【ネタバレあり】
先日この本を読んだせいでホラー熱がひさびさに再燃してしまいました。ですので現在「夏のひとりホラー祭り」を開催中ですw。
さて、その中からまず一本。名作の誉れ高い『MAY』です。やっと見られましたよこれ。
斜視と弱視がキッカケで幼少の頃より他人とうまく接することができず、母にもらった人形のスージーだけが唯一の友達だった少女MAY。大人になり動物病院で働く彼女は手術に関心を示すとともに、裁縫を趣味としていた。ある日手首のきれいなアダムという男性に恋をし、首すじの美しい同僚のポリーとも関係を持つようになるが、結局人との接し方がわからずアダムには避けられ、ポリーにも捨てられてしまう。孤独に戻った彼女は"友達なんか自分で造ればいい"という結論に達する。。。
もう、このストーリーまんまです。予告編もまんまだし、「友だちができないなら 造ればいい」という劇場公開時のキャッチもまんまです。特に大きく裏切られることもなく最初から最後まで予定の範囲内。それにホラーやスプラッタと言うには残虐描写は少なめ、おどろおどろしさも少なめ、ホラーとして期待するとちょっと肩透かしがあるかもしれません。ただこの映画にはちょうど良いさじ加減だったと思います。
彼女が造り上げた友達AMY(MAYのアナグラム)。この時点ではただのMAYのエゴのカタマリでしかない。「どうして動かないのよっ!」と怒るMAYだが、最後に自分のコンプレックスである"アレ"を手放し与えることで、彼は真の友達となりました。ホラーとして想定通りの話をなぞってきただけの90分かと思っていましたが、最後にあのMAYの安堵の表情を見たときに「ああ、これってファンタジーだったんだ」と驚きました。MAYに感情移入するにはちょっとムリがあると思いますが、彼女の寂しさが救済されたことに涙が出ました。彼女は愛されたかっただけなのです。悲しい哀しいスプラッターファンタジーとでも呼ぶのでしょうか。軽く『シザーハンズ』の香りもします。
MAY役のアンジェラ・ベティスの演技がすばらしいです。また艶美なゴスな美術や色彩もステキです。牛乳と血のコントラストの美しさとかね。
万人にオススメはできませんし、ホラー好きにもちょっとどうかなといった感じ。中途半端さパンチの弱さはありますが、ラスト1分、ボクにはステキでした。興味のある人のみ自己責任で。
評価:★★☆☆☆
ところで猫ってドコに使った?
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