高野原災害情報

東日本大震災では,高野原団地も大きな被害を受けました。行政からの情報や被災した住民からの声を掲載します。(期間限定)

仙台市 丘陵地復旧が本格化

2011年10月04日 | 報道記事
(「河北新報」平成23年10月4日(火)付け記事より引用)
 仙台市は、東日本大震災で地滑りや擁壁崩壊などの被害があった丘陵部の宅地周辺で、斜面の復旧工事を本格化させている。崩落部分に改良を加えることで、宅地の地盤安定化を図る。現行制度では私有地内の擁壁を公費で修復することが困難なため、公共事業で対応できる市管理分から工事を急ぐ。

 泉区北中山3丁目の住宅地では、斜面の上に取り付けられた市道の一部を巻き込みながら、幅104m、高さ最大22mにわたって崩れ、土砂が下方の市道をふさいだ。崩落した市道に沿って整備された宅地にも沈下や亀裂などの被害が生じ、避難や転居を余儀なくされた住民もいる。

 泉区によると、崩れ落ちた斜面は盛り土によって築かれていた。地下水位が高いため、地盤が緩くなっていた斜面の下部側から地すべりを起こしたとみられる。

 復旧工事の概要は図の通り。崩れ落ちた市道を支える土台として、重い土砂の代わりに発泡スチロールを敷き詰め、斜面への負担を減らす軽量盛土工法で実施。地下水を抜く排水管を設置した上で、傾斜を緩やかにして形を整える。8月下旬に着工し、年度内の完成を見込む。


 市は8月19日時点で、宅地4031ヵ所、擁壁2184ヵ所で被害を確認。大規模盛土造成地滑動(かつどう)崩落防止、災害関連地域防災崖崩れ対策など4事業を活用する方針だが、宅地の復旧は原則、斜面の上が崩れて道路や河川をふさぐ恐れがある場合などを除き個人負担とされている。

 市住環境部は「現行の制度では、宅地300カ所程度しか対象にならない。国に要件緩和や補助率のかさ上げなどを求めているが、回答はまだない」という。

 斜面と市道の復旧工事は今月中旬、青葉区高野原でも始める。同区滝道1丁目と泉区東黒松では、斜面の仮設土留めエ事を進めている。

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