青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

子午線の上、時間との闘い

2016年05月10日 19時00分00秒 | 山陽電鉄

(淡路眺めて須磨浦を行く@須磨浦公園~山陽塩屋間)

鉢伏山に登って来たら、時間はすっかりお昼時。姫路まである山陽電車、先を急がねばなりません。須磨浦公園の引き上げ線横を行く直通特急の5030系山陽姫路行き。引き上げ線には須磨浦公園折り返しの阪神車が折り返しに備えて準備中。須磨浦公園は以前までは阪急車も三宮から乗り入れてましたけど、6連までしか入れない山陽のホーム規格は8連中心の阪急には難があった事もあり、平成10年に中止されてしまいましたね。子供の頃に持っていた鉄道大百科系を見ると、神戸高速鉄道の説明には必ず「神戸高速鉄道は自社の車両は持ちませんが、阪急と阪神の電車はこの鉄道を通って山陽の須磨浦公園まで乗り入れます」的な一文が必ず差し挟まれていた記憶がありますけど。


駅の塩屋側の陸橋より須磨浦公園の駅を小俯瞰。線路の真上にロープウェイが乗っかっている鉄道の駅ってなかなかないですよね。阪急の乗り入れがなくなって20年弱、それまではここ須磨浦公園までを阪神阪急山陽の三社の車両がごちゃ混ぜに行き来していたと思うと、それはそれで楽しい時代だったのだろうなあと思いますが。


須磨浦公園の駅から普通列車で旅を再開。やって来たのは3000系の塗装タイプ。初期型をアルミ車体で落成した同形式ですが、量産型の2次型は「そこまでカネかけてらんない」という理由で鋼製になっています。ちょうどこの2次型が出て来たのは高度経済成長の時代ですし、神戸高速を通して神戸中心部への直通を開始した時期とも重なっているので、とりあえず車両数を増やさなきゃいけなかった時代の賜物と言うべきでしょうか。

  

須磨浦公園からは塩屋、垂水、舞子とほぼJR山陽本線と並走して走る山陽電車。明石の手前の人丸前駅からは、山の上に大時計の付いた塔が見えます。ここが明石の天文台、ああそう言えば明石は子午線(東経135度)の走る街でありました。日本の標準時はここ明石の子午線を基準にして決められているんでしたっけね…ほどなく山陽明石、ちょうど神戸と姫路の間では一番大きな都市になりますでしょうか。高架のホームはJR明石駅と接続しており乗換駅にもなっていますが、JRのホームの向こうには復元された明石城の石垣と望楼が見えます。

 

月見山駅で撮影した新車6000系が、普通列車の東須磨行きになって姫路から戻って来ました。さすがにデビュー3日目と言う事で注目度は高く、明らかに鉄道ファンでもなさそうな女性までスマホ片手にスナップショットを撮影する始末…。あ、さっきは6000編成の姫路側って撮ってませんでしたけど、こっち側は貫通路に幌受けが付いてるのね。もう1編成と組んで3+3の6連で運用する場合を想定してるんかなあ。個人的にはこの車両、幌受け側の顔のほうがカッコいいと思う。


さて、本当であれば明石の街でもブラブラして、昼メシ時でもありますし、魚の棚商店街でアナゴの焼いたのとか食いながらビールでもグーッと飲んでみたいところなのですが、何しろ色々と見たいものやりたい事があって時間がない。ある意味時間と縁の深い街で時間に追われるのも何だかなあって感じなのだが、涙を飲んでこっから山陽電車に乗って再び姫路を…目指さず、アタクシが向かったのは山陽本線のホーム。やって来たのは普通網干行き。相変わらずJR西の車両はチークピーシーズ付けてますね(笑)。

じゃあどこへ行くのよ?
明日をお楽しみに。
コメント
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