ひとりごつ

ラヴ・ピース・フリーダム

ソロー成長モデル3

2010-09-10 00:40:32 | メモ
またソローモデルの話に戻ります。

今まで貯蓄率がどのように資本蓄積と定常状態に影響を与えるかを見てきました。

「でもただ貯蓄率を上げていくだけがいいことではないだろう、さぁ一番いい程度の資本蓄積ってばどんなものなのか」ってのを考えようと思います。


政治家が経済の貯蓄率を好きにいじれて、定常状態を選べるとします。

個人は経済全体の資本がどうとか生産がどうとかってよりも、自分がどれだけ消費できるかを考えます。

そうゆうわけで政治家は個人が消費を最大にできるレベルの資本の定常状態を目指します。

消費を最大にするレベルの資本の定常状態を『黄金律レベルの資本』と呼びます。k*goldとしときましょう。


資本が黄金律レベルにあるかどうかを見るにはまず一人当たりの定常状態での消費を決めなくてはいけません。

一人当たり収入(生産)は消費と投資にわけられます。

y=c+i

これをいじくると

c=y-i

要するに一人当たりの消費は収入から投資を引いたものになります。当たり前の話ですね。

定常状態での一人当たり生産は一人当たり生産関数f(k)が定常状態での一人当たり資本k*で生産するわけなので

y=f(k*)

そして定常状態では資本蓄積が変わらないわけですから、投資した分iと減価償却δk*は等しくなるので

i=δk*

この二つを消費の式に代入すると

c*=f(k*)-δk*

とゆう式が導かれます。これが資本が定常状態にあるときの消費c*の式です。

この式から何がわかるかとゆうと、資本が増えるほど消費が増えると同時に、摩耗する資本を補填するためにもっとアウトプットを割かなければならないので消費が減るとゆうことです。



上のグラフは定常状態でのアウトプットと減価償却を定常状態での資本蓄積の関数として表しています。

アウトプットと減価償却の間が定常状態での消費になってます。

そして黄金律レベルの資本蓄積k*goldは一点にあります。

資本蓄積がk*gold以下なら資本蓄積を増やしてもアウトプットが減価償却を上回るので消費が増える、もしk*gold以上なら減価償却がアウトプットを上回るので消費は減ってしまいます。

要はグラフの定常状態でのアウトプットの曲線に正接が引かれてるように、定常状態での減価償却の直線δk*の傾きと定常状態でのアウトプットの曲線f(k*)の傾きが等しくなる点がk*goldで、ここで消費が最大化されているわけです。


アウトプットの曲線の傾きはf(k)を微分したもので、それは資本の限界生産、つまり資本をもう一単位増やしたときにどれだけアウトプットが増えるかを意味します。

資本の限界生産をMPKと呼びます。

定常状態での減価償却の直線δk*の傾きはδですね、そして黄金律レベルでは定常状態でのアウトプットの曲線f(k*)の傾きも等しいんだから

MPK=δ

つまり黄金律レベルでは資本の限界生産が減価償却率と等しくなるわけです。

ところで均衡とは違い黄金律レベルとは自由にしておけば達するものとゆうわけではありません。

黄金律レベルに持ってくためにはある特定の貯蓄率sgoldが必要になります。

グラフにすると下のようになります。


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