


放生会も楼門の内側に入れる数少ないチャンス。夏越祭では拝殿前までだったけど、放生会では回廊でぼんぼり献燈やいけばな展が行なわれるので、回廊を1周できる(絵馬は大半が紅白幕で覆われてしまうが)。利休の石燈籠もこの通り間近に。
回廊に置かれているのは1689年(江戸時代前期)に清で作られた「南懐仁の大砲」。南懐仁とはこの大砲の製作を指導したベルギー人宣教師の中国名。
壁に幕を貼ってやる“幕出し風”直会。今年は何人かから「幕出し」に行ったという話を聞いたが、どうやら期間中、各種団体によって連日直会が行なわれているらしい。


放生会といえば、チャンポン?おはじき?新生姜! 葉っぱは風呂に入れて生姜湯にしました。
放生会といえば、お化け屋敷? 今年は見世物小屋が出てなかったなあ。奥まで行ってないけど(放生会自体、久しぶりに行ったけど)。


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