たかしの啄木歌碑礼賛(続)

啄木歌碑およびぶらぶら旅

温泉地獄

2015年06月23日 | 温泉
別府温泉地獄めぐりをしてきました。地獄の名称由来は、この地域は昔より噴気・熱泥・熱湯などが噴出し、近寄ることもできない、忌み嫌われた土地であったといわれ、人々から「地獄」といわれるようになった、とのことです。
八つの地獄を大きく分けると鉄輪(かんなわ)地区には六つの地獄、亀川地区には二つの地獄があります。私は観光バスの別府地獄めぐりコースで出かけました。


1.海地獄

コバルトブルーの色をした神秘的な池で、海のように感じてくるので名付けられました。








2.鬼石坊主地獄

鬼石は地名のようで、沸騰する様が坊主頭に似ているので鬼石坊主地獄と呼ばれている。








3.山地獄

いたるところの山から噴気が上がっているので山地獄と呼ばれているようです。温泉熱を利用してカバなども飼育されている。






4.かまど地獄

温泉の噴気で飯を炊いたことから、かまど地獄と名付けられた。1丁目から6丁目まで、温度、泉質の違う温泉で、青い池、粘土のような泥の池、赤い池があります。












5.鬼山地獄

鬼山という地名に由来する地獄です。温泉熱を利用してワニに飼育をしており、ワニ地獄とも言われているようです。








6.白池地獄

噴出時は無色透明の湯のようですが、徐々に青白色になってくるようです。






7.血の池地獄

上記六つの地獄は鉄輪地区ですが、こちらは亀川地区で、鉄輪から3kmほど離れています。
煮えたぎる粘土は噴気までが、血のような赤色なので血の池地獄と称されている。産出される赤い粘土で、皮膚病などに効果のある血の池軟膏がつくられているそうです。






8.龍巻地獄

間欠泉で一定の間隔で熱湯を噴き出します。40分前後の間隔で噴き出すので、事前に時間を確認し地獄まわりをすると良いでしょう







由布院の方にも足をのばしましたが、由布院は若い女性の方が多いようでした。







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啄木の歌

「誰そ先に疎(うと)みそめしは「君ぞ」とはかたみにいはず涙こぼれぬ


明星 明治40年8月号 新詩社詠草(15首、その10)

署名 石川啄木
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陸中八十八カ所霊場 (76番 薬師堂)

2015年06月20日 | ぶらりぶらり
76番 薬師堂 本尊薬師  大巻(現 岩手県紫波町大巻6-1)

薬師堂は大峰神社境内にありますが、今もお薬師様をお祀りしているもようです。明治の神仏分離の影響で神社として存続し、地区の方々は大峰神社と呼んでいるが、社殿を薬師堂としている。


境内入り口の朱の鳥居




薬師堂





御詠歌
誠にも神仏ぞうをひらくれば真言加持のふしぎなりけり

なお、四国八十八ケ所霊場の七十六番は「金倉寺」です。
金倉寺御詠歌
まことにも神仏僧をひらくれば真言加持の不思議なりけり



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啄木の歌

日はつねに西なる空に落つと知り君にわかれてまた君に来ぬく

明星 明治40年8月号 新詩社詠草(15首、その9)

署名 石川啄木
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盛岡市の保存樹木(32番 永泉寺のカツラ)

2015年06月15日 | ぶらりぶらり
32番 永泉寺のカツラ 盛岡市大慈寺町8-22

盛岡市では市内の由緒、由来がある樹木や、地域の人々に親しまれ、育てられてきた名木と呼ぶにふさわしい樹木を選定し保存樹木に指定し、保全を行っています。

永泉寺には盛岡市保存樹木として、9、10番のケヤキ、11番のアズマヒガンと、32番のカツラがあります。ケヤキは山門の脇に、アズマヒガンは本堂の前、カツラは墓所にあり、推定樹齢180になります。













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啄木の歌

われを見る時のみ艶に見ゆる子のあれと願ひぬ安からぬ人く

明星 明治40年8月号 新詩社詠草(15首、その8)

署名 石川啄木
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盛岡の初夏の祭り、チャグチャグ馬コが終わり、これから7月には北上川ゴムボート川下りがあります。

1.日時:7月26日(日) 9時スタート 

  6時に北上川に架かる南大橋たもとの河川敷に集合。四十四田ダムへバスで移動。

2.コース

  四十四田ダムから南大橋まで、約11km

3.参加部門と参加料
    
    タイムレース 1艇 7000円
    フリーレース 1艇 6000円 (のんびり自由に下る)

4.申し込み

  7月6日(月)消印有効

   問い合わせ先  同大会運営事務局 TEL019-613-2542
  
この大会は平成21年に世界記録に認定されましたが、その後、スイスでの大会で記録を塗り替えられており、今年、再び世界記録に挑戦です。

※ここでの世界記録とは、スタートから1時間以内に出発し完走した艇数と乗艇者数で、現在の世界記録は607艇(1214人)です。











宮澤賢治とチャグチャっグ馬コ

2015年06月13日 | ぶらりぶらり
毎年6月の第2土曜日、100頭近くの農耕馬が、盛岡市に隣接する滝沢市の鬼越蒼前(おにこしそうぜん)神社から,盛岡市中心部の盛岡八幡宮まで、色とりどりの装束をまとい、10kmほどの道のりを「チャグチャグ」と鈴の音を響かせながら行進する、初夏のお祭りです。この日は晴れるというジンクスがあり、朝まで雨でしたが、ジンクス通り晴れました。











宮澤賢治は盛岡高等農林学校の同人雑誌「アザリア」第1号(大正6年)に、チャグチャっグ馬コの様子を「ちゃんがちゃがうまこ」と題して掲載しました。


賢治像と旧盛岡高等農林学校本館


岩手大学旧正門


宮澤賢治が高等農林時代に下宿した家の近くの「下の橋」際には、「ちゃんがちゃがうまこ」の詩碑が立っている。


下の橋から見た賢治詩碑


賢治詩碑

    
 
ちやんがちやがうまこ
      
夜明げには
まだ間あるのに
下のはし
ちやんがちゃがうまこ見さ出はたひと。

ほんのぴゃこ
夜明げがゞった雲のいろ
ちゃんがちゃがうまこ 橋渡て來る。

いしょけめに
ちゃがちゃがうまこはせでげば
夜明げの為が
泣くだぁぃよな氣もす。

下のはし
ちゃがちゃがうまこ見さ出はた
みんなのながさ
おどともまざり。



詩碑の脇の賢治清水は賢治が下宿していた家から引いており、夏は冷たく、冬は暖かいので、そこを通る度に飲んでいます。








奥の細道むすびの地

2015年06月08日 | ぶらりぶらり
岐阜県大垣市は俳人松尾芭蕉の「奥の細道」むすびの地で、約5カ月間の漂泊の旅を、ここ大垣で終えています。





芭蕉は「蛤のふたみにわかれ行秋ぞ」と詠んで、ここ水門川船町港から伊勢桑名へ舟で下った。



船町港跡



住吉燈台



大垣市では水門川に沿う道路を「ミニ奥の細道」と称し、大垣駅付近を旅立ち地点とし、そこから奥の細道むすびの地点の「船町港跡」までの道路に沿って20基ほどの句碑を立てています。


大垣駅近くの句碑

「奥の細道」旅立ちの句

行春や鳥啼魚の目ハ泪



奥の細道むすびの地「船町港跡」にある句碑

「奥の細道」における最後の句

蛤のふたみに別行秋ぞ

い勢にまかりけるをひとの送りけれは


旅立ちの「行春や・・・」で始まり、この句に照応して「・・・行秋ぞ」で終わる季節の中で5カ月間の漂泊の旅を続けた。芭蕉はこの間岩手県平泉にも立ち寄り、次の句を詠んでいる。


夏草や兵どもが夢の跡
五月雨の降りのこしてや光堂



暑いひが続きますね。盛岡の日中の気温は、東京の気温とあまり変わりませんが、夜になると涼しくなるので、寝苦しい事はありません。岩手山の雪もほとんど消えました。


岩手山(2015.6.8 早朝)


時の化石(松山善光 作)









下呂温泉

2015年06月04日 | 温泉
下呂温泉は名古屋から電車で1時間40分ほどです。下呂駅前から温泉街になっており、川をはさんで大きな温泉街です。


下呂駅






駅前の水明館に泊りましたが、大きなホテルで温泉が三カ所にもありました。、



水明館






下呂温泉は、有馬温泉、草津温泉と並び「日本三名泉」のひとつに数えられる名泉で、天暦年間(947~957年)に源泉が発見されて以降、およそ1,000年もの歴史を持つ温泉です。確かに湯質は3温泉とも良く感じました。




河原には無料の野点風呂があり、早朝でしたので、どなたも入浴していませんでしたが、バイクなどで旅行をしている人には良き温泉ですね。


河原の野点湯


有馬、草津、下呂を3名泉といわれるのは江戸時代の儒学者林罹山が詩文集にのせてからでしょうか。


林罹山像



下呂温泉合掌村は道路を挟んで「合掌の里」と「歳時記の森」の2つのゾーンで構成されています。朝食前に行ったので、未だ開いていませんでしたが、「合掌の里」は白川郷などから移築した10棟の合掌家屋集落のようです。







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啄木の歌

山上の寂寞に居ぬ南風ふけば少しく人のこひしきく

明星 明治40年8月号 新詩社詠草(15首、その7)

署名 石川啄木
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