風極の岬 えりも 法光寺住職の「善き人々に出逢う旅」

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豊似湖(ハートレイク)の上空を飛ぶ~ヘリコプターに乗りました

2015-09-29 16:56:40 | 日記

JTBさんが主催している、ヘリコプターツアーを体験しました。

えりも町目黒地内にある「豊似湖」は神秘の湖として知られています。
標高260~270メートルに位置し、周囲は約1キロメートル。
湖の形状が馬の蹄に似ていることから、「馬蹄湖」とも、ハート形をしているから「ハートレイク」とも呼ばれています。
北海道の銘菓、石屋製菓の「白い恋人」CMで、すっかり有名になりましたが、ハートの姿は、上空からしかわかりません。


石屋製菓のCMは http://www.ishiya.co.jp/cm/  で見られるはずです。



先日から10月5日まで、えりも町民は一人8、000円で、乗ることが出来ます。
勿論、風が無く、天気の良い時だけです。目黒は山に近く、雨が多い地域です。
幸い今日は青空が伺えました。少し高い料金(町民の他は12、000円)ですが、絶好の機会です。
寺族(妻)と二人、思い切ってチャレンジしました。
4人乗りの小さなヘリ。上る時は少し怖かったですが、あっという間に上空に着きました。



小学生の頃、ボーイスカウトで、湖畔まで行きキャンプをしたことがあります。
途中で大雨が降り、ひどい目にあいました。
車で林道を走り、近くまでは徒歩で行くことができます。(熊もときおり周辺に出没します)
深い樹林帯に囲まれており、湖の近くには、ナキウサギが生息しています。



襟裳国定公園内にある、神秘の湖です!
運が良いと、まれに羽田から帯広に飛ぶ飛行機の上から、この湖が見られます。
しかし、こんなに近く上空から、俯瞰できるとは、思ってもいませんでした。
生きていると、色んな感動が、味わえるものですね。




「カフェ・デ・モンク」の看板~高野山に行ってえりもへ来ました!

2015-09-28 19:57:26 | 日記

昼は晴れたり、曇ったり、雷が鳴って停電したり~
目まぐるしい9月の空です。
皆様のところはいかがですか?

昨日に続いて「カフェ・デ・モンク」の話題です。




この看板は、宮城の金田師が作成し、拙寺に送ってくれたものです。
しかし、実は一度、高野山に誤って送られました。
金田師らが、高野山のイベントで、カフェを開くことになり、いつもの看板を発送しました。
同じときこちらの看板も送ろうとされたのですが、如何やらそのとき、取り違えられたのです。
間違って高野山に送られた看板は「えりも」と書かれていました。急きょその上に、紙を張ってしのいだのがこの写真です。

真言宗の聖地「高野山」に行って、パワーを頂いて来ました=最強の看板です


くしくも本年は、「高野山開創1200年」の記念の年です。

4月には、大本山永平寺の福山諦法禅師さまが、高野山を訪れ、「歎仏会(たんぶつえ)」法要の導師をされました。
「歎仏会」とは、仏祖のお徳を褒め称え、ご供養する儀式です。
弘法大師の遺徳を込めて、厳粛に営まれました。
拙僧は、伺うこと叶いませんでしたが、永平寺門前の方々や、檀信徒・僧侶約400人が参列されたそうです。

この年に、宮城→高野山→えりも と、経めぐってきた看板です。
ご利益が無いわけがありません!!!


「カフェ・デ・モンク」の模索~寄り添って生きるとは

2015-09-27 20:25:09 | 日記

「愛着障害」という言葉をご存知でしょうか?
たとえば、鬱病や、不安障害、アルコールや薬物の依存症、過食症といった精神的なトラブルを抱えた多くの人がいます。
成長の過程で安定した家族との愛着が得られなかったことの因がそこにあり、障害として現れる、と言うのです。
従来、「発達障害」ということが多く言われてきましたが、実は「愛着障害」である、というケースも多いようです。

「なぜ、人に気ばかり使ってしまうのか」「なぜ自分をさらけ出すことに臆病になるのか」
人と交わることが上手く出来ない人々は、このような悩みを多く抱えています。その要因の一つに愛着障害があります。
ひとりひとりの悩みは全て異なりましょうが、生きずらさを抱える人々が、心境を語り合う。
そんな中に、互いの人格を尊重しながら、おだやかに寄り添うことが可能な空間が有れば良いと、願っていました。

先般ご紹介した「カフェ・デ・モンク」は、そのような空間つくりを目指しています。
当事者だけではなく、それを取り巻く私たちも、彼等彼女らと関わる事によって、学ぶことが縷々あります。
いや、一歩間違えれば、私自身も病んでいく可能性を持っている弱い存在であります。
そのことを良く認識しながら、ともに歩んで行くことが、これからの社会では求められることでしょう。

曹洞宗では「座禅」とは書かず、「坐禅」と書くのが一般的です。(このことを、拙僧は次の様にお話しています。)

「土(大地)の上に「人」が二人、どっしりと腰を据えて坐っている姿が、「坐禅」です、と。
 この二人の意味には三つあります。
一つ目は、文字通り、二人の人が切磋琢磨して坐るという事。(人は一人ではなかなかし続けることは困難です。
二つ目は、「自分」(悩み苦悩有多き自己)と、「もう一人の自分」(本来の自己)が、向き合って坐っている姿。
三つ目は、「自分自身」と、己を見守ってくださる「仏さま」が、共に坐っている姿です。




もう一つ大事なことは、「あなた」の中に「わたし」自身がいるという、認識です。
(相手の立場を認め、理解しようとする共感力といってもよいでしょう)
このようなとらえかたから、「自己」に対して「他己(たこ)」という言葉を使います。
「自己」と「他己」は同じではありませんが、まったく別のものでもないのです。

己にこだわるだけではなく、「他己」という視点に目覚められたら、きっと生き方が変わると、拙僧は思っています。


 


月に一度開店します~「カフェ・ド・モンク」えりも店

2015-09-25 20:25:04 | 日記

宮城県栗原市の住職金田師は、東日本大震災の直後から、活動を開始しました。
軽トラックに椅子とテーブルを積み、お茶・コーヒー・紅茶などの飲み物と、特製のケーキを用意し、被災地を巡るのです。
その移動喫茶は「カフェ・ド・モンク」と、名付けられました。
「モンク」とはお坊さん。お坊さんを中心とするメンバーが主体です。
そして、苦難にあえぐ人々の「文句(もんく)」を、伺いましょう、という意味をかけました。
さらにバックミュージックとして、彼の愛するピアニスト「セロニアス・モンク」の曲を、常にかけています。

その活動は現在も継続しており、仮設住宅をまわって、人々の悩みを伺い、多くの方々に寄り添っています。
最近では、高野山のイベントにも出張。全国的に注目されています。
拙僧も、石巻市の催しに三度参加しましたが、様々な人々が関わり、大きなうねりとなっています。
お話や生演奏の音楽有り、手作りの作業有りの内容は、良く工夫されたものでした。


その金田師の知り合いという方から、突然電話がかかって来たのは、7月のことでした。
えりも町から40キロメートル離れた浦河町で、カウンセラーをされているTさんからです。
宮城の活動を見学、調査しに訪れたところ、偶然拙僧の名前が出たとのこと。
『浦河町の精神科医K先生を中心とするスタッフが、えりも町の往診を行って来ました。
 なかなか、浦河まで通院できない患者さんのためです。出来れば、そういった方々が集う場所が有れば助かります。
 金田師と話したら、「きっと協力頂ける」とのことで、電話してみました』

それからの話はトントン拍子に進みました。
K先生、Tカウンセラーと看護師長、ボランティアスタッフが来寺され、月に一回の集いの開催が決まったのです。
場所は、えりも町の町民交流館「ひなた」の2階。畳の部屋と広いミーテングルームが完備されています。
8月に第一回を開き、9月は先日二回目が終わったばかりです。




写真の看板は、えりもの開店を祝い、金田師が制作し、わざわざ送って下さったものです。
飲み物やお菓子を用意し、えりも町のボランティアの女性たちに声をかけお手伝いを頂いています。
えりも佛教会の皆さんや、幼稚園の園長先生で牧師さんのKさんにも、参加してもらっています。

この日集まったのは約30名。
統合失調症やうつ病に苦しむ人。引き籠りの若者。認知症のお年寄りを抱える家族等々。
当事者の方々は勿論、町の保健師さんや役場の職員も興味を持って、駆け付けてくれたのです。
ただお茶を飲み雑談するだけではなく、二つの班にわかれてミーティングを行いました。
最後は、イス坐禅に挑戦頂き、呼吸法を実践してもらいました。
実に明るく解放された声が響く、楽しい空間が出来たと、自讃しています。
まだまだ課題は一杯ですが、地道に継続して行きたい、と願っています。

拙僧と協力メンバー


 

<祝>世界ジオパークに認定~アポイ岳にまいりました

2015-09-24 19:45:55 | 日記

9月19日、鳥取市で開催された国際会議で、隣町様似町のアポイ岳が、世界ジオパークに認定されました。







 アポイ岳ジオパークは、アポイ岳(810メートル)を中心とする、364平方キロ・メートルのエリアです。
ジオパーク(GeoPark)は、地球や大地を表すジオ(Geo:ギリシア語)と公園を意味するパーク(Park)を合わせた造語です。
 地球や大地を科学的に観察する上で、重要な地形や地層・岩石などの自然遺産を含む自然に親しむためのエリア(パーク)を指します。
アポイ岳周辺は、日高山脈の形成と共に、地球内部から押し上げられたマントル(地下数10キロ)が、地上に現れた珍しい場所です。
ほとんど変質しない状態で地球深部の情報が保たれていることや、地質の影響を受けた貴重な高山植物が見られることが、評価されました。

 アポイのかんらん岩は玄武岩質マグマの起源物質です。
かんらん石も、輝石も、スピネルも高温高圧の上部マントルにあったままの形で含まれています。
学術的には{幌満かんらん岩)の名前で呼ばれ、世界的に有名なものだそうです。





 山のふもとにある「アポイ岳ジオパークビジターセンター」には、これらのことが解りやすく、展示されています。
アポイ岳は、2~3時間で登ることが出来る山です。付近にはキャンプ場が整備され、大浴場のある宿泊施設もあります。
 子供が幼稚園の時は、遠足で一緒に親子登山しました。
海が美しく見える頂上からの展望は、最高です。低い山ですが、高山植物の宝庫でもあります。
固有種であるヒダカソウやアポイカンバ、エゾコウゾリナなどが、見られます。
運が良ければ、この付近のみに生息する高山蝶ヒメチャマダラセセリや、クマゲラ・エゾシマフクロウに出あえるかも知れません。

世界ジオパークに認定されたニュースを知り、久しぶりに訪れてみましたが、今日は思いのほかひっそりしていました。
シルバーウイークが終わった後だから、よけいそうなのかも知れません。

 このアポイ岳周辺と、我が町の襟裳岬、そして日高山脈を含む3つの地区は、日本最大の国定公園「日高山脈襟裳国定公園」です。
もう少しで秋の紅葉の時節。見事な自然を満喫してリフレッシュするために、日高にいらっしゃいませんか?
拙僧も、「しばらくぶりでアポイ岳やピンネシリの山頂を目指してみようか」と、思っています。