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【エクソシズム (2010)】

2011年08月19日 | 映画



最近は映画界で微妙にブームなのか、エクソシスト系の映画が結構作られている様子。こないだの『ザ・ライト』もそうだし、期待の『ラスト・エクソシズム』も10月に控える。別にウィリアム・フリードキン生誕何周年とかもなさげなのでこのブームはなぜだかよく分からないのだけど、個人的には結構うれしい悲鳴。たぶんボクらのような『エクソシスト』で育った世代がちょうど映画製作する側になって、あのオリジナルを懐かしんで作ってみたいのだと思う。

というようにボクのホラー/オカルト好きは『ゾンビ』と『エクソシスト』から多大な影響を受けているので、この系統の映画はとりあえず観てみてオリジナルとの差異を咀嚼してみるのがほぼ習慣化していたりする。その上でこの『エクソシズム』は、あのスペインのアトラクションゾンビ映画『REC』のスタッフが制作してたりもしてて、ボクの中では咀嚼決定路線の作品。


期待も高まったところでいざ観賞。ところがかなりツマラナイ。いつまでもなんにも起こらないし、悪魔払いが始まっても緊迫感ゼロ。「今日はここまで」ってなんだよっ。そんなエクソシズムありかっ!

と思いきや終盤に結構なドンデンネタばらしがある。「神の代弁人である神父 vs 悪魔」 という構図をガッツリ裏切り、なかなかに面白くお約束をひっくり返してくれる。これまでのエクソシスト映画をあざ笑うような新しい展開。エクソシスト系映画を観ていれば観ているほど騙される確率高し。オカルト映画ではあるけどサスペンスと言ってもいい。

前回『ザ・ライト』でも書いたように、エクソシスト系の映画には神様持ち上げ系でキリスト教(カトリック)の信仰がないと結構厳しいものもあるのだけど(たとえばキアヌの『コンスタンティン』とか)、本作はその逆を行くステキな展開。結局人間は愚かな生き物なのでした、というオチはホラーの王道に立ち返っており素晴らしい。

すべてが終わったあともう一捻りあってもよかったと思うが、まあこのプロット考えついただけでもめっけもん。ある意味オチ一発映画の部類でもあるけど、このやられた感は『スケルトンキー』並に面白かったかも。ただの亜流じゃあない小粒でもピリリとする作品。

怖いシーンはほぼ皆無。それとパッケージの写真は過去の回想時にちょっとしか出てこないブラフなのでご注意。予告編とかもネタバレ寸前なので興味ある人は観ないで観賞すべき。


フリオ・フェルナンデスなんだしfilmaxなんだから『REC』のアンヘラたんがゲスト出演とかしてるともっとステキだったのですがw


評価:★★★☆☆

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