旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

今年を振り返る … スポーツ

2016-12-23 14:21:21 | スポーツ



 今年はオリンピックの年であったし、国内にあっても相撲界で何十年ぶりに日本人力士が優勝するなど、スポーツの話題に事欠かない。しかし、何と言っても野球界での広島カープの優勝であろう。中でも黒田博樹!
 記録だけからいえば、2年連続トリプルスリーの山田(ヤクルト)や、攻守ともにベストナインに選ばれた大谷(日本ハム)などいるが、真のフランチャイズ制を生かした市民球団広島カープの優勝と、その中心となった黒田の存在感は他の追従を許さない。親会社を持たず市民が支え続けたこのような球団が、戦後60数年間にわたって存在し続けたこと自体が驚異である。
 金のない球団は高額の選手を買うことはできず、ひたすら選手を育て続け、創立(1950年)から30年をかけて、ようやく80年代の黄金期を迎える。しかし、それから今回の優勝まで再び25年を要した。そして、そこで育てられた恩義を忘れなかった男が黒田博樹であった。彼は、20億円のメジャーからのオファーをけって、4億円の年俸で古巣カープに帰りその恩義に報い、今回の優勝に貢献したのである。いくらBクラスが続こうと、最下位が続こうと常に変わらず支援を続けた市民の力ともに、その存在はまさに黄金の輝きを放っている。
 この特異な球団の魅力は、数年前からカープ女子などの新たなファン層を生み、黒田の存在が重なって、広島カープは新たな境地に到達しようとしているのではないか? 金儲け主義のプロ野球社会と別の社会を、広島市民と全国に広がった広大なファンとともに築き上げつつあるのではないか?
 広島カープは今回の優勝後、広島市に5億円の寄付を行い、そのうち1億円は原爆ドームの維持復旧に充てるように申し出ている。

 今年のスポーツを振り返る投稿で、オリンピックに触れないわけにもいかないので一言。
 陸上400メートルリレーの銀メダル獲得を称賛する。9秒台走者のいない日本チームが、それら選手が大半を占めるジャマイカ、アメリカと対等に戦い2位をを獲得するとは、バトン操作を含むチームワークの勝利というほかない。世界は驚いたのではないか?

  
  松沢病院ケヤキ公園(12月2日撮影分)


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