JTDの小窓

川崎市幸区下平間の鍼灸・手技療法『潤天堂』院長のあれこれなつぶやき

むずむず脚症候群

2014-03-12 | 臨床・治療

むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)という名前を聞いたことありますか?

先日、我が家のポストに久光製薬からこのむずむず脚に対する新しい貼り薬の治験者募集の広告が入っていました。






このパンフを元にどんな症状か簡単に書くと、

(1)脚に不快感や違和感があり、脚を動かしたくてたまらなくなる。
(2)その感覚や欲求は、横になっていたり座っているなど安静時に起こる。
(3)歩いたり、脚を伸ばしたりなど動かすと楽になる、改善する。
(4)その感覚や欲求は、日中よりも夕方や夜間に強くなる。

お薬でも最近はよいものが出ているようですが、久光は貼り薬で攻めようとしているのですね。


じつはうちの奥さんも何十年来の「むずむず脚症候群」の持ち主です。

毎日ではありませんが、わりと頻繁に発作が起きます。
どんな風に出るかというと、

夜、寝室で寝ていたかと思うと脚をどんどん叩きながら起きてきて
「なんとかしてー」と訴えます。
昔はあまりにつらくて「ちょんぎってー」と泣いていました。

虫が這うようなむずむず感を感じ、じっとしていられないと言います。
起こす方はたいてい右側。

そこで発症するたびに足の三里というツボに鍼をしてズーンという響きを与えてあげます。
すると直後に8割くらい楽になり、次に足三里の少し下にもう一箇所響かすように鍼をするとすっかり消失し、そのあとぐっすり眠れるようになります。時間にして2~3分。
奥さんは基本的に鍼の響きが苦手ですが、症状出現時に打つこの鍼の響きは好んで受け入れられるそうです。
(ちなみに切皮程度の深さで高速撚鍼して響きを与えても症状の軽快はみられない。そっとゆっくり止まるまで刺入し、ゆっくり雀啄することで得る響きで緩解する)


「むずむず脚出現時に足三里の(響かせる)鍼」

が我が家での常識になっているのでこれを行えばよいのですが、一般の方で症状が出たとき家庭で鍼をすることはできません。なのでなんとか発作時に簡単にできる対応法はないか現在研究中です。

先日の発作時、奥さんに協力してもらい、いつも鍼するところをお灸にしてみました(半米粒大の大きさで7壮ずつ)。

結果、じっとしていられるような効果までは出ませんでした(結局そのあと鍼して鎮静)。

今後は同じツボに温灸をしてみたり、予防的に置き鍼(皮内鍼や円皮鍼)をつけておくなどいろいろ試してみたいと思います。

根本的な治療は難しいかもしれませんが、発作時にちょっとやるだけで治まる方法が見つかれば、ずいぶん救われた感を持つ方は多いと思います(思うのですが)。








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