「永遠の武士道」研究所所長 多久善郎ブログ

著書『先哲に学ぶ行動哲学』『永遠の武士道』『維新のこころ』並びに武士道、陽明学、明治維新史、人物論及び最近の論策を紹介。

やがて100回を迎える学生青年研鑽合宿

2006-07-11 17:14:33 | 日々の出会い・感動
9日から11日にかけて、富士宮にある日本協議会富士宮研修センターに行ってきた。昭和62年8月から開催されて来た「学生青年研鑽合宿」が来月初旬の開催で100回を数える為、この19年99回の合宿の内容・運営を総括し、今後の展望を確立する為に、この間の運営に携わってきたメンバー9人で2泊3日間討議を行ってきた。

私が研修所の責任者を務めたのは草創期から平成8年迄の10年間である。当時は、ある会社の富士河口湖研修所を月の3分の1の期間貸して戴き合宿を行っていた。とは言っても、その研修所は社長さんの好意で私達の為に新たに建築して戴いたものあり、その会社で使用される事は殆ど無く私達「専用」の研修所と言って良かった。平成9年から私は国民運動の担当となったので研修所には講師として年に1・2度出講する位であった。この間、日本青年協議会設立30周年の記念事業として、全国の同志から寄せられた寄付金によって平成12年に富士宮研修センターが設立され、独自の研修センターで研鑽合宿を行うことが出来ている。

思い返せば、昭和天皇の御在位60年奉祝運動が終了した昭和61年の12月に、研修所構想が打ち出され、私がその担当に任命され、開講までの8ヶ月間、日本青年協議会に於ける学生育成の研修は如何にあるべきかについて考案し、当時の椛島委員長を始め幹部の方々と何度も協議し、更に日本文化研究所や日本教育研究所の先生方などにアドバイスを受けて、研鑽合宿の型を生み出した。

それは、4つの研修と2つの行を柱として、「日本人に生まれて良かった」との深い実感を参加した大学生や社会人に自ずから抱かせるというものであった。研修は「時代を如何に捉え、立ち向かって行くのか」「日本の歴史の素晴らしさ」「天皇陛下の大御心の実感」「日本人の信仰心を培う」、行としては「しきしまの道〔和歌創作と御製拝誦〕」「神棚への朝拝・夜拝、神道の祭儀参加」というもので、この大枠は19年間変わっていない。戦後という時代の中で、本質的に日本に対する認識が欠如している学生にとって、合宿の生活を通して日本人の感性を呼び覚まし、日本人が大切にしてきた「清き明かき正しき直き」まごころに生きる日本人らしい生き方を確立させることにある。

「不易流行」という言葉があるが、19年間の歩みの中で、学生青年育成の為の変わらざる原則と、時に応じ対象に応じて変わっていく研修の方策と、それらを振り返りつつ今後のあり方について真剣な討議を重ね、明らかな展望が見えてきた。研修所も研鑽合宿創業の精神に戻りつつ、今100回という新たなる創造の時「維新」の時を迎えたのである。
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